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【内頸動脈閉塞による脳梗塞】レポート・レジュメの作成例【実習】

2021年12月22日

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師を目指す学生に向けた、レポート・レジュメの作成例シリーズ。

今回は、「内頸動脈閉塞による脳梗塞」の患者のレポート・レジュメです。

実習生にとって、レポート・レジュメの作成は必須です。

しかし、書き方が分からずに寝る時間がほとんどない…という人も少なくありません。

当サイトでは、数多くの作成例を紹介しています。

紹介している作成例は、すべて実際に「優」の評価をもらったレポート・レジュメを参考にしています(実在する患者のレポート・レジュメではありません)。

作成例を参考にして、ぜひ「より楽に」実習生活を乗り切ってください!

 

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今回ご紹介するレポートの患者想定

 

今回ご紹介する患者想定

  • 病院に入院中
  • 内頸動脈閉塞による脳梗塞

  • 右片麻痺,失語症,構音障害を呈する

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内頸動脈閉塞による脳梗塞のレポート・レジュメ作成例

Ⅰ.はじめに

今回、脳梗塞に伴う右片麻痺・構音障害・失語症を呈する患者様の評価をする機会を得たので、以下に報告をする。

 

Ⅱ.症例紹介

1.氏名:

2.年齢:歳代

3.身長:cm

4.体重:

5.BMI:

6.利き手:右手

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Ⅲ.医学的情報

1.診断名

左脳梗塞(左内頸動脈領域)・糖尿病・症候性てんかん

 

2.障害名

右片麻痺、失語、構音障害

 

3.合併症

糖尿病・高血圧

 

4.現病歴

〇〇年〇〇月〇〇日、右半身不全麻痺、構音障害、嚥下障害、失語症を呈し、A病院へ入院。〇〇年〇〇月〇〇日、眼球右側偏視と1分間の意識消失後、痙攣発作出現、認知能力低下、その後意識回復。〇〇年〇〇月〇〇日にリハビリテーション、血糖コントロール、薬物療法目的で当院入院となる。

 

5.既往歴

〇〇年前に蓄膿症にてOP歴あり

 

6.MRI所見

脳幹部左側、左内包後脚、左基底核、左前頭葉深部白質の陳旧性梗塞

*画像の挿入を推奨

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7.服薬情報

1)エクセグラン

①効果:てんかんのけいれん発作を予防

②副作用:高熱、発疹・発赤、水疱、強い疼痛、遅発性過敏症状発疹、リンパ節の腫れ、発熱、喉の痛み、倦怠感、皮下出血、歯肉出血、急性腎不全 、間質性肺炎 、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、横紋筋疣解離症状、手足のしびれ・けいれん、手足の脱力、筋肉痛、歩行困難、腎結石、尿路結石、排尿時の痛み、血尿、発汗減少など

 

2)マリレオンN

①効果:脳の血液循環改善による意欲低下の改善

②副作用:食欲不振,下痢,便秘,嘔気,腹痛,口渇、GOT・GPTの上昇、めまい,立ちくらみ,動悸,眠気,倦怠感,頭痛,耳鳴,不眼、発疹,蕁麻疹,そう痒感など

 

3)プロパコール

①効果:脳及び末梢血管の血流改善

②副作用:発熱,咽頭痛,倦怠感、重篤な肝障害(嘔心・嘔吐,食欲不振,倦怠感,そう痒感,眼球黄染,皮膚の黄染,褐色尿など),GOT,GPT等の上昇,黄疸等の所見を伴う肝障害、再生不良性貧血を含む汎血球減少症、血小板減少症、脳出血,消化管出血等の重篤な出血、 クレアチニン・BUNの上昇、下痢、口内炎,味覚障害、頭痛,めまい,易疲労感,心悸亢進など 

 

4)ブロスターM

①効果:胃・十二指腸潰瘍,胃炎の治療薬

②副作用:発疹,じんま疹,便秘,口渇、倦怠感、皮膚粘膜障害,間質性肺炎,横紋筋障害、意識障害、腎障害など

 

8.他部門からの情報

1)Drより・・・血糖コントロールがまだ行えず、食事療法で対処をしているが血糖値上昇を抑えられない場合は薬物で今後は対処する予定。症候性てんかんが時折出るため注意が必要。

