訪問看護 加算・制度解説

【2021年改定】看護体制強化加算の算定をマスター!【看護師6割以上】

2021年3月20日

今回ご紹介する加算は、「看護体制強化加算」です。

・看護師が訪問していない月に緊急時訪問看護加算は算定できる?

・緊急訪問していない月でも緊急時訪問看護加算は算定できる?

・緊急の電話が来たら必ず訪問しなければならない?

この記事では、「看護体制強化加算」に関する現場の悩みを解決していきます。

 

トコル
看護体制強化加算は、2021年4月の介護報酬の改定で算定要件の変更が打ち出されました。

その点も盛り込んで解説してまいります。

看護体制強化加算とは

看護体制強化加算は、中重度の要介護者等の在宅生活を支える訪問看護体制を評価したものです。

 

トコル
つまり、簡単にいうと「あなたのステーションは過去に中重症度の利用者さんをたくさんみてきましたね!それは素晴らしいことですよ。なので、これからはちょっと多くお金を取っていいですよ!」という加算です。

 

算定の際には、用者または家族に説明を行い、同意を得ることとなっています。

この同意は、口頭でも構いませんが記録に残しておくことを推奨しています。

ただ、算定要件が厳しい点、算定対象利用者が少ない点から、積極的に算定ができているとはいえない加算です。

 

ちなみに、看護体制強化加算は介護保険の加算になります。

医療保険にも同じような考え方の加算はあるのですが、「機能強化型訪問看護管理療養費」の名称になります。

 

ポイント

介護保険:看護体制強化加算
医療保険:機能強化型訪問看護管理療養費

看護体制強化加算の算定額

看護体制強化加算の算定額は、以下の通りです。

 改定前2021年4月改定後
看護体制強化加算(Ⅰ)600単位/月550単位/月
看護体制強化加算(Ⅱ)300単位/月200単位/月
看護体制強化加算(介護予防)300単位/月100単位/月

看護体制強化加算の算定要件

看護体制強化加算は、緊急事訪問看護加算と特別管理加算の基準に加え、過去にどのくらいターミナルケア加算を算定した利用者がいたかによって、(Ⅰ)と(Ⅱ)に分けられます
  
 看護体制強化加算(Ⅰ)看護体制強化加算(Ⅱ)
緊急時訪問看護加算

直近6ヶ月間の「緊急時訪問看護加算」の算定者割合が総実利用者数の50%以上

特別管理加算

直近6ヶ月間の「特別管理加算」の算定者割合が総実利用者数の20%以上
2021年4月改定で30%以上から緩和

ターミナルケア加算直近12ヶ月間のターミナルケア加算を算定した利用者(介護予防除く)
5名以上

1名以上

 
トコル
見てもらってわかる通り、最低でも、過去6ヶ月間の実績が必要になるため、新規で開設した訪問看護ステーションは看護体制強化加算を算定することはできません

 

ちなみに、20214月の介護報酬の改定では、訪問看護の提供にあたる従業者総数のうち、看護職員が6割以上必要という要件が加わりました。

こちらは、20234月1日より施行予定とのことです。

つまり、簡単かつ乱暴な言い方をすると、「訪問看護ステーションで看護師より理学療法士などのリハビリ職が上回ってるなんておかしい!認めない!」ということです。

 

ポイント

【2021年4月介護報酬改定】
・直近6ヶ月間の「特別管理加算」の算定者割合が総実利用者数の30%以上から20%以上に緩和
・訪問看護の提供にあたる従業者総数のうち看護職員が6割以上20234月1日より施行)
・看護体制強化加算(Ⅰ)(Ⅱ)ともに減額

 

看護体制強化加算のQ&A

それでは、看護体制強化加算にまつわる、現場の悩みにQ&A形式でお答えしてまいります。

 

例えば、直近6ヶ月間で緊急時訪問看護加算を算定した利用者が50%を切ったら看護体制強化加算の算定はできなくなるのか?

その通りです。

看護体制強化加算は、過去の人数によって、取れたり取れなくなったり変動がしやすい加算です。

加えて、人数が上回った場合、下回った場合、その都度で届出が必要となるため、現場の負担は大きい加算と言えるでしょう。

実際、要件を満たしているのに算定の届出をしていないステーションも多数あります

理由の9割が「月によって要件を満たすかどうかが変わるからとのことです。

ちなみに、「月によって要件を満たせるかが変化しやすい加算」で最も高かったのは特別管理加算でした。
*参考:厚生労働省:訪問看護の報酬・基準について

 

看護体制強化加算の算定要件の基準を具体的に教えて

それでは、7月に看護体制強化加算を算定する場合を見てみましょう。

*○:利用あり ×:利用なし 緊急:緊急時訪問看護加算あり 特別:特別管理加算あり ターミナル:ターミナルケア加算を算定

 1月2月3月4月5月6月
利用者A
緊急、特別

緊急、特別

緊急、特別

緊急

緊急

緊急
利用者B
利用者C
緊急
ターミナル
×××××
利用者D××
緊急、特別
利用者E
緊急
ターミナル
××

ポイントは、実利用者数で考えるということです。

あり得ないとは思いますが、ステーションの実利用者総数が利用者A〜Eの5人だったとしましょう。

まず、緊急時訪問看護加算を算定した利用者は4人いるので、4人÷5人(実利用者総数)×100=80%となり、50%以上なのでクリアです。

次に、特別管理加算を算定した利用者は2人いるので、2人÷5人×100=40%となり、20%以上なのでこちらもクリアです。

最後に、ターミナルケア加算ですが直近6ヶ月で2人いるので、看護体制強化加算(Ⅱ)は確実に算定することができます

ただし、ターミナルケア加算は直近12ヶ月を対象とするので、更に6ヶ月遡って5人以上いれば看護体制強化加算(Ⅰ)を算定することができます。

ちなみに、7月に算定する場合は6月15日以前に届出を提出する必要があるため、6月分は見込みとして割合を算出します。

見込み通りいかず、算定できなくなってしまった場合は、速やかにその旨をまた届出しなければなりません。

看護体制強化加算のまとめ

ポイント

【2021年4月介護報酬改定】
・直近6ヶ月間の「特別管理加算」の算定者割合が総実利用者数の30%以上から20%以上に緩和

・訪問看護の提供にあたる従業者総数のうち看護職員が6割以上20234月1日より施行)

・看護体制強化加算(Ⅰ)(Ⅱ)ともに減額

 

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当サイトでは、訪問看護に従事する上で抑えておきたい加算を数多く解説しております。

以下にまとめておくので、ぜひ参考にしてみてください。

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