この記事は、「精神科の訪問看護が怖い」という看護師のあなたに向けて書いています。
私が人事をしている訪問看護ステーションで働いている看護師Aさん(20代・女性)は、精神科の訪問看護に悩まされていました。
うつ病になる寸前まで追い込まれていたとのことです。
この記事では、看護師Aさんの体験談をもとに、精神科訪問看護の悩みから抜け出す解決策をお伝えしてまいります。
精神科の訪問看護は年々需要が高まっている
結論として、精神科の訪問看護に苦手意識を持つ看護師は大変多いのですが、日本における精神疾患を有する患者数は年々増加しています。
そのため、訪問看護ステーションで精神疾患を有する患者を担当することも増えており、需要は年々高まっていると言っていいでしょう。
これからもしばらくは増加傾向をたどると推察されます。
看護師であればすぐに精神科訪問看護の対応ができる!?
実は、看護師であれば誰もが精神科の訪問看護をできる訳ではありません。
精神科の訪問看護に行くには、国が指定する研修を受ける必要があります。
しかし、この研修のハードルはかなり低く、内容は座学中心なので教科書レベルのことしか学ぶことはできません。
精神科の訪問看護には向き不向きがある
このように、精神科訪問看護の需要が増えてきている一方、数日の研修レベルで現場に出てしまうことが多く、多くの看護師は現場に出て悩みを抱えてしまいます。
精神科の訪問看護には技術や知識ももちろん大切ですが、そもそもの性格として向き不向きがあります。
怖いと感じる人は、とことん怖く感じてしまうのが精神科訪問看護の特徴なのです。
精神科の訪問看護が怖い…【看護師Aさんの体験談】
では、精神科訪問看護で悩んでいた看護師Aさんの体験談をもとに、どのようなことが怖いのかをみていきましょう。
「うつ病の利用者」を担当して「私がうつ病」になりかけた
体験元:Aさん(20代看護師・女性)
私は「うつ病」の利用者を担当していました。
訪問するたびに「死にたい」と自殺企図の訴えがありました。
このとき、必死に研修で学んだことを頭の中で思い出します。
まずは傾聴して…と、学んだことで対応をしてきましたが、ある日、私の精神が「持っていかれる」感覚を覚えました。
これはどういうことかというと、利用者の暗い気持ちに私の精神も持っていかれて、私まで暗い気持ちになってしまう状態です。
「あれ?私もこういうこと思ったことがあるな」
「なんか私も生きる意味がわからなくなってきた」
と、自分の生死まで考えるようになっていました。
今考えれば、私もうつ病の一歩手前(もう症状として出ている?)だったと思います。
家に帰っても常に怖い
この「持っていかれる感覚」は家に帰っても続きます。
家に帰ってもずっと利用者のことを考え、そして暗い気持ちが続き、自分の生きる意味を考える。
今まで深く考えなかったことを、常に考えてしまいます。
常に動悸がしているような感覚で、夜も熟睡できない日々が続きました。
できるのであれば、一刻も早く休息を与えてあげたいです。
もし、「辞めると言えない」「辞めさせてくれない」という人は、いまのご時世「退職代行」を利用するのも一つでしょう。
関連記事:【訪問看護をやめたい】退職代行を使うのってアリ?【オススメ業者紹介】
さらにオンコールが重なると・・・
また、勤務している訪問看護ステーションは24時間対応体制加算を算定していたため、オンコールの担当もあります。
精神科訪問看護の怖さとオンコールのつらさがダブルで重なったときは、食事もまともにとれない、眠いはずなのに眠れないという日々が続いていました。
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うつ病になりかけた私が、精神科訪問看護から解放できた3つの解決策
このままでは自分の精神が病んでしまうと思い、精神科訪問看護のストレスから脱却する方法を色々と模索しました。
様々なことを試しましたが、効果が高かった3つの解決策をお伝えします。
心理カウンセリングのスキルを高める
私は、精神科訪問看護に対する知識や技術にはそこまで悩んでいませんでした。
利用者の状態や発する言葉を、自分の中でうまく消化できず、溜め込んでしまうことに悩んでいたのです。
すべては自分の解釈の仕方、メンタルの整え方だと分かりました。
その時出会ったのが、「心理カウンセリングスペシャリスト」の資格です。
オンラインで取得できるというものでした。
オンラインだとしても、資格を取得する過程で分からないことは相手に聞くことができます。
心理カウンセリングを学ぶ中で、自分の心理を投影しながら、一つずつ悩みとストレスを紐解いていきました。
