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【脳出血+失語症】レポート・レジュメの作成例【実習】

2021年12月24日

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師を目指す学生に向けた、レポート・レジュメの作成例シリーズ。

今回は、「脳出血+片麻痺」の患者のレポート・レジュメです。

実習生にとって、レポート・レジュメの作成は必須です。

しかし、書き方が分からずに寝る時間がほとんどない…という人も少なくありません。

当サイトでは、数多くの作成例を紹介しています。

紹介している作成例は、すべて実際に「優」の評価をもらったレポート・レジュメを参考にしています(実在する患者のレポート・レジュメではありません)。

作成例を参考にして、ぜひ「より楽に」実習生活を乗り切ってください!

 

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今回ご紹介するレポートの患者想定

 

今回ご紹介する患者想定

  • 病院に入院中
  • 脳出血を発症

  • 右片麻痺・失語症を呈する

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「脳出血+失語症」のレポート・レジュメ作成例

【症例紹介】

[氏名]氏

[年齢]歳

[性別]

[診断名]#1.左脳出血(被殻出血) #2.高血圧症 #3.上部消化管出血 #4.両側白内障 #5.左足打撲

[障害名]#1.右片麻痺 #2.失語症

[現病歴]〇〇年〇〇月〇〇日〇〇時頃、夫が目を覚ますと台所に右を下にして倒れていた。呼名に対する反応がなく当院に緊急搬入・入院となる。その2日後の〇〇月〇〇日にベッドサイドにてリハビリ開始、現在に至る。

[既往歴]#1.高血圧症 #2.糖尿病

[医学的処置]左前頭側頭開頭血腫除去手術(〇〇年〇〇月〇〇日)

[服用薬]

・コバシル

 適応:高血圧症

 禁忌:本剤過敏症、血管浮腫、LDLアフェレーシス施行中、AN69を用いた血液透析施行中、妊婦

・カリーユニ点眼薬

 適応:初期老人性白内障

 禁忌:眼瞼炎、びまん性表皮角膜炎

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【初期評価】

〇〇年〇〇月〇〇日

1.全体像

 メッセンジャーによる車椅子介助にてリハ室に来室される。失語症があるため、自発的に言葉を発することはできないが、PTSなどの言葉を理解することは不十分ではあるが可能である。評価や訓練中には、“痛い”などの感情を表情で表すことが可能である。

・コミュニケーション:理解(不十分)、表出(失語があるため困難)

・意識レベル:JCS(Ⅰ-1 → 入眠傾向がある)

・バイタル:脈(60拍/分)、BP(126/84mmHg)

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2.高次脳機能検査

―半側空間無視―

訓練中や病棟での行動を観察したところ、半側空間無視はないと考えられる

 

―失認―

“右肩を触る”“左の膝を触る”などの指示。示指した部位を触ることができなかったため、身体失認が、左右の区別が困難であるように観察できたため左右弁別障害が疑われる。

 

―失行―

“右肩を触る”“左の膝を触る”などの指示。支持したとおりに行動できなかったため、運動失行が疑われる。

 

―失語―

話を理解できることから感覚性失語ではなく、喋るという動作ができないことから運動性失語症があると考える。

 

―MI―

・目を閉じるように示指 → 入眠してしまった。

・舌を出すように示指 → 舌を出すことはせず、口を開けただけであったが、6~7秒ほどで口を閉じてしまったことから、MIの疑いあり。

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3.脳神経テスト

Ⅱ.視神経 :白内障のため、視力低下が認められるので視野のテストは不能であった。

Ⅲ.Ⅳ.Ⅵ.:

Ⅴ.三叉神経:Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの支配領域は麻痺側の方が感覚鈍麻である。

Ⅶ.顔面神経:麻痺側の下顔面筋が麻痺しており、運動も少ない。

Ⅷ.聴神経 :問診により両側聞こえが悪いとのこと

Ⅻ.運動失行のためか、“舌を出す”という示指が遂行できなかった。

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4.感覚検査 

失語症があるため点数することができなかった。                 

-触覚-                 

右上肢:感覚鈍麻  右下肢:感覚鈍麻

 

―痛覚―

右上肢:感覚鈍麻  右下肢:感覚鈍麻

 

―運動覚―                  

右上肢:感覚鈍麻  右下肢:感覚鈍麻

 

―位置覚―

右上肢:感覚鈍麻  右下肢:感覚鈍麻     

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5.Brunnstrom Stage

上肢:Ⅲ  手指:Ⅲ  下肢:Ⅲ

*上肢・手指・下肢ともに随意運動がなかったが筋緊張が亢進しており(痙性が出現)、運動時には共同運動パターンが出現していたため、Ⅲと判定

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6.反射

―腱反射―

 

―病的反射―

足クローヌス(右+、左-)

ホフマン(右+、左-)

トレムナー(右+、左-)

バビンスキー(右+、左-)

チャドック(右+、左-)

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7.触診

・右肩関節に1横指分、亜脱臼が認められる。

・右の大胸筋、股関節内転筋が緊張が亢進しており、筋の弾力性が乏しく硬くなっている。

・アキレス腱の弾力性が乏しく硬くなっている。

 

8.関節可動域検査(ROM-T)

単位は °

(右)

・肩関節→屈曲:80°、外転:70°、外旋:-40°

・肘関節→屈曲:125°

・手指

Ⅰ:MP(屈曲:60°伸展:0°)、IP(屈曲:50°伸展:-5°)

Ⅱ:MP(屈曲:80°伸展:15°)、PIP(屈曲:90°伸展:-25°)、DIP(屈曲:50°伸展:-5°)

Ⅲ:MP(屈曲:80°伸展:10°)、PIP(屈曲:100°伸展:-40°)、DIP(屈曲:70°伸展:-30°)

Ⅳ:MP(屈曲:60°伸展:10°)、PIP(屈曲:110°伸展:-55°)、DIP(屈曲:40°伸展:-20°)

Ⅴ:MP(屈曲:60°伸展:10°)、PIP(屈曲:100°伸展:-40°)、DIP(屈曲:30°伸展:-25°)

・股関節→屈曲:90°、外転:15°、外旋:40°、内旋:15°

・足関節→背屈:0°(膝関節伸展位)、底屈:45°

 

(左)

