訪問看護は、当たり前ですが利用者がいなければ運営が成り立ちません。
そのため、ケアマネジャーに営業をして、新規利用者を継続してもらう必要があります。
しかし、医療・介護職の人は営業に関して明るくはありません。
「どのように営業したらいいんだろう?」
「どのように営業チラシを作成したらいいんだろう?」
このように悩んでいるスタッフが多いのではないでしょうか。
今回は、新規利用者獲得に力を発揮する「チラシの作成方法」をお伝えします。
きっと、他のステーションでは作成できない、独自のチラシが作成できるようになるでしょう。
最後には、使用フリー・カスタマイズOKのチラシの無料テンプレートも紹介しているので、ぜひ日々の業務にご活用ください。
訪問看護必見!ケアマネへの超効果的な営業方法!【チラシ・トーク】
続きを見る
訪問看護の営業でチラシを作成する理由
まずは、「なぜ訪問看護の営業でチラシを作成しなければならないか」をお伝えします。
いくら訪問看護に特化したベテランの看護師がいたとしても、神の手を持つリハビリスタッフがいたとしても、それを外部に知ってもらわなければ新規の依頼には繋がりません。
「こんなに利用者のために頑張っているステーションなのに、なんで利用者が来ないんだろう。。」
と悩んでいる人は、発信の方法に難がある可能性が高いです。
直接、居宅支援事業所などに営業に行って、新規利用者を獲得するの方法も間違いではありません。
むしろ、それが継続してできるのであれば越したことはないでしょう。
ただ、当たり前ですが訪問看護ステーションの主な業務は、看護業務、リハビリ業務です。
営業に多くの時間を割けないステーションが多いと思います。
その点、チラシでの営業は、直接足を運ぶことなく、郵送で対象の居宅支援事業所に送付することができます。
また、新規で立ち上げたステーションは、効果的なチラシを作成することで、圧倒的なスピードで新規獲得につなぐことができます。
しかし、簡単に送付できてしまう一方、効果的なチラシが作成できなければ、他のチラシに埋もれてしまうのも事実です。
訪問看護の営業で効果的なチラシとは
効果的なチラシを作成するコツはただ一つです。
それは、「相手が望んでいるであろう情報を盛り込む」ことです。
当たり前に聞こえますが、意外とできていません。
うまくいっていないステーションの特徴として、ステーションが発信したい内容のチラシを作成してしまうのです。
ここに大きな間違いがあって、ステーションが発信したい内容ではなく、あくまでも相手(ケアマネジャー)が望んでいる情報を盛り込みます。
では、相手が望んでいる情報ってなんでしょう?
あまり難しく考えず、相手が困っていることを解決することを心がけましょう。
例えば、あなたの働いているステーションにも理念がありますよね?
ステーションの理念は、ステーション側にとっては相手に知ってほしいところです。
しかし、チラシで理念を掲載してもほとんど相手の目には留まらないでしょう。
素晴らしい理念かもしれませんが、どこのステーションも素晴らしい理念を書いています。
ケアマネジャーにとって、そんなチラシは山ほど見ているので一瞬でシュレッダー行きの運命を辿ります。
一方、「緊急時訪問看護加算を算定しています」というアピールはどうでしょうか。
ケアマネジャーは、医療依存度が高い利用者の扱いに困っています。
その点、24時間対応をしてくれる訪問看護ステーションは大変ありがたいのです。
必然と、「あの利用者を依頼してみようかな」という思考回路に繋がります。
あくまでも、緊急時訪問看護加算は一例です。
地域柄、近隣に緊急時訪問看護加算を算定している訪問看護ステーションが多かったら効果は薄まるでしょう。
その際は、他のステーションが得意としていない、けど私たちのステーションが強みとしている部分を押し出すようにします。
ここで言いたいのは、「理念を書くな」ではありません。
特に、立ち上げたばかりのステーションは理念を伝える意義があると思います。
ただ、書いてもいいのですが、あくまでもメインコンテンツは、ケアマネジャーが望んでいる情報にすることを心掛けましょう。
