まずはこちらのグラフを見てください。
*引用:「理学療法士・作業療法士の需給推計について:厚生労働省」
このグラフは、平成31年に厚生労働省が発表した「理学療法士・作業療法士の需給推計について」です。
「赤い線=供給推計」は、理学療法士・作業療法士の数を示しています。
2018年から2040年まで、右肩上がりで増加しているのが分かります。
次に需要ケース1〜3を表すオレンジ、グレー、青色の線に着目してください。
ケースにより分別されてはいますが、理学療法士と作業療法士がどれだけ需要があるかを示しています。
なんと、2026年頃を境に、供給が需要を上回るのです。
つまり、「そんなに理学療法士・作業療法士いらないよ」と言い換えることができます。
「理学療法士増えすぎ!」とも言える統計と捉えていいでしょう。
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増えすぎた理学療法士!気になる年収は?
一般的に、供給が需要を上回るということは、少ないお客さんに多くのサービス提供者が群がることを示すので、一人が貰えるお金は減ります。
そのため、労働者の年収は低くなります。
これは揺るぎがないビジネスの成り立ちです。
加えて、理学療法士は元々の年収も高いとは言えません。
理学療法士の平均年収 | 全職種の平均年収 |
409万円 | 436万円 |
この平均年収よりもさらに低くなる未来は容易に想像できてしまいます。
理学療法士が増えすぎると年収は低くなるのか?
ここからは未来の話であり、予測を含んだ話が多くなってしまうことをご了承ください。
私は今まで200名以上の医療・介護スタッフを面接してきましたが、私が思うこれからの理学療法士の年収は、高収入と低収入が二分化すると考えています。
つまり、年収を上げる理学療法士もいれば、供給過多の波に飲まれて低収入のまま一生を終える理学療法士が出てくるということです。
今までは需要の方が高かったので、雇う企業はどんな理学療法士でも欲していました。
故に、新人の理学療法士でもベテランの理学療法士でも、知識がある理学療法士でも知識がない理学療法士でも、同じような給与体系で差別化されることがほとんどなく経過してきた現状があります。
「理学療法士は昇給が少ない」
この言葉がよく表している現状が続いていました。
しかし、これからは優秀な理学療法士を雇う、使えない理学療法士は雇わないというように、雇い主は選択をすることができます。
良くも悪くも、理学療法士の世界も一般企業が取り入れている、よりシビアな採用方法に近づくと言えるでしょう。
逆を言えば、優秀な理学療法士は食いっぱぐれる事なく安定した収入を得ることは可能ということです。
理学療法士が年収を上げるには「増えすぎる2026年」までが勝負
あなたが優秀な理学療法士になって年収を上げたいのであれば、供給が需要を上回る2026年までにどのような成果を残せるかにかかってくるでしょう。
それでは、2026年までにあなたがしておくべきことをお伝えしていきます。
高い専門性を身につける
正直、今までは専門性が高くない理学療法士も、極論マッサージしかできないような理学療法士もそれなりの給料を貰っていました。
しかし、これからは高い専門性がある理学療法士が優遇されていきます。
今までは下火だった「認定理学療法士」も着目されてくるかもしれません。
しかし、認定理学療法士を取得することと年収が上がることは、必ずしもイコールではないということも覚えておかなければなりません。
なぜなら、認定理学療法士を雇ったところで一人の患者からもらえるお金は変わりません。
あなたが働いている職場が認定理学療法士の重要性をわかっているところなら、月に数千円の昇級は可能かもしれませんが、大幅な年収アップには繋がりにくいということは覚えておきましょう。
マネジメントスキルを身につける
正直、理学療法士の専門性を高めるだけでは、あなたの年収は頭打ちでしょう。
プレイヤーであり続ける限り、年収はたかが知れています。
年収をもう一段階アップさせるには、プレイヤーから脱却して「マネジメント」ができる人材にならなければなりません。
マネジメントとは、組織(リハビリ部門)を管理する能力です。
教育システムを構築したり、効率的にリハビリができる環境を整えたり、そのような能力を身につけると大幅な年収アップが望めます。
あなたが専門性をつけたところで職場に入ってくるお金は一人分ですが、マネジメントをして組織を整えると離職率の低下や求人の増加などに繋がるため、経営に大幅なプラスを与えることができます。
理学療法士は専門性しか勉強してこなかったため、マネジメントスキルに明るい人は多くありません。
その中、このスキルを身につけて組織をまとめる力をつければ、「役職」につける確率が高まり安定した収入を目指すことができます。