2)Nsより・・・排尿排便コントロールが調節できず失禁が時折みられる。これは、便秘改善薬(カマグ)を1日3回使用している影響も考えられる。以前は転倒が多く、ベッド柵4柵にしていたが現在は転倒が見られなくなったため3柵にしている。しかし転倒の危険性が無い訳ではなく、トイレへ行く際などはナースステーションへ一声掛けるように促しているが、なかなか聞き入れず一人で行う為、近位監視が行えていない。

3)OTより・・・易疲労性の為、現在の機能維持を目的とした関節可動域運動、書字練習を行い家庭復帰に向けての準備をしている。保続症状が出ているため、失行と一概には断定できない。詳細は不明である。

4)STより・・・言語機能は、プラトーに達している。書字練習を中心に機能低下を防ぎ、モチベーションを高めるためにSTを実施している。失語症について、理解はしているが発話が行いにくい運動性失語である。知的機能に異常は見られなかった。失語症がある場合、HDS-Rは信頼性があるとは言いがたい。以前に比べ新聞を読むなど、文字に対して積極的な姿勢がある。

5)MSWより・・・住宅改修は介護保険の再申請から行う必要がある。(無駄な費用が掛かる恐れがある為)ケアマネージャーを介して住宅改修を行う予定。

 

Ⅳ.社会的情報

1.家族構成

現在妻と長女の3人暮らし。

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2.Key person

 

3.家屋構造

家屋は平屋である。

※PT・OTなどの家屋調査の結果、玄関口のスロープの設置、トイレ側面へL型サイドバーの取り付け、床材の変更を検討予定。現在、業者に見積りを依頼中。

 

4.妻からの情報

病前は日曜大工が趣味で、何事にもこだわりが強く神経質である。自信過剰なところがあり、糖尿病の疑いがあったにも関わらず通院を拒んでいたことがある。睡眠不足があるようで、他人のいびきで眠れない様子。夜間排尿の為に一時間ごとに起きているようで睡眠不足である。そのために昼間は眠たい様子をみせる。

 

5.DEMAND

早く家に帰りたい。

 

Ⅴ.理学療法評価

1.全体像

麻痺(右)側上肢に三角巾を付け、車椅子駆動にてPT室来室される。あいさつや簡単な問いかけに対し、言葉に詰まりながらも答え、聞き取りにくい面もあるがコミュニケーションは良好である。普段は穏やかであるが、自分の意見と食い違いを見せると突然声を荒げる短気な面もある。移乗動作時の車椅子のブレーキのかけ忘れや、スイングアームの開閉を忘れることが度々みられる。ex中、背臥位をとると眠り込み疲労感を訴えるなど、易疲労性がみられる。また合併症として収縮期血圧180~160mmHgの高血圧がある為、ex前後にバイタルチェックを行っている。

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2.精神機能・高次脳機能検査

1)知能(改訂 長谷川式簡易知能評価スケール)

→結果)15/30点 軽度認知症の疑いがあるが、失語症のため信頼性に欠ける。

減点項目:見当識(場所、日時)、計算、数字の逆唱(即時記憶)、言葉の想起、物品記憶、言語の流暢さ

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2)運動維持検査 ※基準時間10秒

 →結果)全ての項目で基準に達しており、異常無し。

 ①目を閉じる・・・10秒以上持続

 ②口を開ける・・・10秒以上持続

 ③舌を出す・・・10秒以上持続

 

3)失行(標準高次動作性検査)

→結果)一部項目にて不可があり、観念運動失行、口部顔面失行共に疑いがある。OTの情報では保続症状の疑いもあり、詳細は不明である。

①観念運動失行

項目

口頭指示

模倣

軍隊の敬礼

おいでおいで

×

じゃんけんのチョキ

②口部顔面失行

項目

口頭指示

模倣

舌を出す

舌打ち

×

×

×

×

③着衣失行

上着に15分、下着に20分程度時間がかかるが、正常に衣服を着る。

 

4)失認
①病態失認

病状聞き取り→異常無し。

  1. どのようなご病気ですか?→こっち(右)が動かない。
  2. ちょっと喋りずらい。
②半側空間失認

線分抹消試験・直線二等分線試験→異常無し

 