「ケアマネジャーが困っていることはなんだろう?→他のステーションはどうなんだろう?」
この思考回路で営業戦略、チラシ作成をすれば、きっと新規利用者の依頼につながるはずです。
営業会議をしているがいつもうまくいかない、新規につながらないというステーションは、この点を盛り込んで会議することをオススメします。
【Q&A】緊急時訪問看護加算の算定をマスター!【緊急訪問してない時は?】
続きを見る
よくあるケアマネジャーのニーズとチラシでのアピール方法
次に、「よくあるケアマネジャーのニーズ」と、それに対するチラシでのアピール方法の一例をご紹介します。
よくあるケアマネジャーのニーズ | チラシでのアピール方法 |
緊急時訪問看護加算を算定しているステーションが少ない | 算定していることをアピール |
訪問看護指示書の依頼をケアマネジャーに頼んでくる | ステーション側で対応できることをアピール |
精神科訪問看護をみれるステーションが少ない | 対応できることをアピール 作業療法士がいる場合は精神疾患に対するリハビリができることもアピール |
小児疾患をみれるステーションが少ない | 対応できることをアピール |
言語聴覚士に見てもらいたいがいない | 在籍していることをアピール |
近隣のステーションは空き状況が少なく利用者の希望日時に添えない | 空き状況を提示する |
土日対応できるステーションが少ない | 対応できることをアピール |
認定看護師に見てもらいたいがいない | 在籍していることをアピール |
往診と連携してくれるステーションに見てもらいたい | 連携している往診が多いことをアピール |
認知症の専門知識が豊富なスタッフに見てもらいたい | 認知症ケア専門士が在籍していることをアピール |
終末期の専門知識が豊富なスタッフに見てもらいたい | 終末期ケア専門士が在籍していることをアピール |
細かく見ていけばもっとありそうですよね。
上記のような「困っていることを解決できますよ」というチラシ作成をしていきましょう!
ケアマネジャーへの訴求力抜群!オススメスキルアップ一覧
訪問看護の営業に抜群!魅力的なチラシの作成方法
それでは、訪問看護の営業に抜群な「魅力的なチラシ」の作成方法をお伝えします。
魅力的なチラシには共通点があります。
例えば、小さい文字でツラツラと書かれても読む気しませんよね。
一方、写真や絵を使いつつ、アピールしたい文字を強調するなど工夫をすれば、読んでくれる可能性がグンと高まります。
チラシ作成の基本技術
チラシ作成の基本技術は、「まとめる」「揃える」「メリハリをつける」です。
まとめる
「グループ化」するとも言われています。
意味や内容が近い文言は、近い位置にまとめて記載をします。
枠や図形で囲うのは効果的でしょう。
揃える
チラシの目的は相手に読んでもらうことです。
配列がバラバラになってしまうと、非常に読みにくくなってしまいます。
文字の場合は文頭を揃える、図形の場合は図の端を揃えるといった工夫をしましょう。
メリハリをつける
同じ文字サイズ、同じ色が、同じ密度でツラツラと書かれているチラシは、つまらない印象を与えてしまいます。
強調したい部分は文字サイズや色を変更するなど、工夫をしましょう。
チラシ作成の応用技術
魅力的なチラシを作成するためには、基本技術を身につけた上で、差別化を図る「応用技術」が必要になります。
フォント
基本的にフォントは、「ゴシック体」と「明朝体」を使用すれば間違い無いでしょう。
ゴシック体は、分かりやすく力強い印象を与えられます。
明朝体は、真面目な印象を与えることができます。
一方、冷たい印象を与えてしまったり、メリハリのないチラシになってしまう可能性もあります。
どちらか悩んでいる人は、「ゴシック体」を使うようにしましょう。
色
チラシは配色も重要です。
まず、「明るい色」で作成するか、「モノクロ(暗い色)」で作成するかを決めます。
訪問看護ステーションにおいて、モノクロは不吉な印象を与えてしまいかねませんので、基本的には「明るい色」で作成する方がいいと思います。
