訪問看護ステーションに転職をするときは、様々なことをチェックしなければなりません(参考記事:【転職希望者必見】訪問看護ステーションの選び方!【21のチェックポイント】)。
【転職希望者必見】訪問看護ステーションの選び方!【21のチェックポイント】
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今回は、「社長は医療関係者が良いのか、以外が良いのか」に焦点を当ててお伝えします。
社長といえば、スーツをバシッと決めたお金持ちのイメージがありますが、昨今は医療関係者が経営をしている訪問看護ステーションも少なくありません。
結論を言うと、社長が医療関係者の場合、違う場合、それぞれにメリットとデメリットがあります。
ちなみに、私は27歳の時、「社長が医療関係者ではない訪問看護ステーション」に転職をしました。
理由は理学療法士以外の仕事をしたかったこと、他のビジネスの知識を身につけたかったことから選びました。
結果、理学療法士以外の仕事(人事業務など)に携わらせてもらい、大幅に年収をアップさせることができたので、私にとってこの決断は合っていたと思います。
あなたがどのように働きたいかによっても変わってくるので、それぞれの特徴を把握してどちらが合っているかを判断してください。
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社長が医療関係者の訪問看護ステーションに転職するメリット
まずは、社長が医療関係者ではない訪問看護ステーションに転職をするメリットをお伝えします。
社長が医療関係者の訪問看護ステーションに転職をするメリットは以下の通りです。
- 現場に対する理解が強い
- 利用者の悩みを共有できる
- 知識・技術向上に対するフォローが手厚い
現場に対する理解が強い
まず、社長が医療従事者だと、「現場に対する理解が強い」というメリットがあります。
例えば、「リハビリをするためにセラバンドを買ってほしい」という要望が上がったとします。
社長が医療従事者ではない場合、「セラバンドを使うとどんな効果があるの?」「絶対になければならないの?」と、良くも悪くも費用に対する効果を求めます。
一方、社長が医療従事者の場合は、「そうだよね!セラバンドって大事だもんね!よしすぐに買おう!」と、現場のことを理解してくれているからこそ即座に悩みを解決に導いてくれます。
また、訪問件数の割合や担当している疾患などを見て、「あの人大変なんじゃないか?」と、こちらがヘルプを出さずとも救いの手を差し伸べてくれます。
これは現場を知ってくれている人だからこその特徴と言えるでしょう。
利用者の悩みを共有できる
社長が医療従事者の場合、社長も現場に出て仕事をしていることがよくあります。
そのため、社長と利用者に関する悩みを共有できます。
よくある不満として、「社長は数字ばっかりで現場を全然見てない」というものがあります。
社長が医療従事者の場合は、「動向として精神疾患の利用者が多いから作業療法士の募集をかけよう」、「あのスタッフは5件で辛そうだからそろそろ新しい看護師を入れよう」と、数字だけではなく、利用者とスタッフの状況を総合的に判断して経営をしてくれます。
医療従事者として働きやすい環境が整えられていることが多いのです。
知識・技術向上に対するフォローが手厚い
医療従事者の社長は、スタッフの知識や技術に関する面に手厚くフォローしてくれるという特徴があります。
分かりやすいのが福利厚生です。
本来であれば経費削減に走りやすい「勉強会参加費用の支給」など、スタッフ個人のスキルアップにつながるような手当てにも理解を示してくれることが多いです。
社長が医療関係者の訪問看護ステーションに転職をするデメリット
社長が医療関係者の訪問看護ステーションに転職をするデメリットは以下の通りです。
- 経営が不安定になる可能性がある
- 組織として成り立っていない可能性がある
- 利用者に関すること以外の相談がしにくい
経営が不安定になる可能性がある