③地誌失認

地誌失認検査→異常無し

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3.Brunnstrom Recovery Stage-test(右側)

上肢:Ⅱ(非麻痺(左)側肘関節を徒手抵抗にて屈曲時、微かに麻痺(右)側肘関節に連合反応がみられる。) 

下肢:Ⅲ(麻痺(右)側を自動運動時、共同運動がみられる。) 

手指:Ⅰ(非麻痺(左)側手指屈曲を促しても麻痺(右)側は収縮がみられない。)

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4.筋緊張テスト(Modified Ashworth Scale)

※測定肢位は背臥位

上肢:背臥位にて麻痺(右)側、肘関節伸展筋群1

下肢:背臥位にて麻痺(右)側、股関節屈筋群1

その他測定部位(肩関節筋群、肘関節筋群、手関節筋群、股関節筋群、膝関節筋群、足関節筋群)は0

坐位では背臥位と比較して、麻痺(右)側下肢屈筋群に軽度筋緊張亢進がみられる。

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5.形態測定

検査部位

25cm

上腕長

23cm

23cm

前腕長

23cm

27cm

大腿周径

膝蓋骨直上5cm

29cm

29.2cm

 

膝蓋骨直上10cm

31.3cm

※上腕長において2cmの左右差があった。これは麻痺(右)側肩関節の亜脱臼(2横指)による影響と考えられる。また、大腿周径において2cmの左右差があった。これは麻痺(右)側内側広筋および外側広筋の筋萎縮と考えられる。

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6.関節可動域測定(ROM-Test) 

※基本肢位は背臥位、疼痛(pain)はP+で記載している。Passiveにて測定。

部位

運動方向

特記事項

頸部

屈曲

60°

坐位にて測定

 

伸展

50°

坐位にて測定

肩関節

屈曲

80°(P+)

150°

坐位にて測定

 

伸展

45°(P+)

50°

坐位にて測定

 

外転

80°(P+)

140°

 
 

外旋

40°(P+)

70°

肘関節

屈曲

135°

135°

 

伸展

-10°

前腕

回内

80°

80°

 

回外

60°

90°

手関節

掌屈

60°

60°

 

背屈

35°

70°

股関節

屈曲

95°(P+)

105°

 

外転

15°

25°

 

内転

25°

25°

 

外旋

45°

45°

 

内旋

15°

15°

膝関節

屈曲

140°

150°

 

伸展

-25°

足関節

背屈

 

底屈

50°

50°

※上肢:麻痺側(右)肩関節に2横指亜脱臼があり、他動時に疼痛が生じ制限をきたす。肘関節伸展・手関節背屈制限は拘縮によるものと考えられる。

※下肢:麻痺側(右)股関節屈曲時、疼痛を訴える。ハムストリングスの短縮による伸張痛と考えられる。膝関節伸展制限は拘縮によるものと考えられる。

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7.非麻痺(左)側筋力 

※全て端坐位で測定

1)粗大筋力検査(Gross muscle Test)

握力18kg

 

2)徒手筋力検査(Manual Muscle Test)

部位

運動方向

判定

肩関節

屈曲

5(Normal)

 

外転

5(Normal)

 

水平内転

5(Normal)

肘関節

屈曲

5(Normal)

股関節

屈曲

5(Normal)

膝関節

伸展

4(Good)

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8.反射検査

※全て背臥位にて測定

1)深部腱反射 

部位

上腕三頭筋反射

やや亢進

正常

上腕二頭筋反射

やや亢進

正常

腕橈骨筋反射

やや亢進

正常

回内筋反射

やや亢進

正常

膝蓋腱反射

正常

正常

アキレス腱反射

正常

正常

2)病的反射

部位

ホフマン反射

陰性

陰性

トレムナー反射

陰性

陰性

Babinski反射

陰性

陰性

チャドック反射

陰性

陰性

※Babinski反射において、両側共に過度の陰性徴候が見られ、ジンジンするような疼痛を訴えた。

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9.感覚検査

1)表在感覚

①触覚(0を最低、10を正常とし口頭にて検査部を点数化した。)

→結果)異常なし。

検査部位

検査部位

上腕

10

10

大腿

10

10

前腕

10

10

下腿

10

10

手背

10

10

足背

10

10

②痛覚(0を最低、10を正常とし口頭にて検査部を点数化した。)

