訪問看護 スキルアップ

【終末期ケア専門士】資格なしの訪問看護スタッフにオススメのスキルアップ!

2021年3月13日

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訪問看護は、看護師やリハビリ(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)の国家資格があれば働くことはできます。

しかし、昨今は訪問看護に求められることが多岐に及んでおり、国家資格+αの資格・スキルアップを身につけることが求められています。

今回ご紹介する、訪問看護スタッフにオススメの資格・スキルアップは「終末期ケア専門士」です。

・終末期のケアに対して苦手意識がある

・最期を迎える利用者に対して、どのような声かけをしたら良いか分からない

・家族に適切なアドバイスができない

このように悩んでいる方は、「終末期ケア専門士」の資格が味方になってくれるでしょう。

私も長年、訪問看護ステーションで所長・エリア統括をしてきましたが、この資格を活かして現場で活躍している人を何人も知っています。

特に昨今は、国の方針からみても在宅で看取りをすることが増えてきているため、需要が高まりつつある資格といえます。

興味を持った方は、記事の最後にオススメの習得方法や公式テキストの買い方もご紹介していますので、ぜひあなたのスキルアップにご活用ください。

終末期ケア専門士とは

終末期ケア専門士は、エビデンスに基づいたケアの実践など、終末期の臨床ケアにおけるスペシャリストを証明する資格です。

終末期ケアについて基礎から学ぶことができ、エビデンスがまだ十分に確立されていない分野の現状も知ることができます。

なぜ資格なしの訪問看護スタッフに「終末期ケア専門士」が必須なのか

それでは、私が訪問看護スタッフに終末期ケア専門士をオススメする理由をお伝えしていきます。

私は、これからの訪問看護にとって、終末期ケア専門士は必要ではなく必須と考えています。

最期の時(終末期)を自宅で迎えたい高齢者が多い

まず、こちらのグラフを見てください。

出典:厚生労働省「終末期医療に関する調査(各年)」

このグラフは、日本における終末期の療養場所に関する希望を調査したものです。

日本国民において「自宅で最後まで療養したい」「自宅で療養して、必要になれば医療機関等を利用したい」と回答した者の割合を合わせると、約6割の国民が「自宅で療養したい」と回答しています

そして、その自宅で療養するのを支えるのが、訪問看護を含む在宅の医療・介護チームです。

もちろん、医療体制の問題など、実際に自宅療養を望んだとしても難しい場合はありますが、必然と在宅で最期の時を迎える利用者は増えてくる事でしょう

きっと、訪問看護で働いている人の中では、「ここ数年看取り希望の利用者増えてきたな〜」と感じている人も多いかと思います。

終末期にどんなケアをすればいいのか分からないスタッフが多い

このような現状にも関わらず、終末期のケアを苦手にしている訪問看護スタッフが多いのではないでしょうか。

「どのように寄り添ったらいいか分からない」

「悲観的な言葉が聞かれた時、どう答えたらいいか分からない」

「終末期に向けて、どのような考えや気持ちでいたらいいのかなどアドバイスする事ができない」

このような悩みを抱えているとしたら、終末期ケアをもっと深掘りして学ぶ必要があると考えます。

一つ想像をしてみてください。

あなたの親がもし、終末期を迎えたとして、終末期の知識がない訪問看護スタッフに来て欲しいですか?

知識のない訪問看護スタッフの言動ひとつで、後味の悪い終末期を迎えてしまう可能性があります。

私は、知識がなく終末期の訪問看護を行うことは、その利用者の人生を侮辱する行為といっても良いと考えています。

人の人生に寄り添う職業についているのであれば、相応の知識や技術で対応するのは至極当然だと思います。

トコル
終末期の訪問看護計画書に悩んでいる!という方は、コチラの記事(【内部障害】訪問看護計画書の記載例・文例集【コピペ可】)を参考にしよう!
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看護師だけではなく理学療法士などリハビリスタッフも終末期の知識は必須