・肩関節→屈曲:100°、外転:95°、外旋:35°

・肘関節→屈曲:120°

・股関節→屈曲:95°、外転:30°、外旋:45°、内旋:20°

・足関節→背屈:30°(膝関節伸展位)、底屈:45°

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9.粗大筋力検査(GMT)

左肩関節周囲筋:3

左股関節周囲筋:3

左肘関節周囲筋:4

左膝関節周囲筋:4

左手関節周囲筋:4

左足関節周囲筋:4

体幹筋:2    

左握力:検査方法の理解ができなかったため測定不能

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10.筋トーヌス検査

―安静時筋トーヌス―

右上肢(屈筋>伸筋):亢進(痙性) 右下肢(屈筋<伸筋):亢進(痙性)

 

―運動時筋トーヌス―

右上肢(屈筋>伸筋):亢進(痙性) 右下肢(屈筋<伸筋):亢進(痙性)

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11.ADLテスト(FIM)

32/126点

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12.姿勢・バランス

―背臥位―

・姿勢:頚部・体幹は右回旋位である。右上肢は筋緊張が高く、肩関節:軽度屈曲・内転・内旋位、肘関節:軽度屈曲位、前腕:中間位、手関節:掌屈位、手指:屈曲位で、左上肢は、腹部に置くような肢位で、肩関節:内転・内旋位、肘関節:屈曲位、手指:屈曲位(拳を握っている)である。右下肢は、緊張が高く、股関節:軽度内転・外旋位、膝関節:伸展位、足関節:底屈・内反位で、左下肢は、股関節:外旋位、膝関節:伸展位、足関節:底屈位である。

 

―端坐位―

・姿勢:頭部・体幹と左側屈位になっている。左上肢でベッドを支持している。体幹は健側(左側)に偏っており、円背になっており重心が後方におる。右上肢は、肩関節:屈曲・内転・内旋位、肘関節:屈曲位、前腕:回外位、手関節:背屈位、手指:屈曲位(握りこぶし)である、左下肢は、股関節:屈曲・内旋位、膝関節:屈曲位、足関節:底屈位で、右下肢は、股関節:屈曲・外転・外旋位、膝関節:屈曲位、足関節:底屈・内反位となっており、足尖は床に接地しているが足底全体は床に接地していない。

 

・バランス(静的:不安定、動的:不安定)

静的:左上肢でベッドを支持しているため、左上肢を大腿部に置くと患側(右側)に傾く。自分では傾きを認知できてないようで、PTSの口頭指示がなければ右に偏ったままである。しかし、口頭指示により傾きを矯正しようとするが、左に偏ったり、右に偏ったりと動揺し不安定である。

動的:左前方へリーチしたときのみ頭部・体幹の立ち直り反応がみられるが、それ以外の方向には、重心移動ができずリーチ動作が困難で、頭部・体幹の立ち直り反応はみられないため、転棟してしまう。一方、平衡反応に関しては、左右両側に外乱を加えたとき、外転反応がみられた。しかし、左より右の方が反応は弱い。後方に対しても両下肢を伸展して、バランスを保とうとするが、バランスを保つことができずに後方に倒れそうになる。

 

―立位―

・姿勢:平行棒内で立位を分析した。左手で平行棒をしっかりと把持する。右肩甲帯と骨盤帯が後方に引けているため、体幹は右回旋している。右上肢は筋緊張が高まり、右肩関節:屈曲・内転・内旋位、右肘関節:屈曲位、右前腕:中間位、右手関節:掌屈位、右手指:屈曲位である。右下肢は、右股関節:屈曲・外転・外旋位、右膝関節:屈曲位、右足関節:底屈・内反位となっており、足底を床に接地できておらず足尖のみが接地している。重心は左に偏っており、骨盤帯を平行棒に接触させ、左上下肢および骨盤帯の左側面で支持をしている。

 

・バランス(静的:不安定、動的:不安定)

静的:骨盤帯を平行棒から離し、左上下肢のみで支持させる。骨盤帯を平行棒から離した途端に右側(患側)に動揺し始める。左上肢で平行棒を引っ張り重心を左側に戻そうとし、すぐに骨盤帯を平行棒に接触させ、バランスを保とうとする。

動的:左上肢で支持していないと静的バランスが安定しないため、動的バランスを見ることはできなかった。

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13.基本動作能力

―寝返り―

(左への):監視

開始肢位は、背臥位である。まず、頭部を屈曲させる。頭部を屈曲させると、体幹や下肢の緊張があがり、右下肢が浮上する(このとき、右股関節:屈曲・外転位、膝関節:伸展位、足関節:底屈・内反位、左股関節:屈曲位、左膝関節:屈曲位、足関節:底屈位である)ので、頭部から下肢にかけて屈曲肢位をとる。次に視線を左に向け、頭部を左回旋させる。同時に左上肢をベッドの端に伸ばし、(このときの各関節の運動は、左肩関節:外転・内旋、左肘関節:伸展、左前腕:回内である。)。左上肢でベッドを引っ張りながら左下肢を左股関節:屈曲・外転・外旋、左膝関節:屈曲、足関節:底屈して、右下肢を左に倒しながら寝返りをする。このとき、体幹・骨盤帯・下肢の順で左回旋をする。

 

(右への):軽介助

開始肢位は、背臥位である。まず、頭部を屈曲させる。頭部を屈曲させると、体幹や下肢の緊張があがり、右下肢が浮上する(右股関節:屈曲・外転位、膝関節:伸展位、足関節:底屈・内反位、左股関節:屈曲位、左膝関節:屈曲位、足関節:底屈位)ので頭部から下肢にかけて屈曲肢位をとる。視線を右に向け、頭部を右に回旋する。左上肢あるいは左下肢を動力とし、右に寝返りをする。このとき体幹・骨盤帯・下肢は同時に回旋する。

 

―起き上がり―

監視~軽介助

開始肢位は、背臥位である。頭部を左に回旋、左上肢をベッドの外側に伸ばし、(このときの各関節の運動は、左肩関節:外転・内旋、左肘関節:伸展、左前腕:回内である。)左に寝返りをしながら(完全に側臥位にはならない)、骨盤体を中心に下肢を左側に(下肢もベッドの外に出す)、頭部・体幹を右側に回し、下腿後面をベッドの端に引っ掛け、てこ(第3のてこ:支点→下腿後面、力点→ハムストリングス、作用点→体幹)や肩関節の伸展・外転、を利用して頭部・体幹を持ち上げ重心を肘に移動し、On elbowになる。次いで、重心をさらに前方に移動しながら肘関節を伸展し、肘にあった重心を手掌面に移動させ、On handになる。左上肢を体幹に近づけながら体幹を持ち上げ端坐位になる。