→結果)麻痺(右)側上肢痛覚消失。

※上肢は非麻痺(左)側ではチクチクする痛みを感じたが、麻痺(右)側検査時には、全く反応がなかった。

検査部位

上腕

10

前腕

10

手背

10

大腿

10

10

下腿

10

10

足背

10

10

2)深部感覚

①運動覚(回数法5回で評価)

→結果)麻痺(右)側足趾運動覚消失。

測定部位

右 

手指(母指MP関節)

足趾(拇趾MP関節)

②位置覚(回数法5回で評価)

→結果)異常なし。

検査部位

検査部位

肩関節

股関節

肘関節

膝関節

手関節

 
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10.姿勢反射・反応検査

※坐位にて測定

結果)麻痺(右)側へ非麻痺(左)側上肢を使ったパラシュート反応が起こらず、転倒の危険性が考えられる。

 

a)ゆっくりとした外乱

 

頚に作用する体の立ち直り反応

体に作用する体の立ち直り反応

体に作用する頚の立ち直り反応

パラシュート反応(上肢保護伸展反射)

×

下肢保護伸展反射(非麻痺(左)側下肢)

b)急激な外乱

 

頚に作用する体の立ち直り反応

体に作用する体の立ち直り反応

体に作用する頚の立ち直り反応

パラシュート反応(上肢保護伸展反射)

×

下肢保護伸展反射(非麻痺(左)側下肢)

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11.姿勢観察

麻痺側=右側 非麻痺側=左側

1)背臥位:頭頸部、体幹は中間位である。上肢において、麻痺側肩関節軽度屈曲内旋位、肘関節屈曲位、前腕中間位、手関節軽度掌屈位の状態で三角巾に固定され、非麻痺側は前腕軽度回外位である。下肢において、両側股関節外旋位、麻痺側膝関節軽度屈曲位、両側足関節軽度底屈位である。

2)端坐位:頭頚部軽度屈曲位、体幹は軽度前屈位である。骨盤帯は軽度後傾位である。上肢において、非麻痺側は肩関節軽度屈曲内転位、肘関節軽度屈曲位、手関節軽度背屈位で手掌面を非麻痺側大腿部に接地している。麻痺側は肩関節軽度屈曲内転内旋位、肘関節屈曲位、前腕中間位、手関節軽度掌屈位で三角巾固定している。下肢において、麻痺側股関節90°屈曲位、軽度外転外旋位、膝関節屈曲位、足関節軽度底屈位、非麻痺側股関節屈曲位、膝関節軽度屈曲位、足関節中間位で床面に接地している。

3)立位:頭頚部軽度前屈位、体幹は軽度左側屈位である。麻痺側上肢において、は三角巾で固定。非麻痺側は体幹左側面に接触しているが、体幹動揺に伴い上肢の保護伸展反応を利用した姿勢制御を行う。下肢において、両股関節屈曲位、膝関節軽度屈曲位、足関節中間位であるが、麻痺側下肢は非麻痺側より股関節屈曲が大きく、非麻痺側より前方に足底が接地している。体幹の動揺が左右に見られ不安定な立位をとる。

 

12.動作観察

(PT室プラットホームにて) 麻痺側=右側 非麻痺側=左側

1)基本的動作

①寝返り(背臥位から左側臥位)

非麻痺側上肢で、麻痺側上肢を把持し、頸部を左回旋させながら、非麻痺側肩甲帯後退、肩関節軽度伸展、外転、肘関節屈曲し、体幹、骨盤の順で左回旋する。その際に非麻痺側膝関節を屈曲し、麻痺側下肢の下に入れて麻痺側下肢を左側臥位へ誘導する。肘頭が床へ接地すると肘関節を伸展して前腕を床へ接地し左側臥位をとる上肢先行型の寝返りである。

 

②起き上がり(左側臥位からいざり動作を行い、端坐位)

非麻痺側上肢をOn elbowにし体幹を左側下方に向かい屈曲する。麻痺側上肢は三角筋固定の為、肩甲帯の後退は見られない。頸部は軽度右回旋し足部を見るようにして非麻痺側上肢をOn handsに移行する。