これは「看取り」をする看護師に限ったことではありません。

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といったリハビリスタッフにも必要な知識です。

令和3年の介護報酬改定において、軽度な利用者にしかリハビリをしていない訪問看護ステーションに厳しい措置が取られ始めました。

今後、訪問看護ステーションで働くリハビリスタッフには、重度の利用者に対するリハビリが求められます。

もちろん、相応の知識と技術が求められるのも当然の流れです。

そのため、リハビリスタッフも終末期の利用者に関わる機会が増えていくでしょう

「最期の時まで身の回りの事はできていたい」

「棺桶に綺麗に入れるよう、拘縮を予防してほしい」

など、終末期の利用者にリハビリが介入する意義は多くあります

その中で、「リハビリ職はリハビリだけやればいい」と考えているのであれば、訪問看護ステーションで働くべきではありません。

看護師と協働して、終末期の利用者を「一人の人生」として支えなければならないのです。

終末期ケア専門士の受験資格

終末期ケア専門士には受験資格があります。

受験は、次のいずれかの免許および実務経験年数を有する者に限られます。

受験資格基準経験2年以上経験3年以上
該当資格名医師、歯科医師、看護師保健師、薬剤師、理学療法士作業療法士言語聴覚士、臨床工学技士、歯科衛生士、管理栄養士、介護支援専門員、社会福祉士、精神保健福祉士、臨床検査技師、公認心理師、救急救命士、放射線技師、介護福祉士(介護士と介護福祉士の経験が合算して3年以上あれば可)栄養士、准看護師、臨床心理士、音楽療法士、介護士

終末期ケア専門士の受験内容と受験料

終末期ケア専門士の受験内容と受験料は、以下の通りです。

試験方法近くの試験会場に行き、パソコン試験を実施(CBT試験)
出題範囲終末期ケア専門士協会認定テキスト及び時事問題
出題数90問(択一または択多問題)
試験時間90分
受験料10,000円

トコル
試験は年に1回(毎年10月中旬〜下旬)にかけて開催されています。

申し込みは4月〜開始しているので、忘れないようにチェックしておこう!

参考サイト:日本終末期ケア協会

訪問看護スタッフにオススメする終末期ケア専門士の勉強方法

終末期ケア専門士は、特定のスクールや講座を受講する必要はありません。

試験に合格をすれば資格を取得することができます。

裏を返せば、自分でテキストを購入して独学で勉強をしなければならないということです。

勉強をするにあたっての必須テキストは、「終末期ケア専門士協会認定テキスト(公式テキスト)」「ワーク&予想問題集」です。

もちろん、「終末期ケア専門士協会認定テキスト(公式テキスト)」の中から問題が作成されるので、この公式テキストは必須です。

しかし、公式テキストだけだとポイントを絞る事ができません。

私は、テキストは教科書として購入しておいて、「ワーク&予想問題集」を繰り返し解く方法をオススメしています。

「予想問題集」は、過去問を洗い出し、出題されそうな問題にポイントを絞って作成されています。

無駄な勉強をしなくても良いというのはメリットでしょう。

「予想問題集」を解く中で、いつも間違える問題や時間がかかる問題をピックアップして、テキストで勉強するなりノートにまとめる方法は良いですね。

終末期ケア専門士のテキスト購入はアステッキがオススメ!

私がオススメする「終末期ケア専門士協会認定テキスト(公式テキスト)」「ワーク&予想問題集」は、アステッキで購入することができます。

公式テキストを定価で購入できるのに加えて、「ワーク&予想問題集」には専用のアプリが付属しています。

仕事の休憩中や通勤中でも勉強できるので、効率よく勉強する事ができます。

訪問看護の事業所にも1冊あると現場のスキルアップに!

「終末期ケア専門士協会認定テキスト(公式テキスト)」は、事業所に1冊置いておくことをオススメします。

この本は教科書なので、スタッフが終末期のことで悩んだときに勉強する事ができます。

悩む事が多い終末期のケア、事業所として出来るだけのフォローをしてあげることも大切です。

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