普段、私は訪問介護ステーションの面接官をしていますが、異業種(未経験)から介護士に転職する人が年々増加しています。
その中から、今回は建設業(道路工事など)から介護士に転職した30代男性スタッフにインタビューをしたのでご紹介します。
「私も未経験から介護士に転職を考えている」
「未経験の人はどのように転職活動をしたら良いんだろう」
このように考えている人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
もちろん、建設業以外の職種の人にとっても参考になる内容となっております。
- 異業種から介護士に転職したインタビューまとめ
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・サラリーマン(営業職)から介護士へ
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・建設業から介護士へ
・ミュージシャンから介護士へ
インタビューをしたスタッフのスペックご紹介

今回、インタビューをしたスタッフのスペックは以下の通りです。
- 年齢:30代後半
- 性別:男性
- 介護士歴:5年
- 働いている場所:訪問介護ステーション
- 前職:建設業(道路工事など)
- 資格:実務者研修
- 給料(月給):前職18万円→現在28万円
建設業(道路工事)から介護士に転職した30代男性へインタビュー

それでは、建設業から介護士に転職した30代男性にインタビューした内容をご紹介してまいります。
前職の仕事内容を簡単に教えてください
前職は主に道路工事などを行う建設業をしていました。
老朽化した道路の舗装などを行い、昼夜問わず現場に出ていましたね。
高校卒業後すぐにこの仕事に就いたので、かれこれ15年以上勤務していました。
介護士に転職をしようと思ったキッカケは何か
介護士に転職をしようと思ったキッカケは、親の介護に携わるようになったことです。
実は私は片親の一人っ子で、小さい時から母親と二人三脚で生活をしてきました。
ある日、母親が脳梗塞で倒れてしまい、日常的に介護が必要になってしまったのです。
母親とは一緒に生活をしているため、必然と私が介護をすることになったのですが、分からないことだらけで日々追い詰められていました。
ベッドから車椅子に移る方法、食事の介助方法、オムツの取り替えなど、今まで当たり前にできていた生活のほとんどに介助が必要になってしまいました。
と同時に、上手に介護ができない自分に苛立ちも覚えてくるようになりました。
今まで一生懸命支えてくれた母親がこんなにも大変な思いをしているのに、自分は何一つしてあげられていない。
この想いから介護士としてプロフェッショナルになりたいという思いに繋がったのです。
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介護士に転職した直後の気持ち
介護士に転職して、もちろん大変なこともたくさんありましたが、それよりも自分の気持ちが穏やかになっていったのを覚えています。
というのも、介護士をすることによって「介護で大変な思いをしているのは自分の家だけじゃないんだ」と思えるようになったのです。
特に訪問介護で働いていると、その人の生活を直接みることができます。
「あ、自分と悩んでいるところが同じだ!」
「そうそう、こういう段差が危ないんだよね」
このように、いろんな介護をみる事によって母親への介護に対しても気持ちが楽になっていきました。
介護士に転職をして良かったこと
母親への介護に対する気持ちが楽になったということは本当に良かったと思います。
その他、単純に介護の技術や知識が向上したのも良かったと思っています。
母親の介護をしているときは、ほとんど自己流の介護をしていました。
その点、介護士として働いていると分からない事は先輩介護士が丁寧に教えてくれます。
介護に対する引き出しが増えたっていう感じですね。
あと、自分の介護は力任せに行っていた事にも気付く事が出来ました。
前職の建設業は肉体労働の側面もあるため、パワーや体力には自信がありました。
そのため、介護も力に頼っていたのですが、実は力はそこまで必要なく、コツを掴めば少ない力で介護をする事が出来ます。
また、力に頼った介護をしてしまうと相手が辛い思いをしてしまうということも教えてもらいました。
やはり、力ではなく介護技術そのものを向上させる事が出来たのも嬉しいポイントです。
介護士に転職をして困ったこと・悩んだこと
う〜ん…正直、自分はそこまで困った、悩んだっていう事はないんですよね。
みなさん、介護がこんなにきついと思わなかった!介護ってこんなに難しいんだ!という面で困ったり悩んだりするかと思うんですけど、自分は母親の介護で介護の現実は分かっていたので。
なので介護士になったからといって特別困った事はありませんでした。