非麻痺側股関節屈曲、膝関節屈曲し麻痺側下肢は非麻痺側下肢に重なるよう保持され、非麻痺側下肢の屈伸と肩関節の外転でプラットホームを押してプラットホーム端までいざり動作を行う。非麻痺側下肢からゆっくりと床面に向かって降ろし、体幹を正中位に保持する。麻痺側上肢は三角筋固定の為、肩甲帯の後退は見られない。頸部は軽度右回旋し足部を見るようにして起き上がる。

 

③立ち上がり(端坐位から立位)

非麻痺側下肢膝関節屈曲し麻痺側下肢より後方へ移動し、非麻痺側上肢を同側大腿部に置く。非麻痺側大腿部末梢まで同側上肢を滑らせながら、頸部、体幹の順で前屈し、殿部をゆっくりと座面から離す。そして両足関節軽度底屈、両膝関節、両股関節の順で伸展する。この時、非麻痺側上肢は大腿部から離れ、頸部体幹は軽度左側屈し伸展する。

 

④移乗

*車椅子はプラットホームより15°斜め前方に設置している。
*麻痺側上肢は三角巾で固定されている。

a)車椅子坐位から端坐位

まず体幹を前傾し非麻痺側上肢をプラットホーム間の溝に接地すると、体幹右側屈、肘関節伸展し麻痺側から殿部を浮かせる。体幹屈曲、非麻痺側下肢は膝関節屈曲した状態から非麻痺側下肢を軸にして、麻痺側下肢股関節軽度屈曲位、膝関節軽度屈曲位、足関節軽度底屈位の状態で殿部をプラットホームへ接地する。

 

b)端坐位から車椅子坐位

非麻痺側上肢で左側アームレストを把持し、非麻痺側下肢を軸にして非麻痺側肩関節内転内旋、肘関節屈曲、手関節掌屈し麻痺側股関節屈曲、膝関節屈曲、足関節軽度底屈位で、体幹右回旋する。非麻痺側下肢は、股関節内旋、膝関節軽度伸展して殿部を車椅子座面へ接地する。体幹を屈曲し非麻痺側上肢を使い麻痺側フットプレートを降ろす。

 

⑤移動(車椅子片手片脚駆動)

非麻痺側肩関節伸展、外転、肘関節屈曲手関節背屈し車椅子のハンドリムを把持する。非麻痺側下肢は、足底を地面に接地し膝関節を屈曲して蹴りだす。頭部、体幹は非麻痺側上肢で車椅子を操作する際に前傾する。車椅子移動は左右にぶれることなく真っ直ぐと進み、曲がり角では減速し非麻痺側上下肢を使い、方向転換を行う。

 

2)応用的動作 

①食事動作

車椅子坐位で行う。非麻痺(左)側上肢でスプーンを把持し、スプーンで支えきれない大きな食物は、体幹、頸部を前傾し、スプーンを動かさずに頸部と体幹を近づけるようにして食事を行う。昼食は40分程度で食事をとり終える。

 

②排泄動作(HCトイレにて)

車椅子坐位で、便座をトイレットペーパーでふき取る。次に車椅子の麻痺側スイングアームを開きブレーキをかけるが、かけ忘れることが見られる為、他者による口頭指示が必要である。便器の左側方壁面のL字型手すりを非麻痺(左)側上肢で把持し体幹軽度屈曲、非麻痺側下肢へ荷重をかけながら膝関節屈曲、体幹屈曲し立ち上がる。立位後、L字型てすりへ寄りかかりながら非麻痺側上肢を使い、ズボンを麻痺側腰部、非麻痺側腰部の順で鼠径部付近まで下ろす。L字型手すりを非麻痺側上肢で把持し便器左側方へ到達すると、非麻痺側下肢へ荷重をかけながら非麻痺側股関節内外旋、足関節内外転を行いながら麻痺側を引きずるようにして、便器左側方へ着座し両下肢を左右にそろえる。そのままの姿勢で排泄を行う。

 

③入浴動作

車椅子自走で、浴室まで入り車椅子からシャワーいすへの移乗は介助者が全介助で行い、洗体動作は体幹をやや前傾し、体を洗う。背部は届かない為、介助者が洗体を行う。浴槽内への移乗は介助者が全介助で行う。

 

