この記事は、訪問看護ステーションに興味がある・転職を考えている看護師やリハビリスタッフ(PT・OT・ST)向けに書いています。
病院や施設で働いたことがある看護師やリハビリスタッフは多いかと思いますが、訪問看護ステーションはまだまだ発展途上の世界です。
そのため、今まで得られたことのない新しい働き方や価値観を見い出すことができる可能性があります。
また、あなたが今感じている悩みを解決してくれるのも、もしかしたら訪問看護ステーションかも知れません。
この記事でわかること
・訪問看護ステーションの業務内容と1日の流れ
・訪問看護ステーションで働くメリットとデメリット
・病院や施設との違い
私は訪問看護ステーションで現役の人事をしていますが、「訪問看護ステーションに転職してよかった!」「新しい価値観に出会えた!」という人とたくさん出会ってきました。
一方、「やっぱり病院の方が合うな…」と再転職をした人もいますので、この記事で自分に合っているかどうかをしっかりと確認しましょう!
訪問看護ステーションの業務内容
訪問看護ステーションの業務は、大きく以下の3つに分けることができます。
- 訪問看護ステーションの業務内容
- ①利用者へのケア・リハビリ業務
②会議への参加
③書類作成業務
その他、働く訪問看護ステーションや役職などにより「契約業務」や「営業」など多岐に渡りますが、今回はほとんどの人が経験するであろう業務内容に絞ってご紹介します。
①利用者へのケア・リハビリ業務
当たり前ではありますが、訪問看護ステーションで最も重要かつ多くの時間を割くのが「利用者へのケア・リハビリ業務」です。
だいたい一人の利用者に対して「30分~60分」のケア・リハビリを行います。
一人の利用者に対して、週1回〜週3回の頻度で訪問することが多いです。
1日に担当する利用者の件数は、訪問看護ステーションにもよりますが「4~7件」のところが多いでしょう。
加えて忘れてはならないのが、訪問看護ステーションには移動が伴うということです。
病院や施設のように待っていれば利用者がくるわけではなく、私たちからお家に伺わなければなりません。
特に都心部では自電車移動を採用しているところがほとんどなので、ある程度の体力は求められることを理解しておきましょう。
☆ポイント☆
ある程度の体力は必要とされる!
ただ、移動をすることでお小遣い稼ぎができるアプリなどを入れておけば、モチベーションアップに繋がりますよ!
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②会議への参加
訪問看護ステーションで働くと、会議の多さに驚くと思います。
代表的なのが、「担当者会議」です。
担当者会議とは、利用者宅にサービス介入者全員が集まって、今後の方向性や現状の共有などを行います。
この担当者会議は、「介護保険が更新されるタイミング」「利用者の状況に変化があった時」など、かなりの頻度で開催されるため、自分の考えを伝えるという能力も必要になってくるでしょう。
「え…そんなの緊張しちゃうよ…」と思われる方もいるかもしれませんが、正直経験を積めば誰でも慣れます。
また、会議といえど、実際は「利用者本人・利用者家族・ケアマネジャー・自分」だけで開催されることも多く、かなりアットホームになりやすいです。
意外と緊張する場面ではないので気を楽にしておきましょう。
☆ポイント☆
会議で自分の考えを伝える能力は必要とされる!
ただ、アットホームな雰囲気で開催されることが多く、そこまで気を張らなくても良いのが現状です。
笑顔で適度な相槌ができていれば問題ありません!
③書類作成業務
訪問看護ステーションが病院や施設と最も異なる点は、書類作成業務の多さでしょう。
確かに病院や施設も書類作成業務はあります。
しかし、訪問看護ステーションはその比ではありません。
先ほど挙げた担当者会議も、出席をしたら必ず議事録を作成しておかなければなりません。
そして、みなさんを最も苦しませているのが「訪問看護計画書」と「訪問看護報告書」です。
文字通り、「訪問看護計画書=訪問看護でどのようなことをしていくか」、「訪問看護報告書=訪問看護でどのようなことをしたか」を示す書類になるのですが、一人の利用者に対し毎月作成をしなければなりません。
もし、10人の利用者を担当したら毎月20書類を作成することになります。
訪問看護ステーションで残業をしている人のほとんどがこの書類に時間を取られています。
その点!この記事を読んでいるあなたはラッキーです。
私のブログでは、なんと訪問看護計画書・訪問看護報告書の記載例を500例以上紹介しています。
「残業が減った!」というお声をたくさんいただいており、きっとあなたのお力にもなれることでしょう。
「訪問看護に興味はあるけど書類作成が大変って聞いて迷ってる…」という人は、頼もしい相方を手に入れたと思ってぜひチャレンジすることをオススメします!