結果として、心理カウンセリングスペシャリストの資格を取得することができましたが、私が本当に取得してよかったなと思ったことは、この資格を学ぶうちに自分のストレスを知り、解決する術を取得することができたことです。
その後は精神科の訪問看護をしても、前みたいに「持っていかれる」感覚はなくなり、いい意味で自分と他人、仕事とプライベートを分けることができるようになりました。
・Aさんが心理カウンセリングを学んだサイト
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精神科の訪問看護はできないと上司に相談
心理カウンセリングを学んで、もう一つ明確にできたことがあります。
それは、「私には精神科訪問看護は向いていない」と気づく事ができたことです。
カウンセリングとしての技術は学べることができましたが、「やはり私にとって精神科訪問看護がストレスであることには変わらない」それを明確にできたのです。
ある日、上司に「精神科の訪問看護はできない」と相談をしました。
今まで抱えていた心情も赤裸々に話しました。
上司は「よくわかった。考えてみる。」と言ってくれました。
しかし、数日、数ヶ月経ってもそれ以降の返答はなく、状況も変わりありませんでした。
このとき、私の中で「この訪問看護ステーションはここまでだな」と吹っ切れたのが、今でも鮮明に覚えています。
精神科の訪問看護をしていない訪問看護ステーションに転職
私は、精神科訪問看護に対応していない訪問看護ステーションに転職をしました。
これが結果的に、一番効果がありました。
もっと早く転職をすればよかったと思ったくらいです。
やはり、精神科の訪問看護は向き不向きがあります。
精神科訪問看護ができるから偉い偉くないではないのです。
もし、あなたが精神科の訪問看護に向いてないな…と思うのであれば、あなたの精神が病んでしまう前に、今すぐ行動に移すことをオススメします。
精神科の訪問看護が怖い看護師が転職を成功させるための条件とは
転職に不安がある人は、転職サイトを利用をオススメします。
なぜなら、内情に強い転職サイトを利用すれば「精神科訪問看護がない訪問看護ステーション」を代わりにピックアップしてくれるからです。
実際、私は「レバウェル看護(旧:看護のお仕事)」を利用しました。
レバウェル看護(旧:看護のお仕事) | 業界最大級の非公開求人(公式サイト):業界最大級の非公開求人(好条件求人)を有することで有名な一方、24時間対応を整えているなど利用者目線に立ったフォローが手厚い。
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)は職場の内情に強いため、一人では知り得ない情報をたくさん教えてくれます。
「この訪問看護ステーションは精神科の比重がかなり高いんですよね。」
「この訪問看護ステーションは精神科訪問看護を算定していないですよ。」
このように、私たちの希望に合う転職先を包み隠さず教えてくれるので、失敗の可能性をグッと減らすことができます。
その他にも給与交渉や面接日程の調整も代わりにしてくれるので、今よりも待遇が良い場所に出会う可能性も高まります。
私も人事の立場で「レバウェル看護」のコンサルタントと連絡をとったことがありますが、対応も丁寧ですごく好印象でしたよ!
すぐに転職はちょっと…という人は、スカウトをもらうのもオススメ
ただ、事情によってはすぐに転職をすることができない人もいるかと思います。
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ちなみにジョブメドレー(看護師)は、自分で求人を探すサーチ型を採用しているため、しつこい電話もほとんどないので安心してください。
精神科の訪問看護が怖い看護師は体調を崩す前に退職&転職を考えよう!
今回は看護師Aさんの実体験をとともに、精神科訪問看護をお伝えしました。
「私も同じことで悩んでます」という看護師も多いのではないでしょうか。
Aさんは心理カウンセラーの知識を身につける、上司に相談するという手順を踏みましたが、一番効果的なのはやはり転職をすることでしょう。
「精神科訪問看護をやりたくない」「人間関係に悩みたくない」など、明確な条件がある人は転職サイトを積極的に利用することをオススメします。
その際は、「レバウェル看護(旧:看護のお仕事)」といった職場の内情に強い転職サイトを利用すると失敗の可能性をグッと減らすことができます。
あなたが輝ける場所は他にもきっとあるはずです!
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