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【実習】患者への「問診」の方法を解説!【書式無料ダウンロード】

2021年12月1日

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師を目指す学生に向けた、評価ポイント解説シリーズ。

今回は、「問診」です。

問診は、患者に対して「どのようになりたいと思っているか」「いまの病気をどのように思っているか」など、リハビリをするにあたって必要な情報を質問します。

患者との関係性を構築する重要な役割を担うので、しっかりとポイントを抑えておきましょう。

今回は、評価ポイントの解説に加えて、「問診」のシートを用意したので、ダウンロードして実習に臨んでください。

もちろん、書式のダウンロードは無料です。

 

実習に最適!「問診」の書式無料ダウンロード

 

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問診の質問事項は、患者によって千差万別です。

空白部分に、質問したい事項をあらかじめ書き込んでおくことをオススメします。

 

問診のポイントを解説!

問診のポイントは以下の通りです。

問診のポイント

  • カルテで分かる情報は質問しない
  • 質問に意味を持たせる
  • できるだけ質問事項は少なく、簡潔に
  • 悲観的な内容は避ける

 

step
1
カルテで分かる情報は質問しない

学生の問診をみていると、カルテで分かる情報も質問していることが多いです。

忘れないで欲しいのが、あなたの役割は「リハビリを提供すること」です。

リハビリの時間には限りがあります。

その時間を、カルテで見れば分かる情報収集に使ってしまうのは、患者の貴重な時間を奪ってしまうことにつながります。

基本的に、問診では「カルテでわかる情報は質問しない」ことを心がけましょう。

カルテなど情報収集のポイントは、こちらの記事(【実習】「一般情報」のポイントを解説!【書式無料ダウンロード】)を参考にしてみてください。

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step
2
質問に意味を持たせる

カルテで分かる情報は質問しないとお伝えしましたが、その質問に意味を持たせられるのであれば、質問しても構いません。

例えば、一番最初に「名前」をお伺いすると思います。

もちろん、「名前」はカルテに書いてある情報なので分かりきったことですが、お互いの名前を伝えるというのはコミュニケーションの基本です。

名前を聞くということは、これから良好な関係性を保ちつつリハビリを提供するという意味を持っているのです。

そのほかの例を挙げると、「家族構成」はカルテに書いてあります。

しかし、病棟から「認知症の疑いがある」の情報をもらっていた場合、あえて家族構成を聞くのは「家族のことを覚えているか」という意味を持たせられるためアリだと考えます。

 

step
3
できるだけ質問事項は少なく、簡潔に

学生はレジュメやレポートを完成させなければならないため、あれもこれもと聞きたくなってしまいます。

意外と、質問事項を挙げることは苦にならないはずです。

しかし、質問を多く投げかけてしまうと、相手の疲労に繋がってしまいます。

また、「それ医者にも言ったよ!」「早くリハビリしてくれよ!」など、不信感を抱かせてしまう恐れもあります。

先ほども申し上げましたが、あなたの役割は「リハビリを提供すること」です。

問診における質問事項は、「できるだけ少なく、そして簡潔に」を目指しましょう。

「意味のある質問」をしっかりと考えられれば、そこまで多くならないはずです。

問診では、今聞いておきたい質問のみを挙げるようにして、そのほかの情報はリハビリをする中で収集していくようにしましょう。

 

step
4
悲観的な内容は避ける

問診をするにあたって、「相手の立場になって考える」ことは非常に重要です。

もし、あなたが脳梗塞を患ったとして、次の日にリハビリスタッフがきて「どのようになりたいですか?」なんて聞かれても、混乱するに決まっています。

また、病気を患った患者は悲観的になっていることが多いです。

そんな中、「歩けるのは厳しいかもしれませんね」など、悲観的な状況をさらに助長させるような声かけは避けるようにしましょう。

 

問診の方法を具体例を用いて徹底解説!

それでは、ここからは問診の方法を具体例を用いて徹底解説してまいります。

一般的に、問診で聞いておきたい事項は以下の3つです。

 

問診で聞いておきたい事項

  • 名前
  • 主訴
  • 要望(HOPE)

名前を聞く

「初めまして。私は実習生の〇〇と申します。お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

お互いの名前を確認し合うことは、礼儀であり関係性の構築に必要です。

まずは、自分の名前を伝えるようにしましょう。

 

主訴を聞く

「今一番困っていることはなんですか?」

主訴を聞くことは、今後の治療プログラム構築に当たって非常に重要です。

おそらく、「ちょっと右手が動かしずらいんですよね」「左の股関節が痛いんです」などと答えてくれると思います。

しかし、人によっては慎重にならなければなりません。

というのも、明らかに重度の右麻痺を患っている人に向かって、「何に困っていますか?」と聞いても、「見てわからないのかよ!」と捉えられてしまうことも考えられます。

その場合、「右の股関節は痛いですか?」「右手は動かしずらいですか?」など、患者が困っていると予測される質問に切り替えるのも一つです。

「そうなんです。右手が動かしずらいんです。」などと返してくれたら、「今一番辛いのは右手が動かないことですかね?」と、主訴を明確化させていきましょう。

 

要望を聞く

「どのようなことができるようになりたいですか?」

「要望=HOPE」なので、聞き出せることができたらリハビリのプログラムも立てやすくなります。

しかし、初めの段階で「トイレにいけるようになりたい」など、現実味のある要望を言ってくる患者は極めて少ないです。

「前と同じくらいに戻りたいね」「今はわからないよ」など、曖昧な答えが返ってくることが多いでしょう。

この時に、「麻痺は重度なので車椅子に乗れることを目標にしたらどうでしょう?」など、悲観的な内容を提案しないように注意しましょう。

逆に、「大丈夫ですよ!歩けるようになりますよ!」と言った、無責任な発言もNGです。

「そうですよね。リハビリをする中で一緒に探していきましょうね。」など、リハビリに対する意欲を削がない、かつあなたのために寄り添いますよということを伝えられれば十分でしょう。

 

そのほか

ここまで問診を続けて、患者がどのような性格なのかがある程度把握できていると思います。

「あまり質問されることをよく思っていないな」
「よく喋る人だな〜、きっと色々と聞いて欲しいんだな」

と言った印象を持つと思います。

問診に対する嫌悪感を感じたら、2〜3つの質問をする程度(主訴や要望など)で終了しましょう。

もっと聞いてほしいという患者に対しては、しっかりと聞いてあげたほうが信頼感に繋がります。

そのような方には、「趣味」「仕事」「家族のこと」などを聞くのはアリでしょう。

 

問診の方法を徹底解説!まとめ

あれもこれもと聞きたくなる問診ですが、「相手の立場に立って問診をする」ことを心がけましょう。

「もし自分が病気を患った時にこれを聞かれたらどう思うか」を考えられれば失敗することはないでしょう。

しかし、問診というコミュニケーションは、経験年数の元に身についてくる技術でもあります。

コミュニケーションに自信がない人は、バイザーに患者役になってもらって事前練習するのもオススメです。

 

今回は、「問診」のポイントに絞って解説しました。

「患者に初めて会った時に見るべきポイント」は、こちらの記事(【実習】患者に初めて会った時に見るべきポイント!【無料ダウンロード】)で解説しているのでご参照ください。

 

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