脳血管疾患 無料評価シート

【実習】片麻痺の患者の評価ポイント!【カンペ付き評価シートあり】

2021年12月7日

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師を目指す学生に向けた、評価ポイント解説シリーズ。

今回は、「片麻痺の患者に対する評価(=片麻痺機能検査)」です。

脳梗塞や脳出血など、脳の障害を負うと片麻痺が出現する可能性があります。

その際、片麻痺の重症度・程度をしっかりと評価しておかないと、治療による変化を追うことができません。

今回は、片麻痺の患者に対する評価として、「Brunnstrom stage(ブルンストロームステージ)」「12段階片麻痺機能テスト」「SIAS」を中心に解説してまいります。

それぞれ記載に最適な評価シートを用意したので、ダウンロードして実習に臨んでください。

もちろん、ダウンロードは無料です。

トコル
当サイトは、片麻痺機能検査以外にも実習に必要な評価のほとんどを網羅しています!記事の最後にまとめてあるので、あわせてご活用ください!

 

Brunnstrom stage(ブルンストロームステージ)

Brunnstrom stage(ブルンストロームステージ)とは、連合運動や共同運動の分離を中心としたテストです。

 

Brunnstrom stage(ブルンストロームステージ)の評価用紙ダウンロード

Brunnstrom stage評価用紙word

Brunnstrom stage評価用紙pdf

 

Brunnstrom stage(ブルンストロームステージ)の評価内容

 

内容

検査課題

Stage

上肢
[stageⅢ以降は坐位で施行]

手指
[姿勢の指定なし]

下肢
[臥:仰臥位,坐:坐位,立:立位]

Ⅰ 随意運動がみられない

□弛緩性麻痺

□弛緩性麻痺

□弛緩性麻痺

Ⅱ 共同運動が一部出現(連合運動が誘発される)

□わずかな屈筋共同運動

□わずかな伸筋共同運動

□全手指屈曲がわずかに出現

□(臥)わずかな屈筋共同運動

□(臥)わずかな伸筋共同運動

□(臥)健側股内外転抵抗運動によるRaimiste現象

Ⅲ 十分な共同運動が出現

□明らかな関節運動を伴う屈筋共同運動

□明らかな関節運動を伴う伸筋共同運動

□全手指屈曲で握ることが可能だが、離すことができない

 

□(坐)明らかな関節運動を伴う

屈筋共同運動

Ⅳ 分離運動が一部出現

□腰の後に手を持っていく

□肘伸展位での肩屈曲90゜

□肘屈曲90゜での回内外

 

□不十分な全指伸展

□横つまみが可能で母指の動きで離せる

 

□(坐)膝を90゜以上屈曲して,足を床の後方へすべらす

□(坐)踵接地での足背屈

 

Ⅴ 分離運動が全般的に出現

□肘伸展回内位で肩外転90゜

□肘伸展位で手を頭上まで前方挙上

□肘伸展位肩屈曲90゜での回内外

 

□対向つまみ

□随意的指伸展に続く円中または球握り

□全可動域の全指伸展

 

□(立)股伸展位での膝屈曲

□(立)踵接地での足背屈

 

Ⅵ 分離運動が自由にできる(やや巧緻性に欠ける)

□stageⅤまでの課題全て可能で健側と同程度にスムーズに動かせる

□stageⅤまでの課題全てと個別の手指運動が可能

□(坐)下腿内外旋が,足の内外がえしを伴って可能

□(立)股外転

12段階片麻痺機能テスト

12段階片麻痺機能テストは、Brunnstrom stage(ブルンストロームステージ)を細分化・標準化して、さらに手指の評価を加えた評価方法です。

 

12段階片麻痺機能テストの評価用紙ダウンロード

12段階片麻痺機能テスト評価用紙word

12段階片麻痺機能テスト評価用紙pdf

 

12段階片麻痺機能テストの評価内容

下記の評価内容をまとめたもの(図付き)はこちらからダウンロードできます。→12段階片麻痺機能テストの内容(pdf))

 

上肢のテスト

テストNo.

