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訪問看護は、看護師やリハビリ(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)の国家資格があれば働くことはできます。
しかし、昨今は訪問看護に求められることが多岐に及んでおり、国家資格+αの資格・スキルアップを身につけることが求められています。
今回ご紹介する、訪問看護スタッフにオススメの資格・スキルアップは「介護予防運動指導員」です。
・要支援の利用者にどのようなケアをしたら良いか分からない
・介護予防に関する指導の仕方が分からない
・もっと年収をあげたい
このように悩んでいる方は、「介護予防運動指導員」の資格が味方になってくれるでしょう。
私も長年、訪問看護ステーションで所長・エリア統括をしてきましたが、この資格を活かして現場で活躍している人を何人も知っています。
特に、今後は看護師が介護予防の指導をすることが増えてくると推察されるので、需要は高まる資格といえるでしょう。
興味を持った方は、記事の最後にオススメの習得方法、無料の資料請求もご紹介していますので、ぜひあなたのスキルアップにご活用ください。
介護予防に関する資格の種類
介護予防に関する資格は、「介護予防運動指導員」の他にも、「介護予防指導士」「介護予防指導員」「介護予防健康アドバイザー」の4種類があります。
種類 | 通信 | 通学 | 資格取得基準 | 受講日数 | 受講資格 |
介護予防運動指導員 | × | ○ | 修了試験に合格 | 5日間(約1ヶ月) | *医療・介護系の資格が必要 |
介護予防指導士 | × | ○ | 講座を受講 | 3日間 | 誰でも可 |
介護予防指導員 | ○ | ○ | 修了試験に合格 | 3日間 | 誰でも可 |
介護予防健康アドバイザー | ○ | × | 修了課題に合格 | 平均3ヶ月間 | 誰でも可 |
*医療・介護系の資格:医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師、准看護師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、歯科衛生士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士、健康運動指導士、社会福祉士、介護福祉士、介護支援専門員、介護職員基礎研修課程修了者、実務者研修修了者、訪問介護員2級以上および初任者研修修了者で実務経験2年以上の人
介護予防運動指導員とは
介護予防運動指導員とは、高齢者の健康長寿を目指す研究などを行う『東京都健康長寿医療センター研究所』が提供する養成講座(17講座31.5時間)を修了した者に与えられる資格です。
主に、高齢者の心と体の健康を維持するための理論や運動法、筋力向上トレーニングの具体的な手法などを学びます。
介護予防に関する資格はいくつかありますが、介護予防運動指導員は研究所指定ならではの専門的な知識と技術を持つ者として証明されるため、介護予防におけるプロの資格と言っていいでしょう。
介護予防指導士とは
介護予防指導士は、3日間10科目の集中講座を通じて、マシンを使わない実践的な運動指導を学びます。
また、運動だけではなく高齢者の関心を引きやすい導入のコツや、適切な声掛けについても学ぶことができるのが特徴です。
介護予防指導員とは
介護予防指導員は、指定された講座を3日間受講する必要があります。
1日目には解剖学や転倒予防運動、2日目には認知症予防や有酸素運動、最終日には尿失禁予防運動や歩行運動、痛みの対処法などを主に学びます。
受講内容を見てお分かりの通り、介護予防をあらゆる側面から学ぶことができるのが特徴です。
認知症予防や尿失禁予防運動など、訪問看護の現場でよく見られている事象を学べるので、実践力が高い資格といえます。
介護予防健康アドバイザーとは
介護予防健康アドバイザーは、他の介護予防に関する資格と比較をして、最も標準受講期間が長く設定されています。
また、資格取得には試験に合格をする必要があるため、難易度としても高い部類に入るでしょう。
介護予防の基礎から実際の運動まで、テキストとDVDで学ぶことができることから、より介護予防を極めたい人にオススメの資格となります。
訪問看護スタッフにオススメなのは「介護予防運動指導員」
豊富に種類がある介護予防の資格において、訪問看護スタッフには「介護予防運動指導員」をオススメしています。
介護予防運動指導員をオススメする1番の理由は、「受講資格が限られている」ということです。
介護予防運動指導員以外の資格は誰でも受講が可能ですが、介護予防運動指導員は医療・介護系の資格が必要になります。
つまり、それだけ介護予防運動指導員には価値があり、世間的にも「介護予防のプロ=介護予防運動指導員」として認められているのです。
しかし、介護予防運動指導員のデメリットとして、取得には「通学」をしなければなりません。
「働いていて時間がない…」という人は物理的に不可能になってしまうため、そのような人は通信で取得できる「介護予防健康アドバイザー」をオススメします。
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訪問看護スタッフが「介護予防運動指導員」を取得するメリット
それでは、なぜ私が訪問看護スタッフに介護予防運動指導員の資格をオススメするのかを、3つのメリットとともにお伝えしていきます。
国の方針から介護予防の知識・技術は必須に
2015年の介護報酬改定にて、高齢者が要介護状態にならないように総合的に支援する「介護予防・日常生活支援総合事業(通称:総合事業)」が創設されました。