 

―立ち上がり―

軽~中等度介助

左手で平行棒を把持し、平行棒を引っ張りながら体幹を前屈させ重心を前方移動させるが不十分である。さらに平行棒を引っ張り殿部を挙上させようとするが、伸筋の緊張が上がり重心が後方にかかるので、なかなか殿部が上がらず軽度の介助(殿部挙上)を要する。介助により殿部が挙上すると同時に重心が左に偏る。このとき、頭部は前方を向き体幹は前屈・右回旋・左側屈、右上肢は筋緊張が高くなり右肩関節:屈曲・内転・内旋位、右肘関節:屈曲位、右前腕:回外位、右手関節:掌屈位、右手指:屈曲位の肢位がさらに強くなる。右下肢は、右股関節:屈曲・内転・外旋位、右膝関節:屈曲位、右足関節:底屈・内反位である。殿部が挙上すると肘関節:屈曲位で肘や前腕で体重を支持しており、左股関節:伸展、左膝関節:伸展、足関節:底屈、体幹:伸展すると同時に左肘関節を伸展して立位となる。立位となったら、骨盤帯の左側面を平行棒に接触させ、安定をよくする。

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―歩行―

中等度介助

左上肢-右下肢-左下肢の3動作歩行で下肢は揃い型である。右足部には、リーストラップを装着している。右下肢は振り出しが自分ではできず、右下肢の振り出しの介助が必要。介助度は軽度から中等度である。視線は、殆ど足元に向いていて、右上肢は右肩関節:屈曲・内転・内旋位、右肘関節:屈曲位、右前腕:回外位、右手関節:掌屈位、右手指:屈曲位である。左上肢は平行棒を把持している。

・右遊脚期

歩行時、右股関節の内転痙性が強いので遊脚期に下肢が内転する。そのため、外転方向への介助が必要。

・右立脚期

踵接地:下腿三頭筋の筋緊張が高くなっているので背屈位をとることができないため、踵接地は存在しない。

足底接地:体幹は軽度前屈・右回旋位である。右下肢は、内転痙性が強いため、介助により他動的に右股関節:屈曲・外転・外旋位、右膝関節:軽度屈曲位、足関節:底屈・内反位をとれせ、骨盤帯は右に回旋している。右足関節は底屈位をとっているために、足底を完全に床に接地することができない。そのため、足尖のみ床に接地している。

立脚中期:右足関節が殆ど背屈せず底屈位のまま前方に重心移動するので、右殿部が後方に突き出る。また、右下肢の支持性がないため、体幹が右前方に傾くが左下肢が足底接地すると体幹の傾きが元に戻る。立脚中期に右下肢が内旋位だと足部が内反捻挫してしまうので、介助により他動的に右下肢は外旋位にしなければならない。

踵離地~足尖離地:立脚後期から介助が必要。左上下肢に重心を乗せてから右下肢の振り出しの介助をする。

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―移乗動作―

(車椅子⇒ベッド):中等度介助

患者の左側にベッドをつけ介助にて殿部を前方に移動させ、足底を床につける。アームレストに左上肢を置き体幹を前屈させ、次にアームレストに置いている左上肢をベッドにつかせ、さらに体幹を前屈させる。左上下肢に体重をかけ、殿部を挙上させようとするが殿部挙上時の前方への重心移動が不十分なため殿部が挙がらず介助を要する。殿部が挙上したら体幹と下肢を伸展させ、立位をとるが左上肢をベッドから離すので中等度の介助(支え)が必要である。右下肢は、右股関節:屈曲・外転・外旋位、右膝関節:屈曲位、右足関節:底屈・内反位となっており、足底を床に接地できておらず足尖のみが接地しており、左足を一歩前に出し、左下肢を軸に左に回転し、ベッドに座り端坐位をとるが、左足を出す際、右下肢は足尖のみ接地しているため、支持することができず介助(支え)量が増える。

 

(ベッド⇒車椅子):軽介助

患者の左側に車椅子をおき介助にて殿部を前方に移動させ、足底を床に接地させる。体幹を前屈させ、左上肢で左のアームレストを把持させる(体幹前屈の際に軽度の介助が必要)。左上下肢に体重をかけ左上肢でアームレストを引っ張りながら殿部を挙上させるが前方への重心移動が不十分なために殿部の挙上の際には介助が必要。殿部が挙上したら左足を一歩前に出し左下肢を軸に左に回転して車椅子に座る。右下肢は、右股関節:屈曲・外転・外旋位、右膝関節:屈曲位、右足関節:底屈・内反位となっており足尖のみ床に接地しているが、アームレストを把持しているため、車椅子⇒ベッドの移乗時と比べ、左足を出す際の介助(支え)は少ない。

 

【問題点】

-Impairment Level-

#1.右上下肢の随意性低下

#2.右上下肢の筋緊張異常:静止時、動作時に筋緊張が亢進する

#3.右下肢の支持性低下:右股関節:屈曲・外転・外旋位、右膝関節:屈曲位、足関節:背屈・内反位をとるので床には足尖しか接地できず、荷重できない

#4.ROM制限:右上肢→肩関節:屈曲・外転・外旋、肘関節→屈曲、手指(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ)伸展、股関節:屈曲・外転・内旋、足関節:背屈

#5.腱反射亢進

#6.病的反射出現

#7.高次脳機能障害:運動失行・身体失認・左右弁別障害・MI

#8.失語症による意思の伝達することが困難

#9.脳神経障害

#10.右上下肢の感覚鈍麻

#11.筋力低下(左肩関節周囲筋)

#12.集中力の持続が困難

 

-Disability Level-

#13.坐位・立位バランス能力低下

#14.移乗動作能力の低下

#15.寝返り・起き上がり動作の困難

#16.ADL能力低下

#17.歩行能力低下

#18.コミュニケーション障害

#19.巧緻動作低下(非利き手のため):食事動作時にスプーンを上手に使うことができない。

 