しかし、明るい印象を与えたいといって、何色も使用してしまうとガチャガチャしたまとまりのない印象を与えてしまいます。
類似色を3〜5色程度でまとめると、見やすくなるでしょう。
キャッチコピー
訪問看護における「キャッチコピー」はかなり重要です。
ライバルの訪問看護ステーションも同じ保険事業内で運営しているので、大きな差別化はできないと思われるかもしれません。
実際、多くの訪問看護ステーションがそのような認識なので、どのチラシを見ても同じようなものが出来上がってしまいます。
しかし、書き方を変えるだけで、大きく差別化できることも事実です。
キャッチコピーには、一番伝えたいことを書きましょう。
つまり、ケアマネジャーのニーズを解消できる文言です。
キャッチコピーを書く場所は、一番目立つ部分(チラシの一番上など)に配置しましょう。
例えば、緊急時訪問看護加算を算定している場合。
ケアマネジャーがその情報を望んでいたとしても、チラシの端っこに小さく書いてあっても見落としてしまいます。
その点、「夜間の医療対応にお困りではありませんか?」などのキャッチコピーを、ドンっと目立つところに書くとどうでしょう。
「お?このチラシ読んでみようかな?」となるのは当然だと思います。
写真を使う
訪問看護ステーションのチラシを見て思うのは、文字が多すぎるということです。
効果的に写真を活用しましょう。
スタッフの写真が掲載されているのは、現場の雰囲気が伝わって好印象ですね。
しかし、利用者の写真掲載は控えた方がいいと思います。
プライバシーの観点からはもちろんですが、受け取った側が「え?利用者の写真載せてるけど、これ許可とってるの?」と疑いの目を持っています。
ケアマネジャーは、プライバシーに関してかなり敏感になっているので、変な疑いをかけられる行為はやめましょう。
訪問看護で使える!使用フリーの営業チラシ8選
それでは、今まで紹介した「基本技術」「応用技術」を詰め合わせた、オススメの営業チラシをご紹介します。
Microsoft Powerpoint でダウンロードできるので、各ステーション用にカスタマイズして使ってください。
訪問看護の営業に抜群!チラシ作成の方法まとめ
訪問看護の営業はチラシを作成すると効果的です。
チラシ作成は、「基本技術」と「応用技術」を組み合わせるようにしましょう。
基本技術:「まとめる」「揃える」「メリハリをつける」
応用技術:「ゴシック体を使う」「明るい色を選ぶ」「キャッチコピーを書く」「写真を使う」
以上の技術を用いて、魅力的なチラシを作成しましょう!
ケアマネジャーからの信頼度爆上がり!訪問看護初回報告書の紹介と記載例
続きを見る
合計500例以上!訪問看護計画書・訪問看護報告書の記載例が欲しい人はコチラ
ケアマネジャーへの訴求力が高い訪問看護計画書・訪問看護報告書を作成すれば、おのずと信頼関係は強くなっていくでしょう。
しかし、利用者全員分を作成しなければならないため、大変な労力を必要としますよね。
残業はもちろん、人によっては家に持ち帰って書類を作成する人も少なくありません。
「このような現状をなんとかしたい!」という思いのもと、当サイトでは500例以上の訪問看護計画書・訪問看護報告書の記載例を紹介しています。
また、「紙面ベースで欲しい」「自分で手書きもしたい」「ネット環境がないところでも見たい」という声が多く聞かれたことから、記載例をまとめた印刷物を販売しています。
この印刷物は、すべての記載例を1冊にまとめているので、見たいページをすぐに見ることができます。
ご購入いただいた方からは、「残業がなくなった!」「訪問看護が楽しくなった!」と、大変多くのご好評をいただいております。
ただいま感謝の意を込めて、「訪問看護記録書(Ⅰ•Ⅱ)の記載例」をプレゼント中♪
興味がある方は、コチラの記事(訪問看護報告書・計画書の記載例・文例集販売ページ【印刷物】)をぜひ参考にしてみてください。きっと、お力になれると思います!
訪問看護計画書・報告書の記載例・フィジカルアセスメント事例集販売ページ
続きを見る