姿勢

テストの種類

出発肢位・テスト動作

1

背臥位

伸筋パターン

連合反応(大胸筋)

出発肢位:患者の手先を耳に近い位置におく(屈筋共同運動パターンの形)。

テスト動作:健側の肘を曲げた位置から、徒手抵抗に抗して肘を伸ばさせる。その時、患者の大胸筋に収縮がおこるかを触知する。

2

随意収縮(大胸筋)

出発肢位:1と同じ。

テスト動作:「患側の手を反対側の腰の辺に伸ばしなさい」と指示し、大胸筋の収縮を触知する。

3

共同運動(随意運動)

出発肢位:1と同じ。

テスト動作:2と同じ動作で手先がどこまで動くかをみる(伸筋共同運動)。

4

坐位

屈筋パターン

共同運動(随意運動)

出発肢位:手先が健側の腰のところにくるようにおく(肘最大伸展位、前腕回内位にする―伸筋共同運動パターン)。

テスト動作:「患側の手を耳まで持っていく」ように指示し、手先がどこまであがるかをみる。

5

坐位で手を背中の後へ

手を背中の後へまわす。

手が背中の中心線の近くの脊柱から、5㎝以内に達するかどうかをみる。1動作で行うこと。体幹を大きく動かさないこと。

6

腕を前方水平位に挙上

腕を前方水平位にあげる(肘は20°以上は曲がらないように気をつける。肩関節での水平内外転は±10°以内に保つ)。

7

坐位

肘屈曲位で前腕の回内

肘を曲げ前腕の回内(掌を下に向けること)を行う。肘は体側にぴったりとつけて離さない(つかない場合は失格)。

肘屈曲は90±10°の範囲に保つ。

8

肘伸展位で腕を横水平位に開く

肘伸展位のままで腕を横水平に開く。上肢は真横から20°以上前方に出さないようにし肘は20°以上曲がらないように気をつける。

9

腕を前方上方に挙上

バンザイをする。肘は20°以上曲がらないようにし、前方からできる限り上にあげる。上肢は横に30°以上開かないようにする。

10

肘伸展位で回外

肘伸展位で前方にあげて、前腕を回外する(掌を上に向ける)。肘は20°以上曲げず、肩関節は60°以上前方挙上するようにする。

11

手を肩から頭上に挙上する

スピードテスト①

手先を肩につけ真上に挙上する。これをできるだけ早く10回繰り返すに要する時間をはかる。挙上の際に肘が20°以上曲がっていてはならず、肩関節は130°以上挙上すること。

健側を先に測定すること。

判定:患側の所要時間が健側の1.5倍以下を十分とする。

上肢のテスト(予備)

予備テスト

坐位

腕を横水平位に挙上する

スピードテスト②

肘伸展位のままで腕を横水平位に開く。これをできるだけ早く10回繰り返すに要する時間をはかる。上肢は真横から20°以上前方に出ないようにし、肘は20°以上曲がらないようにする。60°以上の側方挙上を行うこと。

判定:観測の所要時間が健側の1.5倍以下を十分とする。

・テストNo.11が施行不可能の場合実施する。

下肢のテスト

テストNo.

姿勢

テストの種類

出発肢位・テスト動作

1

背臥位

レイミステの連合反応(内転)

健側の下肢を少し開いておき、徒手抵抗に抗してそれを閉じさせる。患側下肢の内転の動き、または内転筋群の収縮があるかどうかをみる。

2

随意収縮

随意的に患側下肢を閉じ(内転)させ、内転筋群の収縮を触知する。

3

伸筋共同運動(随意運動)

出発肢位:膝を90°曲げ、自然に股外転、外旋した位置(膝が外方に開く)におく。

テスト動作:「患側の足を伸ばす」ように指示し随意的な動きの有無、膝がどこまで伸びるかをみる(膝屈曲角で)。

4

屈筋共同運動(随意運動)

出発肢位:股伸展位(0~20°)(伸筋共同運動パターン)