-Handicap Level-

#20.家庭復帰困難

 

【ゴール】

―短期ゴール―

・寝返り・起き上がり動作の自立

・坐位バランス能力の向上

 

―長期ゴール―

・移乗動作能力の向上

・立位バランス能力の向上

 

―最終ゴール―

・車椅子駆動自立

 

【理学療法プログラム】

#1.筋力増強訓練

目的:弱化筋の強化

方法:弱化筋に対して徒手抵抗にて回数は5~10回

 

#2.ROM訓練

目的:拘縮予防、ROM改善、痙性抑制

方法:左上下肢は、拘縮予防のため、他動運動で各関節5回程度ずつ運動。右上下肢は、痙性が出現しているため、持続ストレッチをかける。

 

#3.寝返り・起き上がり動作訓練

目的:寝返り・起き上がり動作の獲得

方法:各動作2~3回反復させる

 

#4.起立訓練

目的:起立動作の向上

方法:平行棒またはプラットホームで前方への重心移動を覚えさせながら起立動作を反復する。

 

#5.移乗動作訓練

目的:移乗動作の獲得

方法:ベッド⇔車椅子の移乗動作を2~3往復させる

 

#6.随意性の促通

目的:随意運動の獲得

方法:連合反応を利用し、左右同じ運動をさせ、右側に左側と同じ筋収縮を得させる。

 

#7.坐位・立位バランス訓練

目的:坐位・立位のバランス改善

方法:坐位はリーチや外乱を加える。立位は、保持させる。

 

#8.感覚の再教育

目的:感覚鈍麻に対し、感覚の再教育を行う。

方法:左上下肢にタッピングなどによる刺激を加え、視覚による代償も用いる。

 

#9.歩行訓練

目的:モチベーションを低下防止

方法:平行棒内を介助(右下肢の振り出し)2往復を2セット

 

#10.車椅子駆動訓練

目的:車椅子駆動の獲得

方法:ベッドあるいは平行棒から物療室まで車椅子駆動させる。

 

#11.巧緻動作訓練

目的:利き手交換

方法:スプーンや箸を使って碁石やパチンコ玉をすくわせる。

 

【経過】

〇〇年〇〇月〇〇日:理学療法初期評価

〇〇年〇〇月〇〇日:理学療法開始(#1、2,3,4,5,7,9、11)

〇〇年〇〇月〇〇日:自動介助による前方への重心移動の練習開始、自力での前方への重心移動が困難なため起立訓練一時中止

〇〇年〇〇月〇〇日:移乗動作訓練に追加し輪投げによる重心移動の練習開始。下肢の分離運動を促すため、レストレーター開始

〇〇年〇〇月〇〇日:移乗動作時に自力にて体幹の前屈および重心の前方移動が可能になった

〇〇年〇〇月〇〇日:これまで随意性の促通の訓練法を理解することができず、自力で行うことができなかったため、中断していたが、SVの提案により随意性の促通訓練開始

〇〇年〇〇月〇〇日:前日に誤嚥を起こし、用心のためリハビリを休む

〇〇年〇〇月〇〇日:移乗時の介助量軽減(立ち上がってから腰ゴムを把持し支持が必要だったが、腰ゴムを把持するだけで支持は必要ない。)

〇〇年〇〇月〇〇日:自力で前方への重心移動が可能になったので起立訓練再開。車椅子駆動訓練および巧緻動作訓練は、本症例にMIがあり運動を持続して行うこと困難で集中力も持続することがなかったため、施行することができなかった

 

中間評価

〇〇年〇〇月〇〇日

1.全体像

 PTSが病棟へ送迎にいき、車椅子介助にてリハ室に来室される。初期評価時と比較して、笑顔を多く見られるようになり、入眠傾向は少なくなった。

・コミュニケーション:理解(不十分)、表出(失語があるため困難)

・意識レベル:JCS(Ⅰ-1)

・バイタル:脈(60拍/分)、BP(130/80mmHg)

 

2.高次脳機能検査

―半側空間無視―

訓練中や病棟での行動を観察したところ、半側空間無視はないと考えられる

 

―失認―

“右肩を触る”“左の膝を触る”などの指示。示指した部位を触ることができなかったため、身体失認が、左右の区別が困難であるように観察できたため左右弁別障害が疑われる。

 

―失行―

“右肩を触る”“左の膝を触る”などの指示。支持したとおりに行動できなかったため、運動失行が疑われる。

 

―失語―

話を理解できることから感覚性失語ではなく、喋るという動作ができないことから運動性失語症ある。

 

―MI―

・目を閉じるように示指 → 20秒ほどで開眼した。

・舌を出すように示指 → すぐに舌を閉ってしまったことから、MIの疑いあり。

*初期評価時と変化なし

 

3.脳神経テスト

Ⅱ.視神経 :白内障のため、視力低下が認められるので視野のテストは不能であった。

Ⅲ.Ⅳ.Ⅵ.:

Ⅴ.三叉神経:Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの支配領域は麻痺側の方が感覚鈍麻である。

Ⅶ.顔面神経:麻痺側の下顔面筋が麻痺しており、運動も少ない。

Ⅷ.聴神経:問診により両側聞こえが悪いとのこと

Ⅻ.麻痺側に舌が偏っていた。

*初期評価時と変化なし

 

4.感覚検査 

失語症があるため点数することができなかった。                 

-触覚-                   

右上肢:感覚鈍麻  右下肢:感覚鈍麻

 

―痛覚―                   

右上肢:感覚鈍麻  右下肢:感覚鈍麻

 

―運動覚―

右上肢:感覚鈍麻  右下肢:感覚鈍麻

 

―位置覚―                  

右上肢:感覚鈍麻  右下肢:感覚鈍麻     

 

5.Brunnstrom Stage

上肢:Ⅲ  手指:Ⅲ  下肢:Ⅲ

*初期評価と比較し変化なし

 

6.反射

 ―腱反射―

―腱反射―

 

―病的反射―

足クローヌス(右+、左-)

ホフマン(右+、左-)

トレムナー(右+、左-)

バビンスキー(右+、左-)

チャドック(右+、左-)

*反射に変化なし

 

7.触診

・右肩関節に1横指分、亜脱臼が認められる。

・右の大胸筋、股関節内転筋の緊張が亢進しており、筋の弾力性が乏しく硬くなっている。

・アキレス腱の弾力性が乏しく硬くなっている。

*初期評価時と変化なし

 

