実習の心得・準備

実習開始1週間でする「たった1つの評価」が落ちない秘訣だ!

2022年1月7日

本サイトは、レポート、レジュメ(症例報告書)の書き方など、実習をうまく乗り切るコツを中心に書いていますが、結局合格、不合格を決めるのはバイザーと呼ばれる指導者です

「いやー上手にレポート書けたわ!」

と、自分で思っていたとしても、はたまた実際上手く書けていたとしても、バイザーに気に入られていなかったら難癖つけて修正させられたり、最悪不合格の烙印を押されてしまいます。

トコル

「なぜかバイザーと馬が合わない…」

このように悩んでいる学生も多いのではないでしょうか。

私(理学療法士)は、過去に何十人という学生のバイザー(指導者)をしてきました。

私の経験上、バイザーに気に入られて実習に落ちないようにするには、ある評価が必要だと考えています。

その評価は、できるだけ早い段階で、できれば実習が始まって1週間ですることをオススメします。

この記事では、評価の方法、そして実習に落ちない秘訣を中心に説明しています。

きっと、劇的に実習が楽になることでしょう。

もちろん、理学療法士(PT)だけでなく、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)の学生も使える評価になっております。

 

理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)を目指す学生が実習で頑張ることとは

まず、一般的に実習生が実習中に頑張ることをみていきましょう。

実習が開始したら、みなさんはどこに着目して頑張ろうと思いますか?

  • はやく、実習先に馴染まないと…
  • スタッフの名前を覚えないと…
  • 施設の構造を把握しないと…
  • 積極的に見学を…
  • 患者様の名前を覚えないと…

色々考えながら、実習に臨まれると思います。

確かに、上記に挙げた事は重要です。

ただ、そんなに焦らなくてもいいんですよ。

実習先の人は、学生は緊張しているものと考えていますし、ちょっと愛想が悪くても「あぁ、緊張しているんだな」と捉えてくれます。

挨拶がないとか常識を逸しているものは除きますが、初々しさは悪い印象になりません。

上記で挙げたようなことは、常識を持って臨んでいれば、後々ついてくるものなので焦らずゆっくりいきましょう。

 

実習開始1週間でするたった1つの評価とは

では本題です。

先ほど挙げた頑張ることよりも、もっともっともっと重要な、実習開始1週間でするべき評価とはなにか。

それは、「バイザーを評価する」ことです。

先ほども書きましたが、実習の合否、実習の過ごしやすさはバイザーで決まります。

そのため、バイザーがどういう事を求めている人なのか、そこを実習開始1週間で「評価」することが求められます。

  • 堅苦しく接するべき人か、多少のフランクを交えたほうがいいのか。
  • 質問はどんどんすべき人なのか、まとまった考察を欲する人なのか。
  • プライベートな会話を大切にする人なのか、職場だけの会話を求めている人なのか。
  • 話を聞いてほしい人なのか、話を聞かせてほしい人なのか。

などなど。

「あぁ、このバイザーはこういう人なんだな~はは~ん。」
「ってことは、こういう感じで接すれば悪い印象はつかんだろう…へっへ。」

ってな感じで、この一週間でバイザーの全体像を評価しておくと、後々の実習のしやすさが全然違います。

 

「バイザーを評価する」の一例

ちなみに、私が実習生だった時のバイザーは、

  • 話を聞いてほしいオーラを出す
  • フットワークが軽い人が好き
  • 見学よりも体験させてください!の人が好き

と評価できたので、

  • 笑顔で話を聞く
  • 適度な相槌を入れる
  • あれ持ってきて!と言われたら可能な範囲で猛スピード
  • 「自分にやらせてもらってもいいですか」の精神

と対策しました。

割とスムーズに実習が運んでいった気がしています。

このように、バイザーがどのような学生を求めているのかを評価するだけで、実習の過ごしやすさが劇的に変わってきます。

そこを評価せず、バイザーが求めていない行動ばかりしてたら、理不尽な不合格やつらい実習になってしまう可能性大です。

実は、患者さんの評価の前にバイザーの評価が重要なのです。

確かに、難しいところだと思いますが、「相手も人間」と少し心に余裕を持って臨むだけでも違うと思います。

バイザー評価をしっかりして、過ごしやすい実習ライフが送れることを望んでおります。

 

