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今回ご紹介する加算は、「長時間訪問看護加算」です。
・長時間訪問看護加算は週に1回しか算定できない?
・理学療法士などリハビリスタッフでも算定できる?
・技術不足で時間オーバーした場合も算定できる?
この記事では、「長時間訪問看護加算」に関する現場の悩みを解決していきます。
長時間訪問看護加算とは
長時間訪問看護加算とは、特別な管理を必要とする利用者に対して、1時間30分を超えて訪問看護を提供することで算定できる加算です。
新人さんは、決められた時間でケアを終わらせることは出来ていますか?
もちろん、時間内に終わらせることを念頭に置いていますが、場合によっては時間オーバーしてしまうこともしばしば・・・。
特に、医療処置が多い人はオーバーしてしまうことが多いかもです。。
確かに、医療処置が多いと時間に追われて焦ってしまうもの。
訪問看護における看護の時間は、長くても1時間30分未満で終わるように定められていますが、利用者の状況によってはそれ以上の時間を費やしても構いません。
その時に、「長時間訪問看護加算」という加算を算定することができます。
長時間訪問看護加算は、医療保険と介護保険の両方にあります。
算定対象者や料金が変わるので、それぞれ分けて解説してまいります。
介護保険における長時間訪問看護加算
まずは、介護保険における長時間訪問看護加算について解説してまいります。
介護保険における長時間訪問看護加算の算定対象者
介護保険における長時間訪問看護加算の算定対象者は以下の通りです。
1、特別管理加算の算定対象者
2、ケアプランに位置付けられている
特別管理加算を算定している人は、留置バルーンが入っていたり医療処置に時間がかかる場合があるから長時間訪問看護加算が認められているということでしょう。
長時間訪問看護加算の料金(介護保険)
1回 | 300単位(*支給限度基準額に含まれる) |
1時間30分を超えた訪問ごとに、上記金額を徴収します。
ちなみに、長時間訪問看護加算を算定する場合、ステーションが独自に定めた料金(いわゆる自費料金)は徴収することができません。
介護保険における長時間訪問看護加算のQ&A
それでは、介護保険の長時間訪問看護加算に関する、現場の悩みにQ&A形式でお答えしてまいります。
介護保険における長時間訪問看護加算に回数制限はあるか?
ありません。
介護保険における長時間訪問看護加算の回数制限はないので、ケアプランに位置付けられていれば、時間オーバーするごとに算定することができます。
個人の技術不足で時間オーバーするときも長時間訪問看護加算を算定できるか?
できないと考えます。
明らかに個人の技術不足によって時間オーバーしている場合は、この加算は算定できないと考えます(医療保険における長時間訪問看護加算も同様)。
あくまでも、「一般的にみてこの処置内容だったら時間オーバーするよね」という時に、ケアプランに位置付けられて、算定することをできます。
リハビリスタッフが時間オーバーしたときも長時間訪問看護加算を算定できるか?
できません。
長時間訪問看護加算は、あくまで「特別管理加算の算定対象者」を対象にしていることから、「特別な管理」をする時間のオーバーを想定しています。
リハビリスタッフは、「特別な管理」を主にしているとはいえないので、例えリハビリの時間がオーバーしたとしても、この加算は算定することができません。
これは、リハビリスタッフだけが介入している利用者に特別管理加算が算定できない理由と同じです。
医療保険における長時間訪問看護加算も同様です。
准看護師でも料金は変わらないか?
看護師、准看護師、保健師でも加算の料金は変わりません。
医療保険における長時間訪問看護加算
次に、医療保険における長時間訪問看護加算を解説してまいります。
医療保険における長時間訪問看護加算の算定対象者と回数制限
医療保険における、長時間訪問看護加算の算定対象者と回数制限は以下の通りです。
算定対象者 | 回数制限 |
---|---|
15歳未満の超重症児または準超重症児 | 週3日 |
15歳未満の小児であって特別管理加算の対象者 | 週3日 |
特別管理加算の対象者 | 週1日 |
特別訪問看護指示書に係る訪問看護を受けている者 | 週1日 |
長時間訪問看護加算の料金(医療保険)
1回 | 5,200円 |
介護保険と同じく、1回の訪問が1時間30分を超えた時に、この加算を算定することができます。
医療保険における長時間訪問看護加算のQ&A
それでは、医療保険の長時間訪問看護加算に関する、現場の悩みにQ&A形式でお答えしてまいります。
医療保険における長時間訪問看護加算に回数制限はあるか?
あります。
医療保険における長時間訪問看護加算は「回数制限がある」というのが大きな特徴です。
介護保険における長時間訪問看護加算とは異なる点なので、混同しないよう覚えておきましょう。