確かに介護技術を身につけていくときは思うように出来ず悩んだこともありましたが、すべては母親の介護に繋がっていると思ったら頑張ることができましたね。
前職の経験は活かせているか
先ほど介護はパワーではないとお伝えしましたが、それでもパワーの側面はあります。
利用者さんの中には90kgを超える人もいます。
では、体重が重いという理由で介護をしなくても良いのでしょうか。
そのような人には、持ち前のパワーを発揮して介護させてもらっています。
「やっぱり若い男の人は違うね!本当にありがとう!」と家族に言われると、介護士をやって良かったな〜と思います。
こんなに直接感謝を言われる仕事って他にないですよね。
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介護士に転職をして良かった?
個人的には、介護士に転職をして良いことばかりです。
まず、母親に親孝行できているという実感が湧いているのでそれだけでも良かったと思っています。
あと、母親の件がなくても建設業はどこかで辞めようと思っていました。
体力勝負の側面があるので、40代・50代と働き続ける自信が持てなかったのです。
給料もかなり低かったのですが、介護士になって5万円(現在は10万円)上がったのも嬉しかったですね。
介護士は給料が低いと言われていますが、働き方次第では高待遇の求人にも出会えると思っています。
どのように転職活動をしたか
「よし、介護士として働こう」と思った直後、とりあえず介護士専門の求人サイトに登録をしました。
というのも、転職自体も初めてでしたし、何より未経験の異業種に転職をするため、誰かのサポートが必須だったからです。
実際、私は「カイゴジョブ」に登録をしました。
カイゴジョブ:会員数は60万人以上、国内最大級の介護士求人検索サイト。中小事業所の経営支援サービスも行なっていることから職場の内情に強く、カイゴジョブだけにしかない求人も多数。
本当に何が何だか分からなかったので、とりあえず国内最大級の求人がある転職サイトに登録しておけば良いかという考えからです。
結果、私にはすごくピッタリな転職サイトでした。
さすが最大手だけあってフォローが手厚いですし、履歴書の書き方まで一から伝授してもらえます。
また、「カイゴジョブ」は中小事務所の経営サポートをしていることから職場の内情に強く、一人では知り得ないような情報も多く教えてもらうことができました。
「ここの職場は30代の人たちが多いので馴染みやすいと思いますよ」
「ここの職場は未経験の人も多く、教育体制が整っているので安心して働くことができると思います」
やはり異業種への転職、特に未経験の場合は誰かにサポートしてもらうのが一番だと思います。
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今、お母様とはどのような生活をしているのか
今も母親と二人で生活をしています。
ただ、以前のようにべったりと私がつきっきりで介護をする事はなくなりました。
介護士として働く中で、いろいろなサービスがあるということを知ったからです。
現在、母親は訪問介護とデイサービス、ショートステイを利用しています。
家の中にいるだけでなく、サービスを利用して外に出ることによって母親の笑顔が増えてきたような印象がありますね。
あと、やっぱり介護はつきっきりでするものではありません。
適度な距離感を保ちつつ関わることが、長く介護を続けるコツだと思っています。
このようなサービスがある、介護というのは十人十色だと思うことができたのも介護士になって良かったポイントですね。
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異業種から介護士になろうとしている人に一言
確かに介護士の仕事はきつい部分もあります。
ただし、それはどのような仕事にもありますよね。
間違いなく、介護士は将来必要な知識やスキルを身につけることができます。
今身につけている技術や知識が、大切な家族に還元できると思えたら、こんなに素晴らしい仕事はないと思っています。
また、30歳代という若い年代であれば高待遇の求人に出会える可能性も高いと思います。
未経験、資格がなくても飛び込めるのが介護業界です。
悩んでいる人は是非、一緒に介護業界を盛り上げていきましょう!
インタビューのまとめ

- 建設業として働いていたが、母親の介護をキッカケに介護士に転職
- 介護の現実を知っていたため、介護士になって悩んだ事は少ない
- 介護の技術だけではなく、介護サービスの知識を身につけることができる
- 介護士の技術・知識は大切な人に還元できる
異業種(未経験)から介護士に転職をするときは、介護士専門の転職サイトからサポートをもらうと成功の確率がグッと高まります。
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