2022年(令和4年)の診療報酬改定により、医療保険における訪問看護指示書に「リハビリテーションの頻度」の記載が義務付けられました。
過去には、2021年(令和3年)の介護報酬改定でリハビリテーションの頻度の記載が義務付けられたので、介護・医療問わずすべての利用者に「リハビリテーションの頻度」が義務化されたと言うことになります。
この記事では、「令和4年〜使用できる訪問看護指示書の様式(フォーマット)ダウンロード」に加え、「トラブルにならない依頼方法」などを紹介してまいります。
2022年(令和4年)診療報酬改定における訪問看護指示書(医療保険)の様式ダウンロード
*参考:厚生労働省「令和4年度診療報酬改定 Ⅰ-6 質の高い在宅医療・訪問看護の確保-⑫」
訪問看護指示書の詳しい書き方は、コチラの記事(【令和4年】訪問看護指示書の書き方を完全解説!【記載例多数】)に記載しているので、参考にしてみてください。
【2024年改定】訪問看護指示書の書き方を完全解説!【記載例多数】
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2022年(令和4年)診療報酬改定における訪問看護指示書(医療保険)の捉え方
2022年(令和4年)の診療報酬改定における訪問看護指示書の「リハビリテーションの頻度」は、フリー記載になりました。
2021年(令和3年)の介護報酬改定の際は、「20分・40分・60分」と時間を提示していたかと思います。
令和3年介護報酬改定時のリハビリテーションの頻度
というのも、介護保険は単位上20分・40分・60分に分けられているので、項目としても作成しやすかったという背景があります。
しかし、医療保険は30分〜90分で時間が決められており、目安となる区切りが存在しないのです。
それぞれの訪問看護ステーションによって、
「医療保険のリハは60分でいこう」「45分にしておこう」「介護保険と同じ考えで40分か60分にしておこう」
のように、ある程度独自の基準で介入をしていたところも多いのではないかと思います。
そのため、医療保険における訪問看護指示書で区切りとなる時間を設定するのは困難であり、フリー記載に変更になったという経緯です。
トラブルにならない!訪問看護指示書(医療保険)の依頼方法
ただし、フリー記載になるとその分自由度が増えるので、トラブルが増えてしまうことも想定されます。
その点、訪問看護指示書の依頼の際に、「利用者が希望している頻度」や「訪問看護ステーション側で必要と考えている頻度」を提示するのは効果的でしょう。
推奨される依頼文章は以下にまとめます。
今まで介入をしていた利用者に対して継続依頼をする場合
平素より大変お世話になっております。
このたび、2022年の診療報酬改定につき、「リハビリテーションの頻度」の記載が義務化されたので、ご指示のほどよろしくお願いいたします。
ちなみに、今までは当利用者様に対して「60分を週2回」介入しておりました。
ご利用者様は、引き続き同じ頻度での介入を希望されております。
先生のご見解もあわせてご記載いただけると幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
「今までの頻度」を記載することは効果的になりますが、「絶対にこの頻度で書いてください!」というのはトラブルに繋がってしまう恐れがあります。
あくまでも、先生のご見解をお伺いする立場で依頼をかけると良いでしょう。
新規の利用者に対して依頼をする場合
平素より大変お世話になっております。
先生がご診察をされている〇〇様より、訪問看護のご希望がありました。
つきましては、訪問看護指示書の記載をお願いしたく存じます。
「リハビリテーションの頻度」に関して、ご本人様は「週1回60分」を望んでおります。
先生のご見解もあわせてご記載いただけると幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
新しく訪問看護指示書を依頼する利用者に対しては、「本人の希望」や「リハビリスタッフからみた最適頻度」を提示するとスムーズに進むでしょう。
「トラブルにならない訪問看護指示書の依頼方法」は、コチラの記事(トラブルにならない!訪問看護指示書の依頼方法を完全解説!【魔法の書類プレゼント】)に詳しくまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
トラブルにならない!訪問看護指示書の依頼方法を完全解説!【魔法の書類プレゼント】
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2022年(令和4年)診療報酬改定における訪問看護指示書(医療保険)のまとめ
ポイント
・2022年(令和4年)の診療報酬改定にて、医療保険における訪問看護指示書にも「リハビリテーションの頻度」の記載が義務化された
・「リハビリテーションの頻度」は項目を設けずフリーで記載をする
今後も動向に変化があり次第、随時更新していきますのでお気に入り登録しておいてください。
不明点やご意見などがあれば、「お問い合わせフォーム」よりご連絡いただけると幸いです。
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