8.関節可動域検査(ROM-T)

単位は °

*改善のある部位のみ記載。その他の部位は著名な変化なし

(右)

肩関節:外転(70°→80°)、外旋(-40°→-20°)

股関節:外転(15°→20°)

手指Ⅲ:PIP伸展(-40°→-30°)、Ⅳ:PIP伸展(-55°→-40°)、Ⅴ:PIP伸展(-40°→-30°)

 

(左)

肩関節:屈曲(95°→100°)

 

9.粗大筋力検査(GMT)

左肩関節周囲筋:3

左股関節周囲筋:3

左肘関節周囲筋:4

左膝関節周囲筋:4

左手関節周囲筋:4

左足関節周囲筋:4

体幹筋:2

*筋力に著名な変化なし

 

10.筋トーヌス検査

―安静時筋トーヌス―

右上肢(屈筋>伸筋):亢進(痙性) 右下肢(屈筋<伸筋):亢進(痙性)

 

―運動時筋トーヌス―

右上肢(屈筋>伸筋):亢進(痙性) 右下肢(屈筋<伸筋):亢進(痙性)

*寝返り、起き上がり時の筋緊張は初期評価時と比較して緊張はおちている。

 

11.ADLテスト(FIM)

32/126点 → 初期評価と変化なし

 

12.姿勢・バランス

―背臥位―

・姿勢:頚部・体幹は右回旋位である。右上肢は痙性により肩関節:軽度屈曲・内転・内旋位、肘関節:軽度屈曲位、前腕:中間位、手関節:掌屈位、手指:屈曲位で、左上肢は、腹部に置くような肢位で、肩関節:内転・内旋位、肘関節:屈曲位、手指:屈曲位(拳を握っている)である。右下肢は、緊張が高く、股関節:軽度内転・外旋位、膝関節:伸展位、足関節:底屈・内反位で、左下肢は、股関節:外旋位、膝関節:伸展位、足関節:底屈位である。

*初期評価時と比較し変化はない

 

―端坐位―

・姿勢:左上肢でベッドを支持している。両坐骨で体重を支持しているが体幹は左側屈位となっている。体幹は健側(左側)に偏っており、円背になっており重心が後方におる。右上肢は、肩関節:屈曲・内転・内旋位、肘関節:屈曲位、前腕:回外位、手関節:背屈位、手指:屈曲位(握りこぶし)である、左下肢は、股関節:屈曲・内旋位、膝関節:屈曲位、足関節:底屈位で、右下肢は、股関節:屈曲・外転・外旋位、膝関節:屈曲位、足関節:底屈・内反位となっている。

 

・バランス(静的:安定 動的:軽度不安定)

静的:左上肢でベッドを支持しているため、左上肢を大腿部に置く。初期評価時と比較すると前後左右の動揺がなく、安定している。

動的:前後左右すべての方向にリーチしたとき頭部・体幹の立ち直り反応がみられる。また、外転反応もみられるようになり、安定している。しかし、右側へリーチしたとき、リーチしすぎると転倒する。

*初期評価時と比較し、静的・動的バランスともに安定してきている。静的に関して動揺がなくなり、動的に関しては右側にリーチが可能になり、立ち直り反応や平衡反応が出現した。

 

―立位―

・姿勢:平行棒内で立位を分析した。左手で平行棒をしっかりと把持する。右肩甲帯と骨盤帯が後方に引けているため、体幹は右回旋している。右上肢は筋緊張が高まり、右肩関節:屈曲・内転・内旋位、右肘関節:屈曲位、右前腕:中間位、右手関節:掌屈位、右手指:屈曲位である。右下肢は、右股関節:屈曲・外転・外旋位、右膝関節:屈曲位、右足関節:底屈・内反位となっており、足底を床に接地できておらず足尖のみが接地している。

 

・バランス(静的:不安定、動的:不安定)

静的:5秒ほど保持は可能だが、それ以上立位を保持すると左右に動揺し始める。

動的:左上肢で支持していないと静的バランスが安定しないため、動的バランスを見ることはできなかった。

*初期評価時と比較し、骨盤を平行棒に接触させずに立位が可能となった。バランスに関しては変化なし

 

13.基本動作能力

―寝返り―

(左への):自立

開始肢位は、背臥位である。まず、頭部を屈曲させる。頭部を屈曲させると、体幹や下肢の緊張があがるが、初期評価時と比較して右下肢は浮上しない。次に視線を左に向け、頭部を左回旋させる。同時に左上肢をベッドの端に伸ばし、(このときの各関節の運動は、左肩関節:外転・内旋、左肘関節:伸展、左前腕:回内である。)。左上肢でベッドを引っ張りながら左下肢を左股関節:屈曲・外転・外旋、左膝関節:屈曲、足関節:底屈して、右下肢を左に倒しながら寝返りをする。このとき、体幹・骨盤帯・下肢の順で左回旋をする。

 

(右への):自立

開始肢位は、背臥位である。まず、頭部を屈曲させる。頭部を屈曲させると、体幹や下肢の緊張があがるが、初期評価時と比較して右下肢は浮上しない。視線を右に向け、頭部を右に回旋する。左上肢を右側に伸ばし(このとき、左肩関節:屈曲・内転・内旋、左肘関節:屈曲、左前腕:回内する)左下肢は左股関節:屈曲、左膝関節:屈曲し、寝返りすると同時にベッドをける(このとき、左股関節:伸展・外転・内旋、左膝関節:伸展する)。寝返りをする際、頭部・肩甲帯・体幹・骨盤帯・下肢の順で回旋する。

*左右ともに初期評価時と比較し、動作がスムーズになっており、頭部を挙げたとき右下肢は浮上しなくなった。

 