社長が医療従事者の訪問看護ステーションの1番のリスクは、「経営に素人」という点です。
誤解を招かないようにいっておきますが、もちろん経営のことをすごく勉強している社長もいます。
厳しいことを言うと、今、訪問看護ステーションが軌道に乗って運営できているのは、社長の手腕ではありません。
時代が訪問看護ステーションを求めているだけです。
この先、少子高齢化とともに益々訪問看護ステーションの需要は伸びるでしょう。
ただし、訪問看護ステーションの数も増加してきます。
その中で、ライバルに打ち勝つためには経営力が必要とされます。
事実、需要がある地域にも関わらず閉鎖する訪問看護ステーションも増えてきています。
あなたが長く働き続けたいと思っているならば、社長の経営に対する姿勢にはアンテナを張っておいたほうがいいでしょう。
組織として成り立っていない可能性がある
「経営が不安定になる可能性がある」に通じますが、社長が医療従事者だと組織として成り立っていない訪問看護ステーションが多いイメージです。
というのも、単純に経営のことを知らないので「人事評価制度」や「昇級制度」など、あらゆる仕組みづくりの部分が不十分なのです。
社長の独断で給料や昇級を決めている訪問看護ステーションも少なくはありません。
「なんであの人だけ給料が高いの?」
「こんなに頑張っているのに昇級ないんだけど」
正直、スタッフの人数が少ない段階ではそれでもいいかもしれませんが、人数が多くなってきたときに不満が出るのは目に見えています。
組織の崩れは会社の崩れに通じます。
利用者に関すること以外の相談がしにくい
この点はそれぞれの訪問看護ステーションの特徴、社長のキャラクターにもよるかもしれませんが、社長が医療従事者で常に同じ距離感で仕事をしていると、利用者に関すること以外の相談がしにくくなるという特徴があります。
というのも、同じ距離感で働いていると社長の忙しさが目に入ってしまいます。
そのため、「忙しそうだから個人的な悩みなんて相談できないな」となり、スタッフは少しずつ感情の表出に蓋をしていきます。
そして、それが積もりに積もった時、爆発してその人は辞めていくのです。
働いていく上で不満や悩みは多少なりとも必ず出てきます。
それを小出しして解決していくことがスタッフの満足度向上、つまり離職率の低下に繋がります。
「距離感が近すぎると逆に話しかけづらい」ということはコミュニケーションであるあるです。
社長のキャラクターにも左右される点なので、面接の時にチェックしたり、職場の内情に精通している転職サイトのコンサルタントに聞いておくと良いでしょう。
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社長が医療関係者ではない訪問看護ステーションに転職するメリット
次に、社長が医療関係者ではない訪問看護ステーションに転職をするメリットをお伝えします。
- 経営が安定しやすい
- 経営について学べる
- 新しいことにチャレンジできる可能性がある
経営が安定しやすい
社長が医療関係者ではなくても、すでに別の業界で成果を上げているのであれば、経営は安定しやすいと言えるでしょう。
訪問看護は医療・介護という言葉で薄れがちですが、バリバリのビジネスです。
経営が成り立たなくなってしまえば、看護師やリハビリスタッフも首を切られてしまいます。
経営に精通している社長の元で働けば、必要に応じたコストカット、営業戦略の見直しなど、会社を維持するために先手で動いてくれます。
一方、医療関係者が社長をしている訪問看護ステーションは、この経営を蔑ろにしている傾向があります。
「少子高齢化だしこれからも生き残るだろう」こんな考えのもと運営している訪問看護ステーションも事実あります。
経営をよく考えている社長は、時に厳しいことを言うかもしれません。
しかし、それはあなたたちがこれからも不安がなく、安定して収入を得られるための経営だと言うことを覚えておいてほしいと思います。
経営について学べる
今まで、経営についてしっかりと学んできたと胸をはれる医療関係者はどのくらいいるでしょうか?