記載例を紹介しているブログはこちら>>とあるコメディカル
☆ポイント☆
訪問看護ステーションは確かに書類作成業務が多すぎる!!
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訪問看護ステーションの1日の流れ
次に、訪問看護ステーションの1日の流れをご紹介します。
この1日の流れを読み解くことで、「もしかしたら今の自分に合っているかも!」と気づくことができるかもしれません。
まずは、一般的なスケジュールをご紹介します。
- 訪問看護ステーションの1日の流れ
- 〜09:00 出勤
09:00~09:10 朝礼
09:10~09:30 訪問準備
09:30~09:50 移動
09:50~10:50 1件目訪問
10:50~11:10 移動
11:10~12:10 2件目訪問
12:10~13:10 お昼休憩
13:10~14:10 3件目訪問
14:10~14:30 移動
14:30~15:30 4件目訪問
15:30~15:50 移動
15:50~16:50 5件目訪問
16:50~17:10 事務所に戻る
17:10~18:00 書類・記録書など作成
18:00 退勤
「移動」と「訪問」がほとんどを占めているのが分かるね!
訪問看護ステーションで働くメリットとデメリット
訪問看護ステーションの1日の流れをみてみると、病院や施設とはまったく異なることが分かると思います。
1日の流れや業務の流れから、訪問看護ステーションで働くメリットとデメリットを抑えておきましょう。
訪問看護ステーションで働くメリット
まずは、訪問看護ステーションで働くメリットです。
メリットは以下の3つが挙げられます。
- 訪問看護ステーションで働くメリット
- ①自分のペースでケア・リハビリができる
②自分のペースで休憩を取ることができる
③移動が良い気分転換になる
①自分のペースでケア・リハビリができる
訪問看護は基本的に一人で利用者の宅に行ってケアやリハビリを行います。
そのため、自分のペースでケアやリハビリをすることができます。
病院や施設にいるときは、細かいことにすぐ口を出してくる先輩がすぐ隣にいたかもしれません。
また、先輩に見られながらリハビリをするのに緊張をしていた人もいるでしょう。
その点、訪問は私一人対利用者なので、自分のペースで、自分の考えのもとサービスを提供することができます。
☆こんな人にオススメ!☆
・自分のペースでケアやリハビリを提供したい!
・先輩に口出されるのがイヤ!
・人に見られるのが緊張してしまう…。
②自分のペースで休憩を取ることができる
自分のペースでできることはケアやリハビリだけではありません。
一人行動なので、自分のペースで休憩を取ることができます。
私も病院で勤めていたことがありますが、お昼くらい一人になりたいな〜と思うことも多々ありました。
その点、訪問看護では気になるカフェに入ったり、ボーッと公園で黄昏たり。
空いている時間は自分の好きなように使うことができます。
☆こんな人にオススメ!☆
・仕事とはいえ一人でいる時間が欲しい!
・休憩時間は一人でゆっくり過ごしたい!
・職場の人とプライベートの話をするのが苦手…。
③移動が良い気分転換になる
1日の流れをみて、移動時間の多さに驚いた人も多いかと思います。
上記に挙げたスケジュール例でいうと、移動時間20分×5回で100分もの時間を移動に費やしていることになります。
確かに雨の日はテンションが下がります…。
ただ、晴れの日は移動が本当に良い気分転換になります。
イヤなことや悩み事も移動をしていると和らいでくるので、メンタルを調整できる時間が設けられていると言っても良いでしょう。
また、自転車で移動をする訪問看護ステーションでは、自ずと100分の運動機会が得られていることになります。
ダイエットや運動不足に悩んでいる人にとってもメリットとなり得るでしょう。
☆こんな人にオススメ!☆
・自然を感じながら仕事をしたい!