④着衣動作

端坐位で、上衣から着衣を行う。麻痺(右)側から袖を通し、肩口まで上衣を持ちあげると非麻痺(左)側へ移行し、袖を通す。袖を通す際に時折上衣を口でくわえて上衣が動かないように固定をして袖を通す。左右の袖が通ると頭部体幹を屈曲して上衣を被り、非麻痺(左)側にて上衣のずれを正す。上肢で15分、下肢で20分程度の時間を要する。

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13.ADL-Test

1)基本的動作

①寝返り:自立

②起き上がり:自立

③坐位(端坐位、車椅子坐位):自立

④立ち上がり:自立

⑤立位:物的介助で自立。物的介助なしでは近位監視。

⑥移動:車椅子片手片脚駆動で自立。歩行は不可。

⑦移乗:近位監視。

 

2)Barthel index 

総得点 50点/100点

項目

得点

摘要

食事

10

自立。自助具などの装着は可。標準時間内に食べ終わる

5

部分介助(例えば、おかずを細かくしてもらう)

0

全介助

車椅子から

ベッドへの移乗

15

自立。ブレーキ、フットレストの操作ができる。歩行自立を含む

10

軽度の部分介助あるいは監視を要す

5

座ることは可能だが、ほぼ全介助

0

全介助あるいは不可能

整容

5

自立(洗面、整髪、歯磨き、髭剃り)

0

部分介助または全介助

トイレ動作

10

自立。衣服の操作、後始末やポータブル便器などの場合は洗浄も含む

5

部分介助。体を支える、衣服・後始末に介助を要する

0

全介助または不可能

入浴

5

自立

0

部分介助または全介助

歩行

15

45m以上の歩行。補装具(車椅子、歩行器は除く)の使用は可

10

45m以上の介助歩行。歩行器使用を含む

5

歩行不能の場合、車椅子にて45m以上の操作可能

0

上記以外

階段昇降

10

自立。手すりなどの使用の有無は問わない

5

介助または監視を要する

0

不能

着替え

10

自立。靴、ファスナー、装具の着脱を含む

5

部分介助。標準的な時間内、半分以上は自分で行える

0

上記以外

排便コントロール

10

失禁無し。浣腸、座薬の取り扱いも可能

5

時に失禁あり。浣腸、座薬の取り扱いに介助を要するものも含む

0

上記以外

排尿コントロール

10

失禁無し。収尿器の取り扱いも可能

5

時に失禁あり。収尿器の取り扱いに介助を要するものも含む

0

上記以外

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Ⅵ.問題点

Impairment level

#1危険認知の低下

#2易疲労性

#3右上下肢運動麻痺

#4麻痺(右)側の随意性低下

#5平衡反応障害(右側)

#6感覚障害(痛覚・運動覚)

#7高次脳機能障害(失行)

#8関節可動域制限(右上下肢)

 

Activity limitation level

#9立位保持近位監視~口頭指示レベル(#1.2.3.4.5.6.7.8)

#10移乗動作近位監視~口頭指示レベル(#1.2.3.4.5.6.7.8)

#11トイレ動作近位監視~口頭指示レベル(#1.2.3.4.5.6.7.8)

 

Participation restrictions level

#12家庭復帰困難

#13退院後の活動性低下

 

Environmental Factor

#13住宅内の段差がある為、車いす使用が困難

 

Participation Factor

#14key personの介護力がある。

#15定年退職を迎えている。

 

Ⅶ.ゴール設定

Short goal(4週間後)

1.口頭指示での移乗動作

2.物的介助でのトイレ動作

3.活動性の維持

 

Long goal(退院時)

1.介助負担を軽減した家庭復帰

 

Ⅷ.治療プログラム

1.非麻痺(左)側上下肢の徒手的抵抗ex

目的)非麻痺(左)側筋力低下の防止の為。

方法)1日15回非麻痺(左)側へ抵抗量を考慮して行う。

 

2.端坐位からの立ち上がりex

目的)活動範囲の減少防止、ADL維持の為に行う。

方法)1日10回

 

3.徒手的ROM-ex

目的)麻痺(右)側機能低下防止

方法)1日10回麻痺(右)側上下肢へ愛護的に行う。

 

4.立位保持訓練ex

目的)耐久性維持

方法)3分間立位近位監視で行う。

 