特にこれから人数が増えていく理学療法士の業界にとって、より優遇されるスキルといえるでしょう。
しかし、難点としてマネジメントを本気で学ぼうとすると何十万円というお金が必要になります。
本を読むだけでも考え方は身につくので、まずは簡単に読めるものから取り掛かってみることをオススメします。
正当に評価してくれる企業に出会う
あなたが専門性を高めても、マネジメントスキルを身につけても、企業が正当に評価してくれなかったら身も蓋もありません。
そのため、2026年までに自分を正当に評価してくれる企業に出会うことが重要です。
今の職場で心中をすると覚悟を決めている人は構いませんが、少しでも疑問を抱いている人は転職をしましょう。
「すぐに転職をするのはちょっと…」と思っている方は、ジョブメドレー (理学療法士)に無料登録しておくことをオススメします。
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ジョブメドレー (理学療法士)は、転職サイトの中でも珍しい「スカウト機能」を採用しています。
スカウト機能とは、転職希望者がジョブメドレー(理学療法士)に登録をしておけば、企業側から「ウチにきてくれないか?」とオファーをもらうことができる仕組みです。
特にスカウトはお互いの利害関係が一致しやすいので、自分を正当に評価してくれる可能性が高いです。
とりあえず登録してオファーがくるか待ってみるのも得策といえるでしょう。
ちなみにジョブメドレー(理学療法士)は、サーチ型(自分で求人を探すスタイル)を採用しているためしつこい電話もありません。
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増えすぎた理学療法士が2026年を見据えて転職すべき場所とは?
増えすぎることが予測される2026年を見据え、理学療法士が転職するべき場所をお伝えします。
それは、「訪問看護ステーション」です。
令和3年の介護報酬改定により、理学療法士などリハビリスタッフの配置基準に釘を刺されましたが、それでも「病院の重点化」「地域包括ケアシステムの充実」など、様々な観点から訪問看護ステーションにおける理学療法士の活躍は続くと思われます。
また、訪問看護ステーションは病院や施設勤務と比べ、圧倒的に稼ぎやすいと私は考えています。
実際、多くの都道府県で「訪問看護ステーションが一番稼ぎやすい」というデータが取れています。
【2024年】理学療法士が稼げる転職先ランキング!【都道府県別】
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この状況は、2026年以降もしばらくは続くと考えます。
実際に私は訪問看護ステーションに転職をして年収800万円になった
実際、私は訪問看護ステーションに転職をして年収400万円から800万円になりました。
簡単に年収を増やした方法をお伝えすると、まずは転職サイトを利用して*非公開求人の訪問看護ステーションに転職をしました。
*非公開求人:転職サイトに登録した人限定に紹介する好条件求人(「レバウェルリハビリ」が豊富な非公開求人を持つことで有名)
訪問看護ステーションに転職したばかりの20代のうちは、「インセンティブ」を利用して年収500万円を達成しました。
そこからマネジメントスキルなどを身につけて役職に就き、最終的には人事業務を兼任して年収800万円までに至っています。
確かに、昨今はリハビリ単価の減算が続いており以前ほど稼げなくなったとは思いますが、それでも他の施設形態と比べると圧倒的に稼ぎやすいのは事実です。
令和の今でも、私が推奨する方法で転職をすれば年収600万円は十分に稼げる範囲です。
私が推奨する転職方法は年代によって異なるので、詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。
*20代の人はコチラ→20代の理学療法士が年収600万円まで上げる転職術!【完全マニュアル】
*30代の人はコチラ→30代の理学療法士が年収600万円まで上げる転職術!【完全マニュアル】
増えすぎた理学療法士!もう年収を上げるのは不可能?のまとめ
増えすぎた理学療法士!もう年収を上げるのは不可能?
- 年収を上げられる人と低収入の人が二分化する
- 供給が需要を上回る2026年が勝負
- 2026年までに、「高い専門性を身につけること」「マネジメントスキルを身につけること」「正当に評価してくれる企業に出会うこと」が重要
- 転職は早ければ早いほど良い
- 訪問看護ステーションは比較的稼ぎやすい
あまり明るい話題が出てこない理学療法士業界ですが、あなたの方法一つで人生は良い方向に向かうことも十分に考えられます。
慎重かつスピーディーな行動でこの大荒波時代を乗り切りましょう。
しつこい電話がない!スカウトをもらえるかも!