テスト動作:「患側の足を曲げる」ように指示し、随意的な動きの有無、程度をみる(股関節屈曲角で)。

5

股関節屈曲(下肢伸展挙上)

膝伸展位のまま挙上させ、股関節の動く角度でみる。この間、膝関節は20°以上屈曲してはならない。

6

坐位

膝関節の屈曲

出発肢位:膝関節90°屈曲の坐位。

テスト動作:足を床の上ですべらして膝関節を100°以上に屈曲。股関節は60~90°の屈曲位に保ち、足を床から離さずに行うこと。

7

坐位 

足関節の背屈

踵を床につけたままで足関節を背屈。5°以上の背屈を可能とする。

8

背臥位

足関節の背屈

股・膝伸展位のままで足関節の背屈動作。

9

坐位

膝伸展位で足関節背屈

足関節背屈動作の有無と程度をみる。

股関節は60°~90°の屈曲位で膝は20°以上曲がらないようにして行う。

10

股関節内旋

膝屈曲位で中間位からの股関節内旋動作の角度をみる。

股関節60~90°屈曲位で大腿部を水平にし、膝関節90±10°を保って行う。

11

スピードテスト①

股関節内旋

(テスト10の動作)

膝屈曲位で、中間位から股関節内旋動作を10回行うに要する時間。

(内旋が20°以上できること。その他の条件はテスト10と同じ)

健側を先に測定すること。

下肢のテスト(予備)

テストNo.

姿勢

テストの種類

出発肢位・テスト動作

予備1

背臥位

膝伸展位で股関節の外転

膝伸展位で健側下肢を外に開かせ、股関節の外転の程度をみる。踵を床から離さず、膝が最終的に20°以上は曲がらないよう注意する。

予備2

坐位

膝伸展

出発肢位:腰かけ位で、膝屈曲90°位、股関節は90~60°屈曲位を保つ。

テスト動作:「膝を伸ばす」ように指示し、膝関節伸展角度でみる。

予備3

立位

足関節の背屈

股・膝伸展位のままで足関節の背屈動作。股関節、膝関節が20°以上曲がってはならない(足の長径程度まで前に出してもよい)。

予後4

膝関節の屈曲

股関節伸展位のままで健側で立ち、患側の膝関節を屈曲。

股関節は20°以上屈曲しないこと。体幹前傾により股関節が屈曲することが多いので注意が必要。

予備5

股関節の外転

健側で立ち、患側股関節を外転させる。股関節、膝関節を20°以上屈曲しないこと。外転角は骨盤の傾きにだまされないように気をつける。(健側で立つので骨盤は必ず患側が上がる。その分を差し引いて判断すること)

予備6

足先で床をたたく

スピードテスト②

(テスト予備3の動作)

直立位で行う。踵を床につけたまま、足先で床を10回たたくに要する時間(背屈が5°以上できること)。

判定:患側の所要時間が健側の1.5倍以下を十分とする。

・テスト{5が不能・6が不能・7が不能} → テスト{予備1を使用・予備2を使用}全体で3つ行う

・テスト{8が不能・9が不能・10が不能} → テスト{予備3を使用・予備4を使用・予備5を使用}全体で3つ行う

・テスト11が不能 → テスト予備6を使用

手指のテスト

テストNo.

テストの種類

出発肢位・テスト動作

1

指の集団運動

集団屈曲

出発肢位:前腕中間位、手指伸展位(可能な限り)、手関節は中間位(背屈位1/4以下までを含む)~掌屈位の範囲

注1)中間位がとりにくい場合は、テスト者が軽く支えてもよい。

2

集団伸展

出発肢位:前腕中間位、手指屈曲位(可能な限り)、手関節は中間位(背屈位1/4以下までを含む)~掌屈位の範囲

注1)前腕中間位がとりにくい場合は、テスト者が軽く支えてもよい。

3

手関節の分離運動

手関節背屈

出発肢位:前腕中間位、手指屈曲位

注1)手指屈曲は3/4以上あればよく、肘を机の上につき、手部は机の面から少し浮かして行う。

4

指の分離運動

4指屈曲位での示指伸展

出発肢位:前腕中間位、全指屈曲位(ROMの3/4以上)、手関節は中間位(背屈位1/4以下までを含む)~掌屈位の範囲

注1)母指・3~5指の屈曲は、3/4以上に自力で保っていることが条件。途中で3/4以下になる場合はならない範囲で判定する。

注2)母指は屈曲していれば、その位置は問わない。

5

MP伸展でのIP屈曲〈背屈位〉

出発肢位:前腕中間位、手関節背屈(ROMの1/4以上)、MP伸展(ROMの3/4以上)

