インタビュー

【インタビュー】サラリーマン(営業職)から介護士に転職した40代男性

普段、私は訪問介護ステーションの面接官をしていますが、異業種(未経験)から介護士に転職する人が年々増加しています。

その中から、今回はサラリーマン(営業職)から介護士に転職した40代男性スタッフにインタビューをしたのでご紹介します。

「私も未経験から介護士に転職を考えている」

「未経験の人はどのように転職活動をしたら良いんだろう」

このように考えている人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

もちろん、サラリーマン以外の職種の人にとっても参考になる内容となっております。

異業種から介護士に転職したインタビューまとめ
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インタビューをしたスタッフのスペックご紹介

今回、インタビューをしたスタッフのスペックは以下の通りです。

  • 年齢:40代前半
  • 性別:男性
  • 介護士歴:1年
  • 働いている場所:訪問介護ステーション
  • 前職:サラリーマン(電子部品の営業職)
  • 資格:介護職員初任者研修、普通自動車免許
  • 給料(月給):前職33万円→現在28万円

サラリーマン(営業職)から介護士に転職した40代男性へインタビュー

それでは、サラリーマン(営業職)から介護士に転職した40代男性にインタビューした内容をご紹介してまいります。

前職の仕事内容を簡単に教えてください

前職はどこにでもいるサラリーマンです。

家電やゲーム機などに使う電子部品の営業をしていました。

仕事の大半は車で外に出て、お客様のところに訪問するっていう感じですね。

大学を卒業後、ずっと同じ会社で20年以上勤めていました。

介護士に転職をしようと思ったキッカケは何か

務めていた会社が倒産してしまったのです。

新型コロナウイルスの影響で売り上げが下がったのが主な原因です。

もう初めに聞いたときは頭がパニックでした。

中学生と小学生の子供がいるのと、住宅ローンもまだ15年近く残っています。

自分は大学卒業から営業しかしてこなかったため、次の転職先も同じような商品を扱う営業を考えていました。

しかし、自分の会社が倒産するくらいなので、やはり同業他社も売上に悩んでおり、40代が採用されるのは至難でした。

合計5社ほど面接に行きましたが、すべて採用には至りませんでした。

このとき、もう前職と同じような業種に絞ってはダメだな、異業種も視野に入れないとなと思い、その選択肢として介護士がありました。

正直、今まで誰かの介護をしたことなんてないし、ご高齢の方と話した経験もかなり少ないです。

そのため、介護士への転職は不安しかありませんでしたが、家族のために仕事は選んでられないという気持ちで転職を決意しました。

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介護士に転職した直後の気持ち

「直後」ですよね?(笑)

正直、「早く再転職したい」とずっと思っていました。

やはり、40代でまったく新しい業種にチャレンジするのは気力も体力もかなり消耗しました。

しかも介護士が相手するのはご高齢の方や障害を負った方々です。

かなり気も使うし精神的にも追い込まれていたのを思いだしますね。

介護士に転職をして良かったこと

ただ、3ヶ月続けたとき、「あれ、ちょっと介護士アリかも」と思いました。

おそらく、全体の業務に慣れてきたのが一番大きい理由ですが、この頃から介護士のメリットに気づくことができました。

最初のうちは仕事に慣れなくていっぱいいっぱいだったことから、介護士のデメリットばかりに目がいってしまいましたが、実はメリットもたくさんあるんですよね。

私が一番メリットだと感じたのは、この知識や技術は家族のためになるということです。

近くに親が住んでいるのですが、父母ともにもうすぐ70歳になります。

今はまだピンピンしていますが、近い未来、介護が必要になる可能性も十分にあります。

長男の私は、必然と親の介護に携わるようになるでしょう。

おそらく、何も介護に携わっていなかったら困惑してしまうと思います。

ただ、今は介護士として働いている知識と経験から、「介護が必要になったらこういう施設に相談しよう」という思考ができるようになりました。

いざ、私が介護をすることになったとしても、周りの人よりは楽に乗り切る自信もつきました。

このように、親の介護と真摯に向き合うことができるようになったのは介護士になって良かったと思いましたね。

介護士に転職をして困ったこと・悩んだこと

挙げればきりがないんですけど…一番は「お金」です。

最初に介護士への転職を決意したとき、一番の悩みは「給料が下がる」という点でした。

世間でも「介護士の給料は低い」「手取り10万円ちょっと」という声があふれていたため、この点に関してはかなり覚悟をしました。

実際、前職は月給で33万円だったのに対して今は28万円なので、5万円ほど低くなってしまいました

ただ、私の率直な感想は、「あれ、意外と貰えているな」です。

世間では10万円代という声も多かったので、下手したら15万円ほど給料が下がってしまうのも覚悟をしていました。

また、今働いている職場は人事評価制度が充実しており、昇給の目安が分かりやすいのも安心しています。

トコル
トコル

【人事から一言】おそらく、3年後には前職の給料まで上がるかと思いますよ!