―起き上がり―

監視

 開始肢位は、背臥位である。まず頭部を屈曲・左回旋、左上肢をベッドの外側に伸ばし、(このときの各関節の運動は、左肩関節:外転・内旋、左肘関節:伸展、左前腕:回内である。)左に寝返りをしながら(完全に側臥位にはならない)、骨盤体を中心に下肢を左側に(下肢もベッドの外に出す)、頭部・体幹を右側に回し、左上肢でベッドの端を把持し、左下腿後面をベッドの端に引っ掛け、てこ(第3のてこ:支点→下腿後面、力点→ハムストリングス、作用点→体幹)や肩関節の伸展・外転、を利用して頭部・体幹を持ち上げ重心を肘に移動し、On elbowになる。このとき、初期評価時と比べ、重心の前方移動が容易になっている。次いで、重心をさらに前方に移動しながら肘関節を伸展し、肘にあった重心を手掌面に移動させ、On handになる。左上肢を体幹に近づけながら体幹を持ち上げ端坐位になる。

*初期評価時と比較し、動作がスムーズになっている。

 

―起立―

軽介助

 左手で平行棒を把持し、平行棒を引っ張りながら体幹を前屈させ重心を前方移動させる。さらに平行棒を引っ張り殿部を挙上させようとするが、伸筋の緊張が上がり重心が後方にかかる頚溝があるので、なかなか殿部が上がらず軽度の介助(殿部挙上)を要する。介助により殿部が挙上すると同時に重心が左に偏る。このとき、頭部は前方を向き体幹は前屈・右回旋・左側屈、右上肢は筋緊張が高くなり右肩関節:屈曲・内転・内旋位、右肘関節:屈曲位、右前腕:回外位、右手関節:掌屈位、右手指:屈曲位の肢位がさらに強くなる。右下肢は、右股関節:屈曲・内転・外旋位、右膝関節:屈曲位、右足関節:底屈・内反位である。殿部が挙上すると肘関節:屈曲位で肘や前腕で体重を支持しており、左股関節:伸展、左膝関節:伸展、足関節:底屈、体幹:伸展すると同時に左肘関節を伸展して立位となる。

*初期評価時と比較し、重心の前方移動が可能になったので、殿部挙上の介助のみで可能。

 

―歩行―

中等度介助

 左上肢-右下肢-左下肢の3動作歩行で下肢は揃い型である。右足部には、リーストラップを装着している。右下肢は振り出しが自分ではできず、右下肢の振り出しの介助が必要。介助度は軽度から中等度である。視線は、殆ど足元に向いていて、右上肢は右肩関節:屈曲・内転・内旋位、右肘関節:屈曲位、右前腕:回外位、右手関節:掌屈位、右手指:屈曲位である。左上肢は平行棒を把持している。

・右遊脚期

歩行時、右股関節の内転痙性が強いので遊脚期に下肢が内転する。そのため、外転方向への介助が必要。

 

・右立脚期

踵接地 :下腿三頭筋の筋緊張が高くなっているので背屈位をとることができないため、踵接地は存在しない。

足底接地:体幹は軽度前屈・右回旋位である。右下肢は、内転痙性が強いため、介助により他動的に右股関節:屈曲・外転・外旋位、右膝関節:軽度屈曲位、足関節:底屈・内反位をとれせ、骨盤帯は右に回旋している。右足関節は底屈位をとっているために、足底を完全に床に接地することができない。そのため、足尖のみ床に接地している。

立脚中期:右足関節が殆ど背屈せず底屈位のまま前方に重心移動するので、右殿部が後方に突き出る。また、右下肢の支持性がないため、体幹が右前方に傾くが左下肢が足底接地すると体幹の傾きが元に戻る。立脚中期に右下肢が内旋位だと足部が内反捻挫してしまうので、介助により他動的に右下肢は外旋位にしなければならない。

踵離地~足尖離地:立脚後期から介助が必要。左上下肢に重心を乗せてから右下肢の振り出しの介助をする。

*初期評価と比較して、歩容および介助量に変化なし

 

―移乗動作―

(車椅子⇒ベッド)軽介助

 患者の左側にベッドをつけ介助にて殿部を前方に移動させ、足底を床につける。アームレストに左上肢を置き体幹を前屈させ、次にアームレストに置いている左上肢をベッドにつかせ、さらに体幹を前屈させる。左上下肢に体重をかけ、殿部を挙上させようとするが体幹が伸展し重心が後方へかかり殿部挙上時の前方への重心移動が不十分となるので殿部が挙がらず介助を要する。右下肢は、右股関節:屈曲・外転・外旋位、右膝関節:屈曲位、右足関節:底屈・内反位となっており、足底を床に接地できておらず足尖のみが接地しており、殿部が挙上したら左上肢を一歩前に移動させ、次いで左足を一歩前に出し、左下肢を軸に左に回転し、ベッドに座り端坐位をとる

 

(ベッド⇒車椅子):軽介助

 患者の左側に車椅子をおきアームレストを把持し殿部を左前方へ移動させる。次に体幹を前屈させ、左上肢で左のアームレストを把持させる。左上下肢に体重をかけ左上肢でアームレストを引っ張りながら殿部を挙上させるが前方への重心移動が不十分なために殿部の挙上の際には介助が必要。殿部が挙上したら左足を一歩前に出し左下肢を軸に左に回転して車椅子に座る。右下肢は、右股関節:屈曲・外転・外旋位、右膝関節:屈曲位、右足関節:底屈・内反位となっており足尖のみ床に接地している。

*初期評価時と比較し、重心の前方移動が可能になったため、殿部の挙上の介助のみで可能

 

【問題点】

Impairment level

#1.右上下肢筋緊張亢進:静止時、動作時に筋緊張が亢進する

#2.右上下肢の感覚鈍麻

#3.右上下肢の随意性低下

#4.ROM制限:右上肢→肩関節:屈曲・外転・外旋、肘関節→屈曲、手指(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ)伸展、股関節:屈曲・外転・内旋、足関節:背屈

#5.腱反射亢進

#6.病的反射陽性

#7.高次脳機能障害:運動失行・身体失認・左右弁別障害・MI

#8.脳神経障害

#9.筋力低下

#10.右下肢支持性低下:右股関節:屈曲・外転・外旋位、右膝関節:屈曲位、足関節:背屈・内反位をとるので床には足尖しか接地できず、荷重できない

#11.集中力持続困難

#12.失語症により意思の伝達が困難

 

Disability level

#13.起立能力低下

#14.移乗動作能力低下

#15.立位バランス能力低下

#16.起き上がり能力低下

#17.坐位バランス能力低下

#18.歩行能力低下

#19.コミュニケーション障害

#20.巧緻動作能力低下

#21.ADL能力低下

 

Handicap Level

#22.家庭復帰困難

 