注1)母指の位置は自由とし、判定には含めない。

6

4指屈曲位での示指伸展<背屈位>

出発肢位:前腕中間位、全指屈曲位(ROMの3/4以上)、手関節背屈(ROMの1/4以上)

注1)母指は屈曲していればその位置は問わない。

7

4指屈曲位での小指伸〈背屈位〉

出発肢位:前腕中間位、全指屈曲位(ROMの3/4以上)、手関節背屈(ROMの1/4以上)

注)母指は屈曲していればその位置は問わない。

8

スピードテスト

鉛筆を机の上から1・2指の指腹つまみで5回(2~3㎝程度)つまみあげて離す。5回で判定しにくい場合は、10回行わせて計測する。(ストップウォッチで秒単位に小数点1ケタまで測定)。

注1)まず健手で行わせて正しいやり方を教えてから患手で行わせる。

注2)3~5指は3/4以上屈曲位に保つことを条件とする。

9

連合反応

健手に握力計を持たせ、最大限握らせた時に、患指の屈曲が起こるかどうかをみる。患手の位置は自由(膝の上、体側など)。

SIAS(Stroke Impairment Assessment Set)

SIASとは、 9種類(22項目)からなる脳卒中患者に対する機能評価です。

 

SIAS(Stroke Impairment Assessment Set)の評価用紙ダウンロード

SIAS評価用紙word

SIAS評価用紙pdf

 

SIAS(Stroke Impairment Assessment Set)の評価内容

Motor function

1)Knee-mouse test prox.

3)Hip-flexion test

0

全く動かない

0

全く動かない

1

手部が乳頭に届かない

1

足部が床から離れず

2

手部が口に届かない

2

股屈曲可。足部不十分

3

課題可。ぎこちなさ著明

3

課題可。ぎこちなさ著明

4

課題可。ぎこちなさ軽度

4

課題可。ぎこちなさ軽度

5

健側と同等

5

健側と同等

2)Finger-function test dist.

4)Knee-extension test

0

全く動かない

0

全く動かない

1

A:集団屈伸

1

足部が床から離れず

 

B:集団伸展

2

膝伸展可。足部不十分

 

C:一部分離

3

課題可。ぎこちなさ著明

2

全指分離。屈曲伸展不十分

4

課題可。ぎこちなさ軽度

3

課題可。ぎこちなさ著明

5

健側と同等

4

課題可。ぎこちなさ軽度

5)Foot-pat test

5

健側と同等

0

全く動かない

  

1

足部が床から離れず

  

2

足背屈可。足部不十分

  

3

課題可。ぎこちなさ著明

  

4

課題可。ぎこちなさ軽度

  

5

健側と同等

Muscle-skin reflex

6)上肢反射(biceps/triceps)

7)下肢反射(PTR/ATR)

0

著明に亢進。日常的クローヌス

0

著明に亢進。日常的クローヌス

1

A:bicepsまたはtricepsの中等度亢進

1

A:PTRまたはATRの中等度亢進

 

B:bicepsまたはtricepsの消失

 

B:PTRまたはATRの消失

2

bicepsまたはtricepsの軽度亢進

2

PTRまたはATRの軽度亢進

3

bicepsまたはtriceps正常

3

PTRまたはATR正常

Muscle tone

8)上肢筋緊張

9)下肢筋緊張

0

著明に亢進

0

著明に亢進

1

A:中等度亢進

1

A:中等度亢進

 

B:他動的筋緊張低下

 