私の肌感だとほとんどいないように感じます。
というのも、「看護師になれば安定」「理学療法士は国家資格だから」と、経営のことを気にかけなくても職に困ることはなかったからです。
しかし、これからは少子高齢化に伴い高齢者も増えればライバル企業もどんどん増えてきます。
経営について学んで、自分で判断できる知識をつけておかないと、行く先々で事業所の閉鎖、再転職を繰り返す人生になってしまうかもしれません。
経営のことをよく考えている社長の元で働いていれば、嫌でもビジネスの成り立ち、お金の流れなどを覚えていきます。
これからの時代、自分のことを守るためにも経営について知識がつく環境にいることはメリットが大きいでしょう。
新しいことにチャレンジできる可能性がある
経営について学べる環境があるということは、新しいことにチェレンジできる可能性が広がるということに置き換えられます。
今まで、国家資格を取ってその資格を極めようと一生懸命努力してきたと思います。
これからもその道一本で突き進むと決意した人はそれは素晴らしいことだと思います。
しかし、他の業種や資格を活かした新たなビジネスモデルを少しでも考えている人は、経営に精通している社長のもとに働くべきです。
おそらく、社長は訪問看護ステーション以外のビジネスをしている、またはビジョンがあるでしょう。
なぜそのビジネスがうまくいっているのかを学ぶことは、あなたの未来を広げるのと同じです。
また、訪問看護ステーションで成果を残せば、「次にこういうビジネスをしようとしているんだけど力になってくれないか?」という声がかかるのもあるあるです。
実際、私はこのような流れで訪問看護以外のビジネスにも関わっています。
また、社長から多くのことを学びたい人は、「社長との距離が近い」訪問看護ステーションを選ぶべきです。
「訪問看護ステーションが小規模か大規模か」は、一つの判断基準になるため、詳しくはコチラの記事(【訪問看護の選び方】スタッフの人数は多いほうが良い?少ないほうが良い?【転職】)を参考にしてみてください。
【訪問看護の選び方】スタッフの人数は多いほうが良い?少ないほうが良い?【転職】
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社長が医療関係者ではない訪問看護ステーションに転職するデメリット
社長が医療関係者ではない訪問看護ステーションに転職するデメリットは以下の通りです。
- 現場への理解が得られにくい
- 数字だけで判断をされてしまう
- 勉強会などに対する福利厚生が手薄
現場への理解が得られにくい
1番のデメリットは、「現場への理解が得られにくい」ということでしょう。
社長が医療関係者で、医療・介護業界のことを熟知している人であればすぐに解決できることも、時間がかかってしまう可能性があります。
例えば、現場で「〇〇の物品が欲しい」という声が上がったとします。
医療従事者の社長はそれが必要なものだと即座に分かるので、すぐに購入に動いてくれます。
しかし、医療業界のことに疎い社長だと、「なぜそれがないとダメなのか」「費用に対する効果は」「とりあえず稟議書を書いて」と、その必要性を理解してもらうことから始めなければなりません。
もちろん、経営のことをしっかりと考えていることの裏付けなのですが、現場としてはもう少しスピード感を持って対応して欲しいという声はよく聞きます。
数字だけで判断をされてしまう
現場に出ることが少ない社長は、物事を数字で判断をします。
もちろん悪いことではなく、数字にシビアになるのは当然です。
しかし、数字だけで物事をすべてを判断されるのも不満に繋がります。
例えば、
Aさん:訪問件数100件/月
Bさん:訪問件数85件/月
という2名がいたとします。
数字だけを見れば、Bさんが低いことは誰でもわかります。
しかし、Bさんが訪問している利用者は医療依存度が高い人が多く、医師やケアマネジャーへの連絡に時間を必要とします。
現場にいてBさんの実情を知っていれば、訪問件数85件は決して低い数字ではないと分かりますが、数字だけを見て判断をしている経営者は100件に近づけようとします。
業務過多で離職をする未来も近いでしょう。
勉強会などに対する福利厚生が手薄
数字だけを追いかけてコストカットに動いた結果、勉強会といった個人のスキルや知識を高める福利厚生を省きがちです。
個人のスキルと知識があってからこそ質の高いケアを提供できて会社の売り上げにつながる、この点をあまり理解していない経営者が多い印象です。
福利厚生に関しては、求人票や転職サイトのコンサルタントから聞けば分かることなので、事前にしっかりとチェックしておきましょう。
まとめ
訪問看護ステーションに転職をするときは、社長が医療関係者なのか、違うのかはしっかりと把握しておくようにしましょう。
それぞれにメリットとデメリットがありますが、大まかにまとめると以下のようになります。
看護やリハビリの技術を高めたい人→社長が医療関係者の訪問看護ステーション
専門職以外のことにも携わりたい人→社長が医療関係者ではない訪問看護ステーション
もちろん、社長が医療関係者でも他のビジネスに積極的な人もいます。
逆に、医療関係者ではない社長でも、現場の技術や知識に寄り添ってくれる人もいます。
正直、これらは転職をしてみなければわかりません。
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「ここの訪問看護ステーションの社長は医療関係者ではありませんが、勉強会などの福利厚生も手厚く、現場に対する理解が強い人ですよ」
「実は障害者が生産している食材を使用した飲食を経営しようとしているので、そのようなビジネスに関われる看護師を探しているみたいですよ」
このように、一人で転職活動をするには知ることができない情報をもらえるのが特徴です。
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