困りごと・悩みごとはどのように解決をしたか

私が一番悩んでいたのは「給料が下がってしまう」という点だったので、転職の際にはできるだけ高給料の求人に絞りました。

ただ、やはりといいますかネット検索で出てくる求人は月給10万円代、良くても20万円代前半です。

高給料を提示していたとしても、「月給17万円〜30万円」と幅をもたせています。

私は「40代という年齢」「未経験」というネガティブな要素も持ち合わせていたため、ほとんどの確率で最下限の給料を提示されてしまいました。

「さすがに17万円で子供二人と住宅ローンはな…」と思っていたところ、非公開求人の存在を知りました。

非公開求人とは
転職サイトに登録した人のみ紹介される求人。高給料や役職候補などの求人が多く含まれている。

ネットで検索をしたところ、「MC-介護のお仕事」と「マイナビ福祉・介護のシゴト」が非公開求人に強いということだったので、すぐに登録をしました。

MC-介護のお仕事:業界トップクラスの求人数。コンサルタントは直接現場に足を運んでおり、生の声を教えてくれる。非公開求人も多いことで有名。

マイナビ福祉・介護のシゴト:未経験者に嬉しい!採用担当者からのアドバイスつき「履歴書の書き方完全ガイド」をプレゼント中。登録をしておくだけでスカウトをもらえる可能性あり。

両者ともにネットでは出回っていないような求人をたくさん教えてもらえ、中には35万円〜という前職の月給を超えるような求人もありました。

また、両者ともに介護士専門の転職サイトということもあり、手厚いフォローが本当に助かりました。

「ここの職場は40代の人たちが多いので馴染みやすいと思いますよ」

「ここの職場は未経験の人も多く、教育体制が整っているので安心して働くことができると思います」

このように、一人では知り得ない内部の情報を教えてくれたのも嬉しかったですね。

実際、私は「マイナビ福祉・介護のシゴト」で紹介してもらった職場に転職をしました。

私の希望を伝えたところ、高給料の求人を探してくれてさらに給与交渉までしてくれました。

やはり異業種への転職、特に未経験の場合は誰かにサポートしてもらうのが一番だと思います。

もうこの年齢になると何回も失敗してられないですからね。

1回の転職で今の職場に出会えて本当に良かったと思っています。

前職の経験は活かせているか

ん〜どうでしょうね。。

前職と今では仕事内容もまったく違うので。。

ただ、「人を心を動かすコミュニケーション術」は役立っているのかなと思います。

前職は営業職だったので、自分の商品をお客様に買ってもらうのが主な仕事です。

そのため、自社の商品を売り込む術はもちろん、「今この商品を買わないとどうなるか」といったセールストークも長年行ってきました。

介護の現場では、介護拒否をする人も多くいます。

セールストークとは若干異なりはしますが、「今介護をしないとこうなってしまいますよ」「ぜひ私にやらせてください」といったコミュニケーションをすることで、拒否をしていた利用者さんも介護を受けてくれるようになりました。

特に先輩からは、「未経験の人はコミュニケーションに躓くことが多い」と聞いていたので、その点で悩まなかったのは前職のコミュニケーション術が活かされているのかな〜と思います。

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異業種から介護士になろうとしている人に一言

私は20年以上働いていた営業職から、まったく違う介護士に転職をしました。

しかも40代未経験からです。

実際のところ、今の私は介護士として楽しく働いています。

介護士は「給料が低い」「きつい」などネガティブな言葉が並んでいますが、メリットもたくさんあります。

前職の経験を活かしてくれる職場に転職できれば、高給料を目指すことも可能だと考えます。

これからどんどん需要が高くなる介護士業界。

ぜひ、一緒に働けることを楽しみにしています!

インタビューのまとめ

  • 20年以上働いていた会社が倒産してサラリーマン(営業職)から介護士に転職
  • 給料の低さに悩んだが、転職サイトを利用したことにより思ったほど低くはならなかった
  • 親の介護に対する知識・経験を積めている
  • 前職のセールストークが現在も活かせている

異業種(未経験)から介護士に転職をするときは、介護士専門の転職サイトからサポートをもらうと成功の確率がグッと高まります。

異業種からでもたくさん活躍しているのが介護士業界!

ぜひ、興味がある人は飛び込んでみることをオススメします。

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トコル

訪問看護ステーションでとあるコメディカル(理学療法士)兼人事をしています。併設の訪問介護ステーションでの面接もしており、数多くの方々をサポートしてきた経験から、介護士の転職ノウハウをお伝えしてまいります!

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