B:他動的筋緊張低下

2

軽度亢進

2

軽度亢進

3

正常

3

正常

Touch sensation

10)上肢感覚

11)下肢感覚

0

強い皮膚刺激も分からない

0

強い皮膚刺激も分からない

1

重度あるいは中等度低下

1

重度あるいは中等度低下

2

軽度低下,主観的低下,異常感覚

2

軽度低下,主観的低下,異常感覚

3

正常

3

正常

Position sensation

12)上肢位置覚(母指/示指)

13)下肢位置覚(母趾)

他動運動の動きも分からない

0

他動運動の動きも分からない

全可動域の運動なら分かる

1

全可動域の運動なら分かる

ROMの1割以上の動きで分かる

2

ROMの1割以上の動きで分かる

ROMの1割未満の動きで分かる

3

ROMの1割未満の動きで分かる

Range of motion

14)上肢ROM(肩外転)

15)下肢ROM(膝伸展位で背屈)

0

60度以下

0

-10度以下

1

90度以下

1

0度以下

2

150度以下

2

10度以下

3

150度以上

3

10度以上

Pain

16)原疾患由来の痛み

0

睡眠障害を有する著しい痛み

1

中等度の痛み

2

加療不必要な軽度の痛み

3

疼痛なし

Vertical test

17)静的坐位またはW/C坐位で行う

0

坐位が取れない

1

指示,指摘しても修正不能

2

指示にてほぼ垂直に修正可能

3

静的坐位は正常

Abdominal MMT

18)W/C45度 坐位または背臥位

0

腹直筋MMT2以下

1

腹直筋MMT3(肩甲骨上縁)

2

腹直筋MMT4(肩甲骨下縁)

3

腹直筋MMT5

Visuo-spatial defect

19)50cmメジャー中央指差し(2回中誤差大の方)

0

10cm以下または40cm以上

1

20cm以下または30cm以上

2

22cm以下または28cm以上

3

問題なし

Speech

20)失語症のみ

0

全失語

1

A:重度感覚性失語

 

B:重度運動性失語

2

軽度失語症

3

失語症なし

Quad.MMT

21)坐位における健側膝伸展

22)坐位における麻痺側膝伸展

0

重力に抗しない

0

重力に抗しない

1

中等度の筋力低下

1

中等度の筋力低下

2

軽度の筋力低下

2

軽度の筋力低下

3

正常

3

正常

Grip

23)健側握力(kg)

24)麻痺側握力(kg)

0

0kg

0

0kg

1

10kg以下

1

10kg以下

2

10~25kg

2

10~25kg

3

25kg以上

3

25kg以上

軽微な麻痺に対する評価

以下の評価は、軽微な麻痺を有する患者に対して有効です。

 

バレーテスト

上肢

立位または座位で両上肢を手掌面を上に向けたまま肩関節90度前方挙上位に保持しておくように指示をします。

この時、麻痺側の上肢は下降しながら回内してきます。

これは、錐体路障害では回内筋の緊張が回外筋よりも強くなり、また屈曲筋が伸筋よりも緊張が強くなる所以です。

 

下肢

腹臥位において両側の膝関節を45度屈曲位に保持しておくように指示をします。

この時、麻痺の下肢は落下してきます。

これは下肢が伸筋優位にあることを反映しています。

 

手回内試験

前腕回外位にして軽く手を握らせ、その手を肩に近づけるように肘屈曲させます。

健側では手掌面が肩に近づきますが、麻痺側では前腕が回内しようとするため、手背面が肩に近づく傾向を示すことがあります。

 

第5手指徴候

手掌面を下にして腕を水平位まで前方に挙上させると、麻痺側の第5手指が尺側に外転する徴候をいいます。

 

凹み手徴候

手の全指を反り返るくらい伸展させるように指示をすると、麻痺側では母指が対立位となるために手掌面がくぼんでくる徴候をいいます。

 

Mingazzini徴候

背臥位で両側の股関節および膝関節をそれぞれ90度屈曲位で空間に保持させておくように指示をすると、麻痺側の下肢は自然に落下してくる徴候をいいます。

 

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