・ダイエットや運動不足に悩んでいる!
・箱の中にいるとメンタルが病んでしまう…。
これらをメリットと考えられる人は、ぜひ訪問看護の世界に飛び込んでみましょう!
まずはジョブメドレーで求人検索してみることをオススメします。
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訪問看護ステーションで働くデメリット
次に、訪問看護ステーションで働くデメリットです。
デメリットは以下の3つが挙げられます。
- 訪問看護ステーションで働くデメリット
- ①わからないことは一人で解決をする必要がある
②孤独を感じることがある
③書類作成の時間が少ない
①わからないことは一人で解決をする必要がある
「自分のペースでケアやリハビリができる」の裏返しになりますが、一人で訪問をするという特徴上、現場で起こったことは一人で解決をする必要があります。
ただ、この考えは一昔と言っても良く、最近は新卒でも訪問看護ステーションに就職をする人が増えていることから、連絡体制を整えているところが増えています。
例えば、「管理者は訪問を一切入れずに現場で起きたトラブルにすぐ対応できる状態にしておく」、「チャット機能を充実させて写真などの共有をスムーズにできるようにしておく」など、一人で訪問をしているにも関わらず、すぐに相談ができるという仕組みを整えている訪問看護ステーションが増えています。
まだ技術や知識が不安…という人は、このようにフォロー体制を整えている訪問看護ステーションを選ぶようにしましょう。
もし、一人でケアするのが不安!という人は、「とあるコメディカル」でフィジカルアセスメント集を販売しているので、ぜひ参考にしてみてください!
②孤独を感じることがある
この点も一人で訪問をすることに裏返しになりますが、ふと孤独を感じることがあります。
「常に誰かといないと落ち着かない」「みんなでワイワイやりながら仕事をするのが好き」という人にとっては、デメリットとなってしまうでしょう。
③書類作成の時間が少ない
最後に「書類作成の時間が少ない」です。
スケジュールを見てもらうと分かるのですが、訪問から帰宅した1時間ほどしか書類作成の時間は残されていません。
その中で、本日の記録を書いたり、月末には訪問看護計画書や訪問看護報告書を作成します。
なんとなく、訪問は書類が多くて残業してしまうという現状も分かったのではないかと思います。
訪問看護ステーションで働くメリット・デメリットまとめ
上記に挙げた訪問看護ステーションで働くメリットとデメリットを、病院や施設で働いた場合と比較をしてまとめてみました。
訪問看護ステーション | 病院 | 施設 | |
一人でいる時間 | 多い | 少ない | 少ない |
孤独感 | 多い | 小さい | 小さい |
求められる技術・知識 | 高い | 高い | 普通 |
先輩からのフォロー | 少ない | 多い | 普通 |
書類の量 | 多い | 普通 | 普通 |
給料面 | 高い | 高い | 普通 |
やはり、訪問看護ステーションは病院・施設と比べて、「一人でいる時間が多い」というのが最大の特徴でしょう。
この「一人でいる時間が多い」という点を、プラスに捉えられる人は訪問看護ステーションにピッタリです。
また、訪問看護ステーションは給料面でも優遇されているという特徴があります。
特に、訪問をすればする分給料が上がる「インセンティブ制度」を取り入れている訪問看護ステーションに働けば、20代から年収600万円も全然可能です(参考記事:インセンティブで稼ぎたい人が転職すべき訪問看護ステーションの特徴5選)。
インセンティブで稼ぎたい人が転職すべき訪問看護ステーションの特徴5選
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訪問看護ステーションで働くって正直どう?のまとめ
訪問看護ステーションに向いている人まとめ
・一人でいる時間が多いことに魅力を感じる人
・自分のペースでケアやリハビリをしたい人
・自分のペースで休憩を取りたい人
・給料アップを目指したい人
そのほか、「自宅での生活をみれる」「訪問の間に平日にしかできない手続きができる」など、細かく見ていけばまだまだメリットになり得る点がありそうです。
ぜひ、上記に当てはまる人は訪問看護の世界に飛び込んでみることをオススメします!
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