5.移乗動作ex

目的)自己での危機管理能力向上の為

方法)ex前後の移乗にて危険管理を口頭で促し、運動学習を行う。

 

6.トイレ動作ex

目的)自己での危機管理能力向上の為

方法)院内のトイレを用いて危険管理を口頭で促し運動学習を行う。

 

Ⅸ.考察

本症例は、左脳梗塞による右片麻痺、構音障害、失語を呈した、発症から約〇年○ヶ月経過した。梗塞部位は左内頸動脈領域であり、意識障害、精神障害、病巣と反対側の運動麻痺、感覚障害、同名性半盲、構音障害、失語、失認など、様々な症状が出現するといわれている1)。本症例において右上下肢の運動麻痺と感覚障害、構音障害、失語、失行と疑われる症状がみられ、本症例は高血圧など合併症が一致している。本症例の梗塞部位である内頚動脈は再梗塞の可能性が高いと言われ、リスク管理の為にex前後のバイタルチェックや他部門との情報交換から体調変化に細心の注意を行っている。ADLは、セルフケアを中心に軽介助で行う事が出来るが、自分で行えるという過信から事故へ繋がる為、近位監視・口頭指示で行う指導を行っている。退院に関しては、合併症である糖尿病の血糖コントロールの安定が認められた場合に検討され、リハビリテーションは家庭復帰を目的として処方されている。

本症例の著明な問題点は本人の不注意によるADLでの危険回避能力不足である。特にex前後において、車椅子駆動時の後方確認の不足や、ブレーキのかけ忘れ、スイングアームの開閉を忘れるなどの安全未確認が度々みられる。本症例においては自身で安全確認を行う事を家庭復帰へ向けて促していく必要がある。

次の問題点として易疲労性によるexの耐久性低下について述べる。本症例は寝不足などによりPT中、疲労を訴える為exの頻度減少や活動量減少がみられる。結果として、非麻痺(左)側の加齢による機能低下が予測され現状維持が困難になると考えられる。

しかし、本症例では糖尿病や高血圧、梗塞部位などリスクファクターを考慮すると過用症候群を起こさないように本人の体調に合わせたプログラムを作成する必要があり、理学療法評価の結果、以下に述べるプログラムを本人の体調に合わせて行うこととした。

まず、右上下肢の運動麻痺が重度で不動による関節可動域制限を生じる可能性があり、基本的動作・ADLの低下が考えられることから、麻痺(右)側への徒手的ROM-exを行う。福井らによると、運動回数について、関節可動域を維持するには関節の各運動方向に10回程度1日最低2回以上を行うことが望ましいとされており2)、本症例において発症時期が1年以上経過していることから運動機能の維持を図るため1日10回の徒手的ROM-exを麻痺(右)側上下肢へ行う。

次に、非麻痺(左)側機能が基本的動作・ADLを高めている大きな要因として考えられる為、筋力の維持・増強を行う必要があるが、本症例は合併症として糖尿病・高血圧を呈しており、薬剤の使用状況や易疲労性を考慮した上で負荷量の調節を行う事が出来る徒手抵抗運動を行う事とした。徒手抵抗運動の利点として河元らは、細かな抵抗の加減が容易であると述べている3)。また、運動強度について星らによると最大筋力の20~30%の強度で筋力は維持され、筋力増強を目的とした場合には最大筋力の60%以上の強度が、筋持久力の増強を目的とした場合には35%以上の強度が必要であると述べている4)。そこで非麻痺(左)側に対し1日15回実施し、最大筋力を発揮させるように関節角を考慮しながら行う。

また、機能低下による動作範囲の狭小化、ADL能力の低下を防止する為、麻痺(右)側への転倒防止の為、立ち上がりexを行う。セラピストが対象者の麻痺(右)側へ立ち左右均等に圧をかけるように口頭指示で促しながら立ち上がり動作を1日10回行う。渡邊らは加齢に伴い著しい萎縮を来す筋として、頸部筋、僧帽筋下部、広背筋、腹筋、膝伸展筋群、殿筋群などの抗重力筋が主であると述べており5)、坐位から立位へ重力方向と逆行する動作である立ち上がり動作を行う事で抗重力筋の筋活動を維持し、萎縮を防止する。また、表在・深部感覚に対し感覚入力を増加させる為、裸足にて実施をする。