【ゴール】

―短期ゴール―

・軽介助による起立(重心が後方にかかるため)→監視による起立(前方への重心移動が可能)

・軽介助による移乗動作(車椅子⇒ベッドの移乗の左上肢を離してしまう)→監視による移乗動作

 

 ―長期ゴール―

・軽介助による移乗動作→移乗動作自立

 

【理学療法プログラム】

#1.起立訓練

目的:起立能力の向上、上肢筋力増強、移乗動作能力の向上

方法:前方への重心移動をより可能にするため輪投げをいろいろな方向に行う。高い台やベッドからの起立動作5回程度。ベッドで横移動(前方に40cm台や椅子を置き、それに手をつかせ)を1m程度

 

#2.移乗動作訓練

目的:移乗動作能力の向上

方法:ベッド⇔車椅子間の移乗動作を2~3往復

 

#3.ROM訓練

目的:ROM維持

方法:四肢・体幹を数回ずつ動かす

 

#4.ストレッチ

目的:痙性の抑制

方法:大胸筋、上腕二頭筋、手指屈筋群、股関節内転筋、下腿三頭筋に対して持続的(20秒ほど)にストレッチを2~3回程度かける

 

#5.ファシリテーション

目的:随意性の獲得、分離運動を促す

方法:両手または両足を組ませ同時に運動させる。下肢に関しては、レストレーター(10分)を施行

 

#6.起き上がり訓練

目的:起き上がり能力の向上

方法:起き上がりを2~3回

 

#7.筋力増強訓練

目的:四肢・体幹の筋力増強

方法:上肢のpush動作、腹筋運動、キッキング、bridgeを各5回ずつ

 

【考察】

 本症例の初期評価時の問題点は、①右上下肢の随意性低下、②右上下肢の筋緊張異常、③右下肢の支持性低下、④ROM制限、⑤腱反射亢進、⑥病的反射出現、⑦高次脳機能障害、⑧失語症による意思の伝達することが困難、⑨脳神経障害、⑩右上下肢の感覚鈍麻、⑪筋力低下、⑫集中力の持続が困難、⑬坐位・立位バランス能力低下、⑭移乗動作能力の低下、⑮寝返り・起き上がり動作の困難、⑯ADL能力低下、⑰歩行能力低下、⑱コミュニケーション障害、⑲巧緻動作低下、⑳家庭復帰困難、であり、それに対する治療プログラムとして、①筋力増強訓練、②ROM訓練、③寝返り・起き上がり動作訓練、④起立訓練、⑤移乗動作訓練、⑥随意性の促通、⑦坐位・立位バランス訓練、⑧感覚の再教育、⑨歩行訓練、⑩車椅子駆動訓練、⑪巧緻動作訓練、を立案し、施行した。本症例は、失語が出現しているため自発的に言語を発することが困難であるので、意思を他人に伝えることが難しく、理解力も乏しいことから、治療・訓練には工夫が必要であった。また、脳出血発症時のBr.Stageは、上肢(Ⅱ)・手指(Ⅰ)・下肢(Ⅱ)であり、初期評価時のBr.Stageは上肢(Ⅲ)・手指(Ⅲ)・下肢(Ⅲ)と回復は緩徐で、Impairment Levelの回復は困難と考えられる。しかし、Disability Levelに関しては、治療の過程において変化が期待できるだろうと考え、主に動作訓練を行った。

 本症例の最も改善のみられたところは、自力による重心の前方移動の獲得に伴う、移乗動作の介助量の軽減と坐位バランスの向上である。これらは輪投げによって改善された。本症例は、輪投げに対して興味を持っており、起き上がりや移乗などの動作訓練の中で一番楽しそうに笑顔で行っていた。最初はただ体幹を前屈しているだけで、移乗や起立にほとんどつながらなかった。しかし、それを毎日繰り返し行うことで前方への重心移動が身につき、初期評価時では、重心の前方移動・殿部挙上・立ち上がり座るまでの支持に介助を要していたが、殿部を前方に少し移動するだけで殿部が挙上し、立ち上がると支持なしでベッドまたは車椅子に座ることができるようになった。しかしこれは、単に輪投げによって前方への重心移動が可能になっただけでなく、移乗動作も繰り返し行ったので、移乗動作が身についたのではなかろうかと考えた。また、坐位バランスが悪く、特に右側においては立ち直り反応も出現せず、リーチすることができなかったが、輪投げを繰り返していくうちに立ち直り反応が出現しだし、中間評価時では、右側へのリーチが可能になり、頭部・体幹の立ち直り反応だけでなく、外転反応などの平衡反応までの出現し安定するようになった。以上のことから、輪投げは効果的な訓練法であったと言える。起き上がりに関しては、初期評価にでは、行えていたものが訓練となるとできなくなっていた。これは、おそらく興味のないことを何回も同じように繰り返していたためだと考えた。しかし、起き上がり動作訓練をしたくなくても行っていたためか、中間評価時では、スムーズに動作を行うことができた。今後、起き上がり動作能力を向上するには、ただ起き上がり動作を繰り返し行うことは本人にとって興味がなく目的も理解できていないようなので、何か別の方法で行う必要があると考えた。一方、Impairment levelでの問題点の改善は、ほとんどみられなかった。初期評価時のゴールについて、短期ゴールを寝返り・起き上がり動作の自立・坐位バランス能力の向上、長期ゴールを移乗動作能力の向上・立位バランス能力の向上としていた。短期ゴールの寝返り・起き上がり動作の自立は、寝返りは自立しゴールを達成したが、起き上がりに関しては、訓練方法に問題があったためか訓練を行おうとせず、とくにon elbow~on handまでがなかなかできず、できても時間を要するので監視、場合によっては軽介助なので自立ではない。そのため、ゴールの達成ではない。坐位バランスは、輪投げにより、静的・動的ともに安定したのでゴールを達成することができた。長期ゴールの移乗動作能力の向上は、輪投げにより前方への重心移動が可能になり、さらに移乗動作の繰り返しにより介助量が軽減したことから、ゴールを達成した。しかし、立位バランス能力の向上については、初期評価では静的は動揺があり、動的では立ち直り反応や平衡反応が出現しないため右側へはリーチすることができなかったが、中間評価では、立ち直り反応も平衡反応も出現し、右側へのリーチが可能になったことから坐位バランスは安定した。そのことからゴールを達成した。

