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【実習】PT・OT必見!代償運動のまとめ!【無料ダウンロード可】

2021年12月21日

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師を目指す学生に向けた、評価ポイント解説シリーズ。

今回は、「代償運動のまとめ」です。

筋肉や関節を評価・治療する際、代償運動の有無を把握しておく必要があります。

代償運動を把握しておかないと、正確な評価・治療をすることができません。

実習だけではなく、国家試験対策でも重要な部分なのでしっかりと抑えておきましょう。

今回は、「代償運動」をまとめたシートも用意しているので、ダウンロードして実習に臨んでください。

もちろん、ダウンロードは無料です。

 

代償運動のまとめ

それでは、部位・関節別に運動に対する代償運動をご紹介してまいります。

 

~体幹~

体幹屈曲

腹筋群の弱化及び股関節屈筋群による代償 → 腰椎前彎

腰椎伸筋群の弱化及び腹筋分による代償 → 腰椎後彎

股関節屈筋群の弱化による代償 → 骨盤固定

 

体幹回旋

股関節屈筋群の弱化による代償 → 骨盤固定

大胸筋による代償 → 検側の肩のみが挙がる。

 

骨盤挙上

腹筋による代償 → 体幹を側方に屈曲する。

* 腰方形筋を使わず、脊柱伸筋群だけを使って行う。

 

~肩甲骨~

肩甲骨挙上

菱形筋群による代償 → 肩甲骨内転と下方回旋

* 通常、菱形筋は補助動筋として作用しているが、肩甲挙筋の筋力が低下すると代償運動として出現する。

 

肩甲骨内転

菱形筋による代償 → 肩甲骨の下方回旋

三角筋(後部線維)による代償 → 肩関節の水平外転

 

肩甲骨下制と内転

僧帽筋(中部線維)による代償 → 肩甲骨の内転のみが起こる。

 

肩甲骨内転と下方回旋

僧帽筋(中部線維)による代償 → 肩甲骨の内転のみがおこる。

 

肩甲骨外転と上方回旋

体幹の回旋による代償 → みせかけ

 

~肩関節~

肩関節屈曲

上腕二頭筋による代償 → 肩関節外旋位からの肩関節屈曲

僧帽筋(上部線維)による代償 → 肩甲骨、及び肩の挙上

大胸筋による代償 → 肩関節水平内転

体幹の後屈による代償 → みせかけ

 

肩関節伸展

肩甲骨の前傾(前方に傾ける事) による代償 → みせかけ

 

肩関節外転

上腕二頭筋による代償 → 肩関節外旋、肘関節屈曲位からの運動

体幹の反対側側屈による代償 → みせかけ

 

肩関節内旋

円回内筋、方形回内筋による代償 → 前腕の回内

肩甲骨挙上、肩関節内転、肘関節伸展による代償 → みせかけ

 

肩関節外旋

広背筋による代償 → 肩甲骨外転と上方回旋

回外筋及び上腕二頭筋による代償 → 前腕の回外

 

肩関節水平内転

体幹の回旋による代償 → みせかけ

 

肩関節水平外転

上腕三頭筋による代償 → 肘関節伸展

肩甲骨の内転による代償 → みせかけ

 

~肘関節~

肘関節屈曲

橈側手根屈筋、尺側手根屈筋、長掌筋による代償 → 手関節屈曲

 

肘関節伸展

肩関節外旋による代償 → 上肢外転位で坐位を取っている時には、肩関節を外旋させていると前腕部の重みで前腕が落下する。この時に肘関節が伸展したように動く。

肩関節水平内転による代償 → 上肢の遠位部分(手関節等)を固定しておいて、被験者が水平内転すると、その反動で肘が伸展位に牽かれる。

 

前腕回内

上肢(肩関節)を内旋かつ外転による代償 → みせかけ

 

前腕回外

上肢(肩関節)を外旋かつ内転による代償 → みせかけ

 

~手関節~

手関節屈曲

手指の屈曲群による代償 → 手掌を握り締める。

 

手関節伸展

手指の伸筋群による代償 → 手指を伸ばす。

 

~股関節~

股関節屈曲

縫工筋による代償 → 股関節の外旋と外転が起こる。

大腿筋膜張筋による代償 → 股関節の内旋と外転が起こる。

* 背臥位での測定では重力の影響(作用)で、下肢に外旋が起こる。

 

股関節屈曲、外転、及び膝関節屈曲位での外旋

腸腰筋・大腿直筋による代償 → 股関節の屈曲の際に、外転と外旋を伴わずにまっすぐに屈曲してくる。

 

股関節伸展

腰椎の前彎による代償 → みせかけ

検側の骨盤の持ち上げによる代償 → みせかけ

 

股関節内転

股関節屈筋群による代償 → 骨盤を後ろに傾け、股関節を内旋させる事で股関節内転の代償をする事がある。またその状態は、背臥位に肢位変換しようとしているように見える。

膝関節屈筋群による代償 → 骨盤を前方に傾け、股関節を外旋させる事で股関節内転の代償をする事がある。またその状態は、被験者が腹臥位に肢位変換しようとしているように見える。

 

股関節外転

股部-引き上げによる代償 → 体幹側方の筋を用いて骨盤を胸郭の方に近付ける事により、股部を引き上げる事があり、これによって股関節外転の運動範囲の一部分を動かす事ができる。

股関節外旋位による代償 → 股関節を外旋させた状態で外転させると、股関節屈曲の斜方向の作用が起こる。

大腿筋膜張筋による代償 → 股関節を屈曲位にして運動(外転)を始めると、大腿筋膜張筋の作用で股関節外転が起こる。

 

股関節内旋

検側の骨盤を持ち上げによる代償 → みせかけ

膝を伸展したり、股関節を内転、伸展による代償 → みせかけ

 

股関節外旋

反対側の殿部を検査台から浮かすように持ち上げたり、骨盤を持ち上げたりする事による代償 → みせかけ

検側の膝関節の屈曲による代償 → みせかけ

検側の股関節を外転による代償 → みせかけ

 

~膝関節~

膝関節屈曲

股関節屈曲による代償 → 検側の殿部を持ち上げ、背臥位に向かって身体を軽くねじるように見える。

縫工筋による代償 → 股関節の屈曲と外旋が起こる。

薄筋による代償 → 股関節の内転が起こる。

腓腹筋による代償 → 足関節の底屈が起こる。

 

膝関節伸展

股関節内旋による代償 → 側臥位では股関節が内旋する事で、膝関節が伸展するかのように下腿が落下する。

 

~足関節~

足関節底屈

長趾屈筋、長母趾屈筋による代償 → 踵を動かさないで前足部だけを使ったの底屈

長腓骨筋、短腓骨筋による代償 → 外がえし

後脛骨筋による代償 → 内がえし

 

「代償運動まとめ」ダウンロード

こちらから、「代償運動」をまとめたダウンロードが可能です。

pdf形式、ダウンロードはもちろん無料です。

実習の時のカンペにもどうぞ。

ダウンロード:代償運動まとめpdf

 

評価方法を教えて欲しい・評価用紙が欲しい

今回は、「代償運動」をご紹介しました。

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実習で必要と思われる評価のほとんどを網羅しているので、ぜひ他の記事も参考にしてみてください。

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