実習開始1週間でする「たった1つの評価」のまとめ

実習開始1週間でするたった1つの評価は、「バイザーを評価する」ことです。

バイザーも私たちと同じ人間です。

バイザーが何を求めているかをいち早く評価して、その求められることに応えていくだけで実習は劇的に楽になります。

「世渡り上手」とも言われ、実習だけではなく社会に出たときにも通用できるスキルなので、この機会にしっかりと身につけておきましょう。

また、「人間としての常識面」はどんなバイザーに対しても必要になります。

詳しい方法は、コチラの記事(絶対に落ちない!評価実習で抑えておくべきたった2つのポイント)で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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70例以上のレポート・レジュメの作成例

バイザーと密に関わる時間の中に、「レポート・レジュメのフィードバック」があります。

レポート・レジュメの作成に不備があると、何度も何度も直されることになり、印象も悪くなってしまいます。

レポート・レジュメ作成が苦手というあなたに一つアドバイスをするとすれば、「できるだけ多くの作成例に目を通しなさい」ということです。

書き方やノウハウを学校で教わっても、いざ実習に行くと「どのように作成したらいいか分からない…」となってしまいます。

それは当たり前で、患者一人ひとりによって病態や症状は異なるからです。

そのため、レポート・レジュメの作成をスムーズに行う1番の近道は、できるだけ自分が担当している症例に近い作成例に目を通して、全体の内容を掴むことと言えます。

以下に、疾患別の作成例リンクを貼っておきますので、ぜひ参考にしてみてください!

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疾患別のレポート・レジュメ作成例

疾患名
特徴
脳血管疾患

脳梗塞

高次脳機能障害 / 半側空間無視 / 重度片麻痺 / 失語症 / 脳梗塞(延髄)+片麻痺 / 脳梗塞(内包)+片麻痺 / 発語失行 / 脳梗塞(多発性)+片麻痺 / 脳梗塞(基底核)+片麻痺 / 内頸動脈閉塞 / 一過性脳虚血発作(TIA) / 脳梗塞後遺症(数年経過) / トイレ自立を目標 / 自宅復帰を目標 / 歩行獲得を目標 / 施設入所中

脳出血片麻痺① / 片麻痺② / 片麻痺③ / 失語症 / 移乗介助量軽減を目標

くも膜下出血

片麻痺 / 認知症 / 職場復帰を目標

整形疾患変形性股関節症(置換術) / 股関節症(THA)膝関節症(保存療法) / 膝関節症(TKA) / THA+TKA同時施行
骨折大腿骨頸部骨折(鎖骨骨折合併) / 大腿骨頸部骨折(CHS) / 大腿骨頸部骨折(CCS) / 大腿骨転子部骨折(ORIF) / 大腿骨骨幹部骨折 / 上腕骨外科頸骨折 / 脛骨腓骨開放骨折 / 腰椎圧迫骨折 / 脛骨腓骨遠位端骨折
リウマチ強い痛み / TKA施行 
脊椎・脊髄

頚椎症性脊髄症 / 椎間板ヘルニア(すべり症) / 腰部脊柱管狭窄症 / 脊髄カリエス / 変形性頚椎症 / 中心性頸髄損傷 / 頸髄症

その他大腿骨頭壊死(THA) / 股関節の痛み(THA) / 関節可動域制限(TKA) / 肩関節拘縮 / 膝前十字靭帯損傷
認知症アルツハイマー
精神疾患うつ病 / 統合失調症① / 統合失調症②
内科・循環器科慢性腎不全 / 腎不全 / 間質性肺炎 / 糖尿病 / 肺気腫
難病疾患パーキンソン病 / 薬剤性パーキンソン病 / 脊髄小脳変性症 / 全身性エリテマトーデス / 原因不明の歩行困難
小児疾患脳性麻痺① / 脳性麻痺② / 低酸素性虚血性脳症
種々の疾患が合併大腿骨頸部骨折+脳梗塞一過性脳虚血発作(TIA)+関節リウマチ

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