以上のプログラムと平行して適時、移乗動作・トイレ動作exを行い口頭での指導を通じて危険認知能力の向上を促していく。

ゴールとして短期ゴールには、口頭指示での移乗動作と物的介助でのトイレ動作、活動性の維持を上げた。早期に達成することで危険認知能力向上による転倒などのリスクを減少し家庭復帰に向けて介助負担、本人の不安減少が可能であると考えた。自信過剰な性格、高次脳機能障害(失行・保続など)による影響が考えられ、運動学習を通じて危険認知能力を向上する為に4週間程期間を要すると考え設定した。長期ゴールは介護負担を軽減した家庭復帰を挙げた。家庭でも院内で可能であったADLを継続して行える外的環境(家族の受け入れ態勢、住宅改修)を整え、short goalを達成する事で退院に向けての準備を整えられる為、退院時とした。

本症例では、血糖コントロール改善を目的として入院をしている現状があり、身体機能に関しては機能維持を目的としている。よって、再梗塞の危険性などリスク管理と危険認知能力の向上に向けての働きかけを重点的に行いながら退院後の活動性維持の為に、チームアプローチを通じてより生活し易い環境を整備することが重要となると考える。

 

参考文献

  1. 田崎義昭他著:ベッドサイドの神経の診かた第16版,南山堂,2004
  2. 福井圀彦他著:脳卒中その他の片麻痺第2版,医歯薬出版,1994
  3. 河元岩男他編:運動療法Ⅰ第2版,神陵文庫,2005
  4. 星永剛他著:筋力増強運動の基本,PTジャーナル38巻5号,395-399,2004
  5. 渡邊修他著:筋力低下のメカニズム,理学療法21巻3号,459-467,2004

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疾患名
特徴
脳血管疾患

脳梗塞

高次脳機能障害 / 半側空間無視 / 重度片麻痺 / 失語症 / 脳梗塞(延髄)+片麻痺 / 脳梗塞(内包)+片麻痺 / 発語失行 / 脳梗塞(多発性)+片麻痺 / 脳梗塞(基底核)+片麻痺 / 内頸動脈閉塞 / 一過性脳虚血発作(TIA) / 脳梗塞後遺症(数年経過) / トイレ自立を目標 / 自宅復帰を目標 / 歩行獲得を目標 / 施設入所中

脳出血片麻痺① / 片麻痺② / 片麻痺③ / 失語症 / 移乗介助量軽減を目標

くも膜下出血

片麻痺 / 認知症 / 職場復帰を目標

整形疾患変形性股関節症(置換術) / 股関節症(THA)膝関節症(保存療法) / 膝関節症(TKA) / THA+TKA同時施行
骨折大腿骨頸部骨折(鎖骨骨折合併) / 大腿骨頸部骨折(CHS) / 大腿骨頸部骨折(CCS) / 大腿骨転子部骨折(ORIF) / 大腿骨骨幹部骨折 / 上腕骨外科頸骨折 / 脛骨腓骨開放骨折 / 腰椎圧迫骨折 / 脛骨腓骨遠位端骨折
リウマチ強い痛み / TKA施行 
脊椎・脊髄

頚椎症性脊髄症 / 椎間板ヘルニア(すべり症) / 腰部脊柱管狭窄症 / 脊髄カリエス / 変形性頚椎症 / 中心性頸髄損傷 / 頸髄症

その他大腿骨頭壊死(THA) / 股関節の痛み(THA) / 関節可動域制限(TKA) / 肩関節拘縮 / 膝前十字靭帯損傷
認知症アルツハイマー
精神疾患うつ病 / 統合失調症① / 統合失調症②
内科・循環器科慢性腎不全 / 腎不全 / 間質性肺炎 / 糖尿病 / 肺気腫
難病疾患パーキンソン病 / 薬剤性パーキンソン病 / 脊髄小脳変性症 / 全身性エリテマトーデス / 原因不明の歩行困難
小児疾患脳性麻痺① / 脳性麻痺② / 低酸素性虚血性脳症
種々の疾患が合併大腿骨頸部骨折+脳梗塞一過性脳虚血発作(TIA)+関節リウマチ

-脳血管疾患, 書き方, 病院, レポート・レジュメ