中間評価における問題点は、

Impairment level

1.右上下肢筋緊張亢進

2.右上下肢感覚鈍麻

3.右上下肢随意性低下

4.ROM制限

5.腱反射亢進

6.病的反射陽性

7.高次脳機能障害

8.脳神経障害

9.筋力低下

10.右下肢支持性低下

11.集中力持続困難

12.失語症により意思の伝達が困難

Disability level

13.起立能力低下

14.移乗動作能力低下

15.立位バランス能力低下

16.起き上がり能力低下

17.坐位バランス能力低下

18.歩行能力低下

19.コミュニケーション障害

20.巧緻動作能力低下

21.ADL能力低下

Handicap level

22.家庭復帰困難

である。Impairment levelに関しては、初期評価時の問題点と変化はない。起立動作は、移乗動作では前方への重心移動を行いながら起立が可能であるのに、起立のみ行うと重心が後方にかかってしまう。本症例は、状況が変わるとできていたものができなくなってしまう傾向がある。そのため、起立動作も前方に重心移動を行いながらできるように訓練する必要がある。方法として、ベッドに座り40cmの台を前に置き、それに手をつかせた状態で起立動作を行う。また、重心移動ができてもその状態から殿部を挙上することが困難となっているため、本症例の前に座り、PTSの肩に手をつかせ重心を前方に移動させながら殿部を挙上させる練習や高い台やベッドからの起立動作、ベッドで横移動(前方に40cm台や椅子を置き、それに手をつかせ)を1m程度行うことで殿部を挙上する練習も考えた。回数は4~5回程度であまり回数が多いと途中で止めたくなるので、回数は少なめでいろいろな方法で行うほうがよい。次に移乗動作で問題となっていることは、起立動作とベッド⇒車椅子移乗時の左上肢の使い方である。起立動作に関しては、起立訓練を行う。左上肢の使い方に関しては、ベッド端で立位をとらせベッドに手をつきながら座る練習を行う。初期評価時から輪投げによる重心移動および坐位バランスの練習を行っていたが、可能になったために終了しようと考えたが、本症例は、輪投げが訓練の中で一番楽しくやっており、輪投げを終了するとモチベーションの低下が考えられるため、輪投げは今後継続していく必要がある。また、起き上がり動作も監視で可能であるが、on elbow~on handまでの左上肢の使い方がわからないときがあるので、on elbow~on handまでを繰り返し練習する。しかし、ただ動作繰り返すだけだと初期評価時の訓練と同じになってしまうので、筋力増強をかねて上肢のpush(押す)練習を考えた。随意性に関して、本症例は、随意運動を起こすことができないが、ストレッチにより痙性をおとした後に左右同時の運動することで連合反応により右側に左と同じ筋に筋収縮を得て、分離運動あるいは随意性を得ることができればと考え行っていた。中間評価では、右上下肢の随意運動は不可能であったが随意的に下肢を運動しようとする努力が見られるようになったのでファシリテーションも継続して行う。歩行は、服部らの報告から本症例の歩行獲得は困難と考えられので、歩行訓練は行わず、移乗動作や起立動作などの訓練に重点を置くようにした。以上のことから、短期ゴールを軽介助による起立(重心が後方にかかるため)→監視による起立(前方への重心移動が可能)、軽介助による移乗動作(車椅子⇒ベッドの移乗の左上肢を離してしまう)→監視による移乗動作、長期ゴールを軽介助による移乗動作→移乗動作自立とし、以下の治療プログラムを立案した。

①起立訓練:起立能力の向上、上肢筋力増強

②移乗動作訓練:移乗動作能力の向上

③ROM訓練:ROM維持

④ストレッチ:痙性の抑制

⑤ファシリテーション:随意性の獲得、分離運動を促す

⑥起き上がり訓練:起き上がり能力の向上

⑦筋力増強訓練

以上の治療・訓練を実施し、今後経過を追うこととする。

 

【引用・参考文献】

田崎 隆昭:ベッドサイドの神経の診かた、15版、南山堂、2000.

服部 一郎:リハビリテーション技術全書、第2版、医学書院、1997.

細田 多穂編:理学療法ハンドブック[改定第3版] 第1巻 理学療法の基礎と評価、共同医書出版社、2001.

細田 多穂編:理学療法ハンドブック[改定第3版] 第3巻 理学療法の基礎と評価、共同医書出版社、200

 

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疾患名
特徴
脳血管疾患

脳梗塞

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脳出血片麻痺① / 片麻痺② / 片麻痺③ / 失語症 / 移乗介助量軽減を目標

くも膜下出血

片麻痺 / 認知症 / 職場復帰を目標

整形疾患変形性股関節症(置換術) / 股関節症(THA)膝関節症(保存療法) / 膝関節症(TKA) / THA+TKA同時施行
骨折大腿骨頸部骨折(鎖骨骨折合併) / 大腿骨頸部骨折(CHS) / 大腿骨頸部骨折(CCS) / 大腿骨転子部骨折(ORIF) / 大腿骨骨幹部骨折 / 上腕骨外科頸骨折 / 脛骨腓骨開放骨折 / 腰椎圧迫骨折 / 脛骨腓骨遠位端骨折
リウマチ強い痛み / TKA施行 
脊椎・脊髄

頚椎症性脊髄症 / 椎間板ヘルニア(すべり症) / 腰部脊柱管狭窄症 / 脊髄カリエス / 変形性頚椎症 / 中心性頸髄損傷 / 頸髄症

その他大腿骨頭壊死(THA) / 股関節の痛み(THA) / 関節可動域制限(TKA) / 肩関節拘縮 / 膝前十字靭帯損傷
認知症アルツハイマー
精神疾患うつ病 / 統合失調症① / 統合失調症②
内科・循環器科慢性腎不全 / 腎不全 / 間質性肺炎 / 糖尿病 / 肺気腫
難病疾患パーキンソン病 / 薬剤性パーキンソン病 / 脊髄小脳変性症 / 全身性エリテマトーデス / 原因不明の歩行困難
小児疾患脳性麻痺① / 脳性麻痺② / 低酸素性虚血性脳症
種々の疾患が合併大腿骨頸部骨折+脳梗塞一過性脳虚血発作(TIA)+関節リウマチ

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