総合事業は「介護予防・生活支援サービス事業」と「一般介護予防事業」に分けられるのですが、この「一般介護予防事業」を充実させていくという点が今回のポイントです。
「一般介護予防事業」とは、まだ要介護度認定を受けていないくらい元気な高齢者でも、積極的に介護予防をしていきましょうという事業です。
具体的には、地域の体操教室といった介護予防教室への参加を指します。
つまり、我々のような医療・介護職員が、このような介護予防教室の講師として参加する機会がかなり増えていくことを示しています。
実際、国も「地域リハビリテーション活動支援事業」と称して、リハビリ職がこのような教室に積極的に参加させる方針をみせています。
このような話を聞くと、「リハビリの資格持っているんだから大丈夫でしょ?」と安易に考えているリハビリ職の人を見かけます。
もちろん、リハビリの資格を活かして介護予防を伝えることはできます。
ただ、話がニッチになってしまったり、プライドからか難しい体操を教えようとしてしまう人が一定数います。
病院や施設、訪問でしているリハビリと、地域の介護予防で求められていることは別物と捉えましょう。
高齢者への介護予防では、
・わかりやすい方法で介護予防を伝える
・運動だけではない幅広い知識(誤嚥や栄養指導など)
以上の点が求められます。
・誰にでも理解ができる介護予防の方法がすぐに思いつかなかった人
・誤嚥など口腔機能に関する予防策が思いつかなかった人
・睡眠や栄養面など生活全体を通した予防策が思いつかなかった人
このような人は、介護予防の知識を深める必要があります。
この点、介護予防運動指導員の資格を取得する事で、一般的な高齢者の目線に立った介護予防の指導をすることができるようになります。
リハビリ職+介護予防専門指導員は、これからの時代にかなり武器になることでしょう。
訪問看護でも「介護予防」の知識が求められる
介護予防の適応は、元気な高齢者だけではありません。
今、あなたが訪問看護で担当している利用者にも求められます。
令和3年4月の介護報酬改定により、今後はリハビリ職が訪問看護で要支援者に介入することは減っていくことでしょう。
そのため、このような利用者に対しては、看護師が介護予防の要素を踏まえたリハビリをしていく必要があります。
「要支援者だけど引きこもりがちで身体的な予防をしてほしい」というニーズがある場合は、看護師が担当することになります。
この点、介護予防専門指導員の資格を持っているのは強みに働くでしょう。
この資格を取ることにより、
・筋力訓練やストレッチの実施
・指導・誤嚥を予防するための口腔訓練
・健康に生活するための栄養指導
など、介護予防に関するアプローチを自信を持ってすることができるようになります。
「弱っている利用者がいるけどどうしたらいいかわからない」という看護師は、ぜひ介護予防専門指導員を取得してスキルアップして欲しいと思います。
給料アップにつながる
介護予防専門指導員は、時代のニーズにマッチした資格です。
地域に貢献することもできる資格です。
そこをしっかり理解している会社は、給料にも反映させてくれるでしょう。
むしろ、私が知っている訪問看護ステーションは、この時代の流れをしっかり把握しており、全額会社負担で介護予防専門指導員の資格を取るようスタッフに勧めていました。
このことにより、地域の介護予防教室に講師として呼ばれるなど、会社のプロモーションに繋がり、地域を代表する訪問看護ステーションになっています。
今考えても、かなり効果的な戦略だったと思います。
このように、介護予防専門指導員に対して理解を示してくれる会社は大変多いのです。
介護予防運動指導員の資格取得方法
それでは、介護予防運動指導員の資格取得方法をお伝えします。(*介護予防運動指導員は国家資格ではなく、民間資格になります。)
介護予防運動指導員の受講内容
介護予防運動指導員の受講内容は、以下の通りです。
介護予防運動指導員の受講内容
- 老年学・介護予防概論
- 介護予防統計学
- 介護予防評価学特論・実習
- 介護予防・日常生活支援総合事業とコーディネーション・行動科学特論
- 転倒予防特論・実習
- 失禁予防特論・実習
- 認知症予防特論・実習
- 高齢者筋力向上トレーニング
- 高齢者の栄養改善活動特論
- リスクマネジメント
- 口腔機能向上特論・実習
- フレイル・サルコペニア予防特論・うつ・孤立・閉じこもり予防特論
- 地域づくりによる介護予防概論・ 高齢者の社会参加と介護予防
これらの項目を、31.5時間かけて学習します。
講座の最後に修了試験があり、合格すると修了証及び登録証が送付されます。
介護予防運動指導員の受講料金
約60,000円~
*スクールや団体によって異なります。介護関連資格を持っている人を対象に受講免除や受講料減額制度を設けているスクールもあります。
まずは無料で資料請求をしよう!
介護予防運動指導員に興味をお持ちの方は、まずは自分が通える範囲に受講できるスクールがあるか探しましょう。
ケア資格ナビでは、介護予防運動指導員の講座を受けられるスクールを一括検索できます。
もちろん、介護予防運動指導員以外の資格も検索可能です。
私のオススメは、検索して出てきたスクールの資料を一括請求することです。
そのことにより、自分に合ったスクールを簡単に探すことが出来ます。
もし、資料請求をしてじっくり吟味した結果、私には必要ないと思ったら、それはそれでアリだと思います。
料金もスクールによって異なるので、資料請求してしっかり比